「コンクリート(concrete)」

(1)コンクリートの定義

結合材で粒子状材料を結合し、一体化したもの。
一般的にはセメントを結合材としたものをコンクリートと呼ぶことが多い。
結合材としてセメントのほかアスファルト、レジンなどがある。
ことばとしてのコンクリート(concrete)の意味は次のとおり。

concrete の意味

[名詞.]
1 具体[具象]的観念[語句]:in the 〜具体的に.
2 結合体,凝固物.

[動詞.]
1 〈壁・道路などを〉コンクリートで固める;…コンクリートを塗る.
2 …を固める,凝固させる,固体化する.
3 …を実際的にする,具体化する.

[語源(ラテン語)]
コンクリートは石,砂利などを固めて一つのかたまりにしたもの

セメントを結合材とした一般的なコンクリートのイメージは、
図のようにセメントペースト(セメント+水)の中に
粗骨材(砂利)・細骨材(砂)が浮いている状態で固まったもの。
だから、粗骨材や細骨材の品質に問題がなければ、
コンクリートの強さはセメントペーストの強さで決まってしまう。
そして、その強さは水とセメントの混合割合(水セメント比)による。


(2)コンクリートの種類

コンクリートは、様々な材料を様々な割合で混合して作られる。
このため、他の材料ほど簡単に分類することが難しい。

我々が一般に目にしているコンクリートは、セメントコンクリート
セメント+水+細骨材+粗骨材および必要に応じて混和材を加えて練り混ぜたもの。
アスファルトコンクリート、レジン(樹脂)コンクリートなどセメントを用いないコンクリートもある。



粗骨材を用いないものをモルタル
骨材を使用しないものをセメントペースト

通常のコンクリートでは、骨材が7割から8割を占める。

セメントコンクリートであっても、セメントの種類、添加する薬品(混和剤)などにより、
・高強度コンクリート・早強コンクリート・低発熱コンクリート・膨張コンクリート・流動化コンクリート・・・・・・
など様々なコンクリートが製造される。


コンクリートに関しては、専門用語が多くなるので重要なものを解説しておく。

鉄筋コンクリート(reinforced concrete)
鉄筋で補強されたコンクリート。
鉄筋とコンクリートが一体になって外力に抵抗できる。
≠無筋コンクリート

鉄筋コンクリート補足リンク

プレストレストコンクリート(prestressed concrete:PC)
鉄筋コンクリートの鋼材にあらかじめ応力を与えることによって
より大きな外力に抵抗できるようにした鉄筋コンクリート。

骨材(aggregate)
モルタルやコンクリートをつくるためにセメント、水と練り混ぜる
砂、砂利、砕砂、砕石、スラグ、その他これに類似の材料。
粒径5mmを境に細骨材と粗骨材に分けられる。

フレッシュコンクリート(fresh concrete)
まだ固まらないコンクリート。生コンともいう。

配合(mix proportion)
コンクリート、モルタルをつくるときの各材料の割合、使用量。
建築では調合。

セメント(cement)
石灰石に粘土などを加え、焼成(炉に入れて混ぜ溶かす)したもの。
1824、J.Aspdinの発明品。
消石灰、石膏などの気硬性のものと異なり、セメントは水と反応して固まる水硬性。

セメントの水硬性について補足リンク


(3)コンクリートの特徴
コンクリートの長所、短所

長所
@型に入れることにより、自由な形状寸法のものをつくることができる。
A材料の入手や運搬が容易。(安価)
B耐火性が高い。
短所
@重量のわりに強度が小さい。
A圧縮強度は大きいが、引張、曲げ強度は小さい。
Bひびわれが入りやすい。

このような短所があるが、
コンクリートが最も重要な建設材料とされているには理由がある。

○水セメント比説=配合設計理論が確立され、品質(強度など)を選択できる。
○鉄筋コンクリート、プレストレストコンクリートが実用化されたこと。


ようするに、
現場にあわせた一品もの(オーダーメード)である建設構造物を「現場で造る」には、
もっとも都合のよい材料のひとつ。


(4)コンクリートの利用

ビルなど比較的規模簿大きい建築物の構造部材として用いられている。
また、橋の構造部材、ダム、擁壁、側溝など利用例はあげればきりがない。

比較的大きな建築物に用いられる理由は、
・耐火性が高いことであり、
土木構造物に用いられる理由は、
・耐久性が高く、
・安価であること
がその主な理由になっている。


コンクリートは本当に安いか?

比較的安いと言われるコンクリートであるが、鋼と比較して本当に安いだろうか?
比較してみる。

生コン:12,000円/m3
鋼:45,000円/ton → 353,250円/m3(比重7.85で換算)


しかし、材料の許容応力度は、
鋼:1600kgf/cm2
コンクリート:80kgf/cm2 と20倍の差がある。
このため、生コンは鋼の20倍の量が必要になる。

おなじ強さの構造物を作るには、
コンクリート=20m3×12,000円=240,000円
鋼=1m3×353,250円=353,250円!


やはり、鋼は高価!
しかもコンクリートは錆びない。

実際には、コンクリートは引っ張りに弱く、鉄筋やプレストレスによる補強が必要で単純ではない。
また、今まで半永久的な材料と思われていたコンクリートには、扱いを誤ると「病気」があることもわかっている。

コンクリートの「病気」・・・四大劣化要因
塩害、中性化、アルカリ骨材反応、凍害

どんな症状かは、調べて欲しい。

←勤務先の近所の護岸コンクリート。
きちんとした診断をしたわけではないが、
アルカリ骨材反応などの異常な凝結膨張があると
亀の子状のひびわれができる。
表面からぼろぼろになる典型的な凍害。→
近所を少し見回しただけで
コンクリートの病気は簡単に見つかる。
コンクリートは意外に扱いの難しい材料。

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