半濁音の入力


親指シフトと一口に言っても、実はいくつかのバージョンがあります。ただし、それらは ほとんどが周辺部の特殊記号の位置が違うだけで、さほど気にする必要のないものです。 けれども、ひとつだけ大きな入力法の違いが存在します。

それは半濁音文字の入力です。御存じのように、この「親指シフト」という ユニークな配列では、基本的にひとつのキーに「ひらがな」2文字が割り当てられ、 一方は親指シフトと同時に打鍵することによって入力します。濁音については、 反対側の親指シフトキーと同時打鍵します。そして、問題の半濁音は、小指シフトキーと ともに打鍵するというわけです。オリジナルな親指シフト配列ではこのようになっていました。 きわめて、論理的でわかりやすい仕組みになっていると思います。

ところが、のちに別の半濁音入力法が追加され、こちらでは、当該の文字キーとは全く別の キーにばらばらに半濁音文字5文字が割り当てられ、しかもこれを濁音と同じく、逆親指シフトと 同時打鍵して打ち込むというものでした。これはこれで小指を使わなくてよいというメリットが ある反面、たまたま空いていたキーに後から半濁音文字を割り当てた結果、半濁音文字だけが 元の文字とは全然関係のない位置になってしまい、オリジナルの首尾一貫した論理的な入力方法に くらべて、変則的でキーの位置が覚えづらいというデメリットがあります。

一般には、前者が親指シフト配列、後者がニコラ配列と狭義の定義では呼び分けられている ようです。ただ、普通は親指シフトもニコラ配列も同じような意味で用いられますし、現在、 パソコンでの親指シフト入力の中心である数々のフリーソフトでも、だいたいは両方の半濁音入力法が 採用されています。(Windowsの「親指ひゅん」やUNIX, Emacsのomeletなど)

ところが、後発として出来たMacOS9用のシェアウェアであるNickeyだけは、ニコラ配列でしか 入力できませんでした。そのためか、MacOS X用のTeslaでも、親指シフト方式の半濁音入力 (文字キー+通常シフトキー)はサポートされていませんでした。

そこで苦心してソースを改変して、Teslaでオリジナルの親指シフトに近い入力法が できるようにしたのが、このTesla-plusです。もちろん、「狭義のニコラ配列」での半濁音入力も 可能ですので、ダウンロード、コンパイルされた上で、どちらでもご自分の好みに合うやり方を していただければよいと思います。
また、この改変はできれば、Tesla本体にも取り込んでいただく予定なのですが、まだ今のところ 実現していません。当面はこのソースを活用していただければ、幸いです。


それでは、親指シフトの世界にようこそ!