<報道資料>

國松孝次氏、HEM-Net理事長に就任

 

 

 救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net:Emergency Medical Network of Helicopter and Hospital)は、4月から國松孝次氏を新理事長に迎えた。

 HEM-Netは平成11年8月に設立、同年12月に内閣府から特定非営利活動法人(NPO)の認証を受けて以来、平成国際大学法学部名誉教授の魚谷増男氏(元愛媛県警察本部長)を理事長として、ヘリコプター救急の調査研究、啓発活動、ヘリコプターによる救急実務などさまざまな実績を重ねてきたが、今後は新理事長の指導の下、いっそう活発かつ広範な活動が展開されるものと期待される。

 國松新理事長は、昨年秋までスイス大使を勤めた。その前は警察庁長官の要職にあったが、任期中オウム事件のさなかに銃撃を受けた。そのときのもようとHEM-Net理事長就任の経緯を、氏は「週刊文春」2003年4月24日号の阿川佐和子さんとの対談で語っている。長い対談の前後および途中を省略した要旨は次のとおりである。

阿川「亡くなっても当然の重傷で、奇跡的な回復といわれましたが」

國松「日本医大の辺見弘先生(現・国立病院東京災害医療センター院長)と益子邦洋先生という日本一の名医が手術してくださったお陰です」

阿川「國松さんの今後の人生は……」

國松「私の命の恩人の辺見先生と益子先生は、日本の救急医療を背負っている方なんですが、救急医療にヘリコプターを使うとものすごく救命率が上がるんです。お医者さんが乗って、医療機器を積み、早く現場へ着けるから」

阿川「日本でヘリコプターを呼ぶと、大変なお金を取られそう」

國松「その人の保険は使いますけど、ヘリコプター代は一切請求されない。そういう仕組みがスイスにもドイツにもフランスにもノルウェーにもある。けれども日本だけはない」

阿川「それをつくろうと」

國松「もう99年に、先生方が『救急ヘリ病院ネットワーク』(HEM-Net)というNPOを立ち上げているんです。それを僕に手伝えと命の恩人に言われましたんで、4月からそこの理事長になっています」

 なお阿川さんは、対談後の感想の中で次のように書いている。<いきいきとスイスの話をしてくださいましたが、ヘリコプター救急の話題になったとたん、さらに身体を乗り出して「うーん、もっと話したいなあ」とニコニコ>

國松孝次(くにまつ・たかじ)氏略歴

 1937年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。1961年警察庁入庁後、警視庁本富士署長、フランス大使館一等書記官、内閣官房長官秘書官、大分・兵庫各県警本部長、警察庁刑事局長などを経て、94年警察庁長官就任。97年に退官後、自動車安全運転センター理事長。99年9月から3年間スイス大使をつとめ、2002年11月に帰国。現在はNPO法人・救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)理事長、損保ジャパン顧問、日興コーデイアルグループ特別顧問などをつとめる。著書『スイス探訪』(角川書店、2003年4月30日刊) 

(HEM-Net、2003.5.6)

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