***タバコがやめられないあなたへ***BYねね



 禁煙、禁煙、禁煙。駅も病院も公共施設もどこも今は禁煙ですね。喫煙する方には
さぞや肩身の狭い思いをなさっていることでしょう。
 私は病院に勤めているのですが外来患者さんから、「この病院は喫煙所はないんですかっ!」と
怒られた事があります。もちろん、喫煙所はあるので、ご案内したのですが、
私に怒らなくてもいいのに…。(`ヘ´) きっとニコチンが切れてイライラしていたんだと思うのですが、
怒られても困ります……。
 そこでタバコをやめられないあなたへ。今日は私のフガシのように軽い頭をフル回転させて、
タバコの有害性を少しお話しようと思います。

 まずタバコの有害性を大きく3つに分けてみましょう。こんな感じかな……?

 <タバコの有害性>
   1.肺がボロボロのゴムのようになる病気(肺気腫)になる(息切れの原因)
   2.種々の悪性腫瘍の罹患率が高くなる
   3.手術の予後が悪くなる

 と言った所でしょうか? 1番から順番にお話したいと思います。
 まずは1番。よく、「タバコを吸うと肺がんになる」といいますよね。
確かに肺がんにはなりやすいと思います。手元に資料がないので確かな数字ではないのですが、
タバコをすってない人の4〜5倍なりやすいと言われています。
けど、肺がんはタバコを吸っていない人もなります。タバコを吸うと肺がんではなく、
肺気腫になるのです。こちらの肺気腫はタバコを吸っていない人はまずなりません。
99%と言っていいほど!(のこりの1%は先天性、生まれつき肺の悪い人のです)
 では、肺気腫とはどんな病気なのでしょうか? 
肺機能の専門の仕事をしてる管理者のねね統計からすると、『一日40本以上、20歳から』と
いう人が、かなりの高率で、60歳以降、肺気腫になっています。簡単に言ってしまえば、
タバコの煙で肺がボロボロになってしまう病気です。ボロボロと言っても、
なかなか想像がつきませんよね。『ボロボロ』を具体的にご説明します。
 ちょっと一例、160cm 50Kg 20歳の女性の予測肺活量は約3Lです。
3L…。1Lのペットボトルが胸に3本分詰まっていることになります。
ご想像していただければ分かるように、160cm 50kgの女性の胸にペットボトル3本も
入るわけがありません。けれど、3本分、吸ったり吐いたりすることができるのです。そうです。
肺には弾力性があるんです。肺は大きなゴムなんです。では、ここで、ふつうの輪ゴムを想像してもらいましょう。
何ヶ月も放りっぱなしになった輪ゴムはボロボロに劣化して、引っ張るとブチリと切れて
しまいますよね。肺も同じです。輪ゴムが時間と共に劣化するように、人間の肺も劣化します。
生まれたときは弾力性のよいゴムですが、年を重ねると、だんだん、この体内のゴムは輪ゴムと
同じく劣化していきます。弾力性がなくなるのです。それに、年をとると、重力に負けて女性は
胸が垂れてきてしまいますよね。肺も同じです。肺も弾力性がなくなり、
また重力に負けて、だんだん垂れてきます。心臓も同じことが言えるとようです。
人間年月の流れには逆らえません。たれパイも、たれ肺も、たれ心臓も仕方ないと思います。
 そしてこの老化をマッハダッシュさせてしまうのがタバコなんです。スーパーマリオで言えば、
Bダッシュと言ったところでしょうか?(笑) タバコの煙によって肺の細胞が壊され、ボロボロの
ゴムになってしまうのです。この病気が肺気腫です。
 肺気腫の最初の(というか最後まで)表情は息切れです。
口または鼻からとりこまれた空気は、気管支を通り肺の末梢に行きます。
この気管支はいくつも分岐しており、行き止まりは小さな部屋になっています。
この部屋が肺胞と言われるものです。肺胞で、肺の働きである酸素と二酸化炭素の交換が
行なわれております。肺胞は、二億から三億個あると言われています。肺のなかに小さな部屋が、
ぎっしり詰まっている状態を想像して下さい。
 さて、空気と同じく口または鼻からタバコの煙は、とりこまれるわけですが、
喉を通り、気管支を通って、最後には肺胞に辿り着きます。
ご説明しました通り、煙の通る場所はすべて犯されてしまいます。小さな部屋である肺胞も、
タバコの煙によって、ボロボロのゴムになり、やがてはブチリと小部屋が破裂して、
隣の肺胞とくっついてしまいます。こんな肺胞には、酸素と二酸化炭素を交換する能力なんて
ありません。タバコを吸うことによって、ブチ切れた小部屋がたくさん出来るのです。
除々に息切れもひどくなります。
 では、タバコを吸ってる方はどうすればよいのでしょうか? 
肺気腫の第一の治療は禁煙です。禁煙しないと治療の始めようがありません。
肺がキレイになるには、一般に、タバコを吸った年数だけかかると言われております。
だから、一日も早く止めた方がいいわけです。ヘビースモーカーでも、50歳までに止めれば、
肺気腫になったとしても、表情は軽く済むと言われております。
 よくタバコを吸っている方で、「私が吸っているタバコは軽いタバコだから」とか、
「タバコの根元まで吸ってないから」などとヘリクツこねる方が沢山いらっしゃいますが、
軽いも重いもあまり関係ないようです。タバコの煙が肺の細胞を壊すようです。
タバコの根元まで吸ってないから…、と言われても、私は見ているわけではないので分かりません。
ねね統計によりますと、根元も先っぽも、殆ど変わりがないように思えます。
 他にも、患者さんに「お煙草お吸いになりますか?」と聞いたら、
「ああ、一日20本ぐらい吹かしている」と言ったので、「一日何本くらいお吸いでしょう?」
と聞いたところ、「吸ってない! 俺は吹かしているんだっ!」と怒られた事があります。
「じゃあ、一日何本くらいお吹かし(←もはや敬語が滅茶苦茶)になっていますか?」とメゲずに
聞きましたけど、吹かすも吸うも変わりありません。自然と煙は吸っていますし、
吐いた煙も吸いこんでいます。もう一つ代表的なヘリクツとして、
「タバコ税を払っているから、国にとってはいいことをしているんだ!」とおっしゃる方もいますが、
老後、肺気腫になり、病院にかかる医療費のほうがずっとかさんでいます。
タバコ税以上に保険料を使い、また税金も使っているので、タバコ税払っても肺気腫になっては、
マイナスです。タバコを吸う方のヘリクツ? はこの程度でしょうか? これだけ言っても、
「もう長年タバコを吸ってきたし、今更止めても仕方ない! 潔く死んでやろう!」
などと言う方って沢山いらっしゃるようですが、曲がり間違っても、潔くは死ぬことは出来ません。
 これは聞いた話ですが、苦しいのにタバコを止めようとしない肺気腫の患者さんは、
鼻チューブをつけて、酸素を吸う生活になってしまい、かさむ医療費に都内の家を売って郊外に行き、
なおかつ、入院生活を余儀なくされ、終いには苦しくてタバコも吸えないほど、
肺がボロボロになり、命を落としてしまった。と言う例もあるようです。
タバコに家も命も奪われてしまったのです。
 タバコを止めるのに遅い時期はありません。肺気腫はとってもつらい病気です。
私はなりたくないです。せめてこのHPを見ている方にはなって欲しくないです。
どうかお煙草は控えめに。

 肺気腫についてだいぶ長く語ってしまいましたが、2番の悪性腫瘍について語りましょう。
悪性腫瘍とはガンです。タバコ=肺ガンというイメージがありますが、確かに
吸ってない人の4〜5倍なりやすいと、統計が出ているようです。肺ガンよりも、もっと高率なものがあります。
なんと!吸ってない人の32倍なりやすい、喉頭ガン(のどのガン)です。
そもそも喉頭ガンにかかる人は肺がんに比べたら少ないのですが、これはもう、
タバコを吸っている人しかならないと言っても、過言ではないと思います。
「どうしてタバコ吸ってのどのガンになるの? 肺と関係ないじゃない…」と思われる方も
多いと思いますが、口や鼻から吸って、のどを通り気管支を通って、煙は肺に辿り着くのです。
通り道であるのどや、食道にも影響がでます。喉頭ガンと同じく、
食道ガンも倍率は忘れましたが、かなりの高率です。
 タバコの成分の中には約200種類の発ガン性物質が含まれると言われますので、
他にも、膀胱ガン、胃ガン、乳ガン、舌ガン、大腸ガン…と数え切れないくらいの
有害性があるようです。また、タバコの成分には一酸化炭素も含まれているので、
体の中が、軽い一酸化炭素中毒になっている状態と言えましょう。酸素のめぐりは悪いですし、
貧血の原因にもなっているようです。胎児への影響もよく言われますが、うちの母は、
私がお腹の中にいた時も全くタバコを止めようとはしませんでした。陣痛がきても
「ちょっと待って! このタバコ一本、吸い終わってから分娩室に行く!」とほざいていたようです。
だから、こんなねねになってしまったのですね…。(爆)

 さあ、最後に、3番目の手術の予後が悪くなる出すね。さすがに、これだけいっぺんに書いて
いるとそろそろ疲れが来ますね。ここで一服(-。-)y-゚゚゚……。違うって!(爆) 私は吸わない…。
 手術……。響きが怖いですね。「何でタバコ吸うと、手術の予後に影響するやねん!?」
と思われる方、いっぱいでしょうね。手術するって、体にすごい負担なんです。数字に例えてみます。
血液中の蛋白濃度というものがあるのですが、正常値は6.5〜8.5g/dl(施設間差あり)です。
蛋白濃度というものは、殆ど変動することはありません。ちなみに私はいつも7.5〜7.6g/dlです。
手術をすると、この蛋白濃度が半額セールになってしまうのです。3.5〜4.5g/dlくらいです。
エネルギーである蛋白濃度が半額になってしまうということは、体内の臓器の状態も
かなり低下すると言うことです。タバコが原因で、肺機能が低下していると、
キレイな酸素が体の中に運搬されないわけです。
 戦後寿命も延びまして、70歳、80歳の方はたくさんおります。今の時代の方は、私も含めて、
死ぬまでに一度は手術をするでしょう。手術後の予後はとても大事です。手術後、苦しまない為にも、
タバコを控えることは大事だと思います。

 「タバコが体に悪いことは分かっている! でも吸ってしまったものは止められないんだ!」と
叫んでいるお父さんお母さん。きっといっぱいいると思います。長年吸ってきた方には、
しつこく言うと、余計ひねくれて、逆に本数の増える方もいらっしゃるようです。
 お父さんお母さん、または旦那さんがタバコを吸って困るという、そこのあなた! 
何も言わずに、これを読ませてあげて下さい。
「こんな細かい字、老眼で読めない!」または「字なんて読む気がしない!」と言う、
うちの母親のようにひねくれている方、フォントサイズを大きくして印刷するか、優しいお嬢さん、
または奥さんは朗読してあげてください。ちょっとは考え直してくれると思います。
 また、旦那さんががタバコを吸っている人は、吸っていない旦那さんよりも奥さんは
2倍肺がんになりやすいと言われております。「私とタバコどっちを取るの?」
と言って、話がこじれても私は責任は負いませんので、ご了承お願いします。(爆)
 最後に、ワンポイントメモで、どうやってタバコを止めるか? 患者さんが言うには、
「今、吸わないであとで吸おう」と思うことがいいようです。
そんな簡単な暗示にかかってたまるものか! とまだ、ヘリクツをこねる方。
せめて一日10本にすると、まだ救われるかと思います。
 こんな文章を書いたら、タバコを吸われる方に喧嘩を売っているような感じもしますが、
どうかまたこのHPに、足を運んでくださいませm(__)mお願いします♪

♪おわり