幼児の言葉の発達を概観する

* 人間の言葉はどのようにして発達していくのでしょうか。個人差が大きいので、段階を追いながら、おおまかに見ていくことにします。


新生児 
…… 動物の叫び声にも似た泣き声で母親の注意をひきつけます。このころの感情は、「快」と「不快」しかありません。しかし、この泣き声だけで、「ミルクが欲しい」「眠い」などと訴えることができ、周囲とのコミュニケーションをとっています。

0歳 …… 「アーアー」「ウー」「…ク」など、話し言葉のもととなる声を出し始めます。これは喃語(なんご)ともいい、ことばの発達の上で非常に重要な意味を持ちます。

1歳 
…… 発音の簡単な「ママ」「パパ」や、鳴き声をまねした「ワンワン」「ブーブ」といった言葉を言い始めます。盛んに大人の言葉を聞いて、模倣する時期です。1歳前後のこの時期、初めて意味のある言葉を発したならば、これを始語(しご)と呼びます。周りの大人が積極的にその意味内容をくみ取り理解に努めるため、「マンマ」のように1語でも用件が済んでしまいます。

2歳 …… 「ママ・ダッコ」「オオキイ・ワンワン・キタ」のように、言葉を二つ以上つなげて話をするようになります。また、今まで「ブーブ」と言っていたものが、「バス」や「パトカー」になるなど、少しずつ大人の言葉を獲得していきます。

3歳 …… 自己主張が強くなり、意思の伝達の欲求も盛んです。「〜と」「そして」など、つなぎ言葉も覚え、文が次第に長くなってきます。しかし、「オイチイ」「チャンチャイデチュ」など、発音の面の未熟さが残ることがあります。
4〜5歳 …… 話し言葉が一応の完成を見る時期です。生活経験の拡大が言葉を豊かにしていきます。



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