最初から天下り的で申し訳ないけれど、物体が地球上で真空中を自由落下するときの、落下した距離と時間の関係は、と書けます。(距離(m)、時間()です。)最初の1秒間に4.9m落下して、2秒経つと19.6m落下して……といった具合に。表とグラフを書いておきます。

t(秒)

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

x(m)

0

4.9

19.6

44.1

78.4

123

176

240

314

397

490

 そこで、における瞬間の速さを求めることを考えます。小学校で習ったとおり、速さは、(道のり)÷(時間)でしたね。

 まず、までの速さを求めてみましょう。公式にしたがって、

(m/s)ですね。

 ところが、における瞬間の速さを求めようとすると、

ってことになります。における瞬間の速さというものは求められないものでしょうか?

 それでも、可能な限りに近い付近の速さを求めてみましょう。

のときは、

のときは、

といった具合に、の値を3よりちょっとだけ増やした時間との間の早さを求めます。表にしておきました。

T

3.1

3.01

3.001

3.0001

3.00001

3.000001

X

29.89000

29.44900

29.40490

29.40049

29.40005

29.40000

なんだか、29.4に近づいているような気がしますね。

 

 実は、今までやってきたことは、グラフで接線の傾きを求めることに等しいのです。下図を見てください。

ある時刻との間の速さは、直線の傾き

で表されます。がだんだん小さくなっていくと、直線は、ある時刻における接線になります。その接線の傾きをある時刻における速さとしてやれば良さそうです。

それは、の極限をとって、

となります。

を代入すると、で、先ほど近づいていきそうだった値になりましたね。

 一般には、関数 に対して、 を定義して、これを「微分」と呼び、 で表します。

 この微分の定義式を、右図の 0に近づいていくときに、直線が接線になるイメージと一緒に覚えてください。

 この微分の定義を使って、などの、微分を求めてみてください。ちょっと工夫が必要になります。

 

 

 

 

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