魅惑の似非科学

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7/6/2000  雪道を観光バスで攻めるドライビングテクニック−イニシャルTの似非科学 (おすすめ)

6/30/2000 もっとも正しい人生訓とは?ゲームの理論アプローチによる似非科学

6/23/2000 あなたの脳のCPUクロックは?大脳ベンチマークの似非科学 (おすすめ)

6/16/2000 続・スーパーの配送とサラリーマン巡回問題と状態遷移の似非科学 (おすすめ)

6/9/2000 援助交際をもっと楽しく…コギャル語の似非科学 (おすすめ)

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・雪道を観光バスで攻めるドライビングテクニック−イニシャルTの似非科学

★ドライビングテクニックシリーズ

さて、今回は車シリーズだ。最近、他のサイトから紹介され、にわかに注目を集めるようになり、原稿を執筆している私としても非常にうれしい限りである。−車好きなら必見の面白さ−・・・うーん、うれしいです。−運転技術の向上には役に立たない−・・・うーん、今回は多少なりとも運転技術の向上、て言うか、「安全運転するための知識向上」となるようなことを書きましょう。

で、今回は複数回に分けて、お題のテーマで進めていこうと思う。このサイトを訪れてくれる人々の中で実際に観光バスを運転する人なんかほとんどいないと思うが、乗用車を運転する人は結構いると思う。今回のお題は、乗用車で雪道を運転する人にとっては多少なりとも共通しているところがあると思うので、参考までにしていただければ幸いである。また、プロはどうやって雪道を運転していて、どのようなシチュエーションになったとき事故を起こすのか、過去の事故事例を紹介しながら話を進めていこうと思う。

★いやな季節

観光バスドライバー達に「嫌いな季節は何ですか?」と質問すると、十中八九「冬」と答えるであろう。それはなぜか?

スキーバス

これに限る。金曜の週末から土日にかけて素人ドライバーがわんさと集まる雪山の中へ、でかい図体した観光バスを転がしに行かなければならないのである。あー、この文章を書いている段階でいやな気分になってきた。本当にいやなのである。

★スキーバス

首都圏に住んでいてスキーをやる人で車を持っていない人なら一度は乗ったことがあるだろう。旅行代理店等でスキー旅行を申し込んで、夜中に新宿とか横浜とかの大きな駅に集合し、バスに乗り込んで目的のスキー場に向かうのである。それ以外の集合場所を上げるとしたら中部圏では名古屋駅、関西では大阪駅などメジャーな駅に集合して、そこから旅行会社がチャーターした観光バスに乗り込むのである。すなわち旅行会社はバスの手配とか、宿の手配とかを行うだけで、実際にバスを運行するのはバス会社ということである。

で、冬の季節。この時期、観光バス会社にとっては年末年始の初詣以外はほとんど観光の仕事はなく、年末に会社の慰安旅行とか言って金曜の夕方から出かける仕事が入るくらいである。

すなわち、冬は本業の観光の仕事は暇になり、スキーとか、会社の慰安旅行とか、送迎の仕事が多くなる。同じように、旅行代理店もスキー旅行をやるときは安さを売り物にしてお客を集めるわけで、そのツケは当然下請けのバス会社や宿に降りかかってくる。観光バスを使用してスキーで一泊旅行に出かけたことがある人なら、乗ったバスのボロさや、宿泊した宿のボロさ、料理のマズさに絶句したことがある人もいるだろう。そう、私はバスドライバーだったので、宿のことについてはあんまり詳しく知らないが、観光バスの方はというと、旅行代理店から請け負うスキーバスだからということで運賃をたたかれ、会社としても採算が取れるかどうかのギリギリの線でバスを運行するのである。だから、バスも雪道で痛んでもいいようなバス*を用意する。

*:道路に凍結防止剤とかいって塩カル(塩化カルシウム、すなわち塩)をバラまく。これが車にとってサビを誘発し、非常によくない。道路の凍結防止には一応役に立っているみたいだが、プロから言わせると単なる気休め程度にしかならない。スキーに出かけたら、翌日は必ず車を洗車しよう。

★準備

スキーバスのとき、会社に出勤するのは大体夕方である。会社に出勤するまでの間は夜行に備えて自宅で十分睡眠を取る。昼過ぎ、おもむろに起きて会社に出勤する準備をする。持ち物は替えの下着、靴下、洗面道具、ドライバー軍手、雑誌/新聞(暇つぶしアイテム)、ビニール袋等をおもむろにカバンに詰め込む。

いざ、出勤!

★出勤

出勤すると、まず点呼を運行管理者から受ける。いわゆる普通の会社ならタイムカードを押すようなものだ。最近はフレックスとか裁量労働とかあるが、このようなものを運転手に当てはめたら大変なことになるだろう。なぜなら、運転手が「裁量労働」だからといって好きな時間に出勤してきたら、現地で待っているお客さんが大変なことになる。だから、運転手の世界に「裁量労働を導入」したら、それはもう業界の革命児的存在だ。

出勤して点呼を受けると、本日の行程、乗車車両(事前にわかっているのだか)、運行指示書の記入、安全運転のポイント指示、タコグラフのセット*、車両の運行前点検などを行い、時間になったら車庫を出発する。

*:タコグラフとは、現在の走行速度、走行時間、アクセル開度、使用しているギア、などなど、給料のもととなるデータを記録する用紙である。これについては運転席の解説も含めて次回、詳しく解説しよう。

[真中に白く見える円盤みたいなのがタコグラフ]

スキーの場合は大抵1台の車両に運転手が2人つき、それぞれの運転手が交代しながら目的地に向けて運転するのである。

★車庫を出発

スキーの場合は大抵1台口(1台で行くこと)だが、2台口以上の場合もある。そのときは別の車両と同時に車庫を出発して集合場所に向かう。

車庫から集合場所、高速道に乗るまでは、大抵ベテラン運転手が運転する。

★集合場所

集合場所に到着後、旅行代理店の担当者(添乗員)と会い、バスに誘導旗を取り付けてお客様をお迎えする。お客様はバスに乗るときにクーポンを確認し、バスに乗り込む。

で、ここでの裏話をひとつ。

まぁ、どこの世の中にもおっちょこちょいな人がいて、お客様が乗るバスを間違えるということが結構ある。お客様がバスを間違えて乗った後、バスが出発して行き先がぜんぜん違うことに気が付き、慌てて「すいません、止めてください!」と叫ぶのである。「ああ、また間違えたヤツがいるな」と思い、しぶしぶ停車してお客様の話を伺い、いったん戻るとか、最寄の駅までお送りするというのがあるが、これならまだましなほうで、旅行代理店の担当者が間違えたということもある。

旅行代理店も大きな旅行代理店から小さな旅行代理店までさまざまである。小さい旅行代理店なんか、添乗員をアルバイト学生なんかで賄い、そのアルバイト学生がよくわかってないと、バスの運転手かなんかに、必死で「これはどこに行くバスですか?」と尋ねてまわるのである。で、たまたま行き先が一緒のバスをみつけて、そこにすべてのお客さんを誘導して、自分もバスに乗り込み出発してしまうという事件があった。あとからきた別の旅行代理店の担当者が、「自分が担当しているバスがない!」ということで、そのバス会社に連絡すると、もう出発しているとのこと。別のバス運転手は、「お客がこないどころか、添乗員も来ない!」と会社に連絡をとっているところもある。その後どうなったかは知らないが、あの事件は本当に笑った。きっとそのアルバイト学生はあとで大目玉を食らったんだろうな。。。

で、話は元に戻って、お客様が大きな道具を抱えてバスに乗り込んでくる。運転手はこのとき、お客様の荷物をバスのトランクルームに詰め込むのである。分別のある社会人、特にOLと思しき人は「ありがとうございます」「ごくろうさまです」と一言声をかけてくれるのであるが、学生、特に見た目がバカそうなヤツは一言も言わずに自分の荷物をその辺にポイッと置いてさっさとバスに乗り込んでしまう。「あ〜、ホント頭悪そう」と思いながら、そういうやつの荷物は足で踏みつけてからバスに積み込んだものだ。で、そういうヤツに限って、バスの中でタバコをふかしている。

[車内:これはかなり良い車両の車内です]

基本的にスキーバスは車内禁煙である。で、「車内禁煙です」と注意すると、ガンたれて、おもむろにタバコを消す。普通なら備え付けの灰皿に消すのであるが、こいつは違った。床に落として足でもみ消したのである。ちなみにボロい観光バスと言えど、床はじゅうたん張りである。「おい、ちょっと表出ろ」とドスが聞いた声で表に連れ出し、「テメー、ナメてんのか?」と。そのとき左手には点検ハンマー*を持って。「ナンスカー?」と意味不明な日本語をしゃべるので、もう一人の運転手と頭にきて「おまえはちょっと事務所に行ってもらおう。バスの床を焦がした弁償代についてな。。。」と話すと、やっと事態が飲み込めたらしく、ようやくあやまった。こんなヤツが大学でて社会人になって日本を動かしていくのかと思うと、ホント情けないです。

*点検ハンマー:小さな金づちのことです。よく高速道路のサービスエリアとかでバスの運転手がタイヤをたたいたりホイールのロックナットをたたいたりしている光景を見たことがありませんか?そのときに使うハンマーのことです。

★今回はここまで

おいおい、出発して運転の話はどうなった?については次回ということで。。。次回はいよいよ出発して道中の話になります。この先もいろんな話が出てきます。お楽しみに。

(T)

 

 

 

・もっとも正しい人生訓とは?ゲームの理論アプローチによる似非科学

囚人のジレンマ

さて、これを証明するためにはまず基本的な知識である囚人のジレンマをおさらいしよう。

まず二人の囚人 甲(自分)、乙が別々に収容されている。二人はどういう行動をとるかはお互いにはわからない。ただ、二人とも自白しなければ釈放されることを知っている。

そこで警察は自白させるために互いにこう持ちかける、

「相棒を密告すれば、3年の刑期は0になり、相手方は3年分の刑期を加算される。もし二人とも密告したならば両者刑に服するが、相手の刑期を加算されることはない。」

さて、ここで甲、乙はどういう行動をとるか。答えは

「両者相棒を密告して両方とも刑に服する。」

これは次のように説明される。甲の立場にたってみてこの表を見てほしい

  乙が密告しない 乙が密告する
甲(自分)が乙を密告しなかったときの刑期 甲0 乙0 利得+3 +3 甲6 乙0 利得-3 +6
甲(自分)が乙を密告したときの刑期 甲0 乙6 利得+3 -6 甲3 乙3 利得0 0

甲はなぜ密告するかといえば、自分が密告した場合は相手が密告しなければ、刑期は0年で、最悪でも3年の刑である。ところが、密告しなかった場合には0の場合もあるが、6年の場合もある。刑期が長くなるリスクは密告しなかった場合の方が高く、よって甲は密告するのである。

一方刑期の少なくなる度合いを利得度としてあらわすと、お互いの利得度が0であるにもかかわらずこの結論が導かれるところが囚人のジレンマと言われる所以なのである。

継続的囚人のジレンマ

囚人のジレンマは1回で終了するゲームである。しかし、この結論が導かれるところは現実の経済でも多い。たとえば、冷戦が長く続いたのは複雑系の教えるところによれば、このゲームの理論による裏切りの連続で均衡したからだといえるからである。

ここでこの囚人のジレンマを無限回繰り返すことにしよう。この場合、いったいどんな戦略をとればよいのか。

  1. 1回目は協調する(密告しない)

  2. 2回目以降は(前回の)相手と同じ戦略をとる。相手が裏切れば裏切るし、密告しなかったら密告しない。

このルールで対応することにより、利得度は最大になる。これはTIT FOR TATと呼ばれている。これについては、今現在にいたるまでこれ以上の戦略は開発されていない。

つまり、1回目相手を裏切らないいいやつで、2回目以降は相手の裏切りにタフに戦い、相手が降参して協調したら許してやるやさしいやつがもっとも利得度が高いのである。1980年代に発表されたこの継続的囚人のジレンマの戦略はいまだにやぶられるにいたっていない。もし、興味のある方はこれを超える戦略を考えていただきたい。

さて、ここまではどこにでも書いてあるような話である。ここからが似非科学の領域である。

この話から、あるべき人物像が浮かび上がらないだろうか。相手の裏切りにタフに切り返すことができなければ当然生きていくことができない、一方許しを請えば寛大な態度をとることができる(タフだけならばそこで相手を殺しかねない)つまりやさしくなければやはり戦略的に好ましくない、つまり生きていく資格がない。

よって、科学的にもっとも正しい人生訓とは

「タフでなければ生きていけない、やさしくなければ生きていく資格がない」

ということになるのである。

およそ政治を志したり、批判したりするものはまずゲームの理論を知らなければならない、これは行政がいかなる政策をとれば最も効率がいいかということを考える際に必要になるからである。日本ではどういうわけかこのような考え方がとられていないのは不思議である。公務員試験でも出題分野に入っていない。

一方、アメリカの世界戦略には政治、経済ともに、明らかにこの継続的囚人のジレンマが使われているのは直感的にお分かりであろう。特にビルゲイツあたりが言いそうなWIN−WINとは、協調することがもっとも利得度が高いというゲームの理論の考え方の発露そのものである。アメリカの世界戦略がスマートに見えるのは、このゲームの理論をきちんと取り込んでいるからであり、日本の政治・経済にはこの理論がほとんど取り込まれていないため、一貫した戦略が取れないのである。

さて。今回ゲームの理論を取り上げたのは他でもない、先日、衆議院議員選挙が行われたからだ。果たして、今の日本の政党の中でもっともよくゲームの理論を駆使しているのはどこか?

強いてあげるなら、連立与党に加入したり、脱退を繰り返す自由党の行動は比較的 TIT FOR TAT 的であるといえるかもしれない。このような行動の結果、先の選挙で自由党の議席は伸びたといえる。これから自由党が議席を伸ばすためには明確に TIT FOR TAT を駆使して連立、離脱を繰り返すとよいと思われる。

今の永田町は、ゲーム理論の有効性を目の当たりにできる良いサンプルなのだ、と考えれば理系の人間であってもそれなりにパワーゲームを楽しめるのではないだろうか。

最後に

ともあれ、アメリカの一方的な独裁を止めるためにはすべてのゲームの理論家は、なべて次のことを考えなければならない。核の平和利用のように、ゲームの理論の平和利用についての命題である。

「ある惑星に強大な国家が誕生しました。その国はゲームの理論を駆使してほかの国に対して独裁を強めています。あなたは独裁国家がゲームの理論を駆使することをやめさせなけばなりません。独裁者にゲームの理論を使わせないインセンティブを働かせることは可能でしょうか?」

(M)

 

 

 

・あなたの脳のCPUクロックは?大脳ベンチマークの似非科学

現代科学の最先端分野の一つに、脳科学がある。何年か前のNHKスペシャル「驚異の小宇宙−脳」をご覧になって、すっかり「脳ファン」になった方も多いだろう。そして脳科学の中でも最新のトピックとして体内時計の研究がある。

現在、人間の体内時計には2種類あると考えられている。

つまり、人間は今大体何時ごろなのかを外部からの情報なしに判断できるし、またストップウォッチのように時間の長さを感じることも出来る。楽しい旅行の朝には目覚まし無しで起きれるのは前者のおかげで、カップラーメンが出来たころかなとテレビを見ながらでもわかるのは後者のおかげだ。この辺は最近の教養TV番組でご存知の方も多いだろう。

さて。私は、人間の体内時計には、もう一種類あるはずだと考えている。それは

これは、人間の脳とコンピュータのCPUの類推から来ているが、根拠もある。例えば視覚には明確なサンプリング周波数が存在している。扇風機のスイッチを入れ、羽をしばらく見ているとそのうち羽が逆回転しているように見えたことは無いだろうか?このとき、羽が止まって見えた瞬間のモーターの回転速度(正確には÷羽の数)は、まさに脳のサンプリング周波数、つまりビデオキャプチャボードで言えばフレーム取り込み速度にあたる。(サンプリングレートを越えた信号はPhaseが逆回転してみえるのは、サンプリング定理などでよく知られている。) 人間の脳が、決して時間的に連続して動いているわけではないことの証明だ。

ということで、人間の脳もCPUクロック信号に近い機能が含まれているに違いない。果たして、あなたの大脳のクロック周波数はどれくらいか?

今回、人間の大脳のクロック周波数を測るソフトウェア(PAT.PEND.)を作ることに成功したのでフリーウェアとして発表することにした。まずは理論を述べよう。

もっとも単純な「足し算」をコンピュータで行う時のことを考えてみよう。以下はZ80、PentiumIIIが足し算(1+2=3)をおこなうときの命令と必要なクロック数だ。(ちなみにZ80は20年以上前の最先端のCPU)

CPU種類 Z80 (ザイログ社) PentiumIII (インテル社)
命令 LD A, 1

ADD A, 2

mov ax, 1

mov bx, 2

add ax, bx

クロック数 約10クロック 約2クロック

基本的に命令セットは似ているが、クロック数が違う。Z80では加算などにトータル約10クロック分の時間を要するが、PentiumIIIではPentium最適化の一つUVパイプが効いて、約2クロックですむ。

逆に、例えば足し算が1μsで行われれば、Z80なら1μs/10=0.1μsがクロックの1周期であり、周波数は10MHzであることが逆算できる。

ならば、人間の足し算の時間を正確に測れば、大脳のクロック周波数がわかるはず、というわけだ。もう前説はいいって? では、これがその測定ソフトウェアだ。 (ダウンロードはここ Windows95/98/NT4/2000)

「開始ボタン」を押すと、大きく書かれた2つの数字が変わり始める。あなたは、そこに出てくる2つの数字を頭の中で「足し算」すればよいだけだ。出てくる数字は最初ゆっくり変わるが、だんだん速くなっていく。もし、あなたの脳が足し算に追いつけなくなったら、「停止ボタン」(開始ボタンと同じ)を押せば測定終了だ。

例えば、あなたがGiveUpしたときの足し算の行われる周期が922msだったとすると、

このように測定結果が出てくる。あなたの脳がZ80アーキテクチャ相当なら922msは10クロック(つまり1クロック=92.2ms)にあたるはずだから、CPU周波数は10.846Hz、といった具合だ。

あなたの脳にUVパイプ機能が付いているかどうか私は知らないので、自分の大脳がZ80相当なのかPIII相当なのかは自分で判断して欲しい。(正確には人間のI/Oパート(「大脳視覚野・言語野」)の処理を無視しているわけだが、そこは御愛敬ということでよろしく。)

ちなみに作者の脳のCPUクロックは、Z80 50Hz程度だった(←かなりやりこんだ 笑)。まぁ、単純計算でノイマン型コンピュータにかなうはずがないのは最初からわかっていたが、自分の脳がキッチンタイマー並だったとは。。。ショックというより、桁が違いすぎてかえって新鮮だった。

このプログラム、1時間程で簡単に作れたが、その後の調整は非常に示唆に富んだものだった。例えば、最初のバージョンでは画面に表示される数字は0〜9だった。だが、これだとちっともうまくいかない。0〜9までの数字を加算すると10を超えてしまうが、そうすると瞬間判断が非常にむつかしくなる。暗算が詰まってしまうのだ。

だから、最終公開版は0〜5までの数字しか表示されず、わざと桁上がりを無くしてある。これは何を意味するのか?つまり人間の脳のCPUは2.3bit CPUということだ。64Bit OSの登場が噂される昨今、人間の脳は3bit弱でがんばっているわけだ。なんでこんな半端なのかというと、もちろん人間の指が5本だから。原始の時代から、足し算は「指」で行われてきた。10を超えた数字はオーバーフロー処理が走って遅いのだ。

それ以外にも幾多の工夫によって生まれたのが上記のプログラムだ。フリーウェアなので配布は自由だし歓迎するが(EXE単体での配布も可)、クレームなどは受け付けないので自己責任で使用して欲しい。

さて。このプログラムを作るに当たって、私自身、何回も「大脳クロック測定」を行ったわけだが、はっきりいって気持ち悪くなって頭痛がしてきた。これは、脳がオーバークロック状態になったものだ。つまり、数字の足し算をギリギリまで高速に行おうとして、つい脳がオーバークロック状態まで踏み込んだのだ。何回も連続して行わないように御注意申し上げる。

だがこれで、オーバークロック状態で動かされているコンピュータのCPUの気持ちもわかるというものだ。あんな状態で長いこと動いたら、そのうちOSがハングアップしてしまっても「当然」だろう。オーバークロック改造をしている諸兄は、まー、一回は「CPUの気持ち」を体験してみてもバチは当たらないかもしれない。もちろん、頭には放熱板やペルティエ素子を付け、十分な放熱をわすれずに!(笑)

(B)

PS フリーウェア 大脳ベンチマークV1.0のダウンロードはここ for Windows95/98/NT4/2000

 

 

 

・続・スーパーの配送とサラリーマン巡回問題と状態遷移の似非科学

★前編からの続き

今回は、前編の続き「スーパーの配送とサラリーマン巡回問題と状態遷移の似非科学」となっているので、前編を読んでいない方は先にそちらを読んでいただきたい。

今回は、なんとスーパー配送シミュレーター(フリーウェア)付だ。(ダウンロードはここから

★状態遷移図

スーパーの配送は4つの状態を割り付けることができる。その状態は、

の4つである。これらの状態は「労働」によって変化する。これを元にミーリの状態図、ムーアの状態図にあてはめるとどうなるか検証してみよう。

★ミーリの状態図

ミーリの方法は応用・出力方程式共にnの状態を元にして作る。

このように、出力はnの状態で作る。

★ムーアの状態図

ムーアの方法は応用方程式はn、出力方程式共にn+1の状態を元にして作る。

このように、出力はn+1の状態で作る。

何れの方法でも次の結果が得られる。

出力方程式 

応用方程式  、同様にして に注意)

★結果は同じなのに・・・

それぞれの方法を使用しても得られる結果は同じであるが、ムーアの方法は状態数が増加する傾向に対し、ミーリの方法は状態数が増えない。しかし、ミーリの方法は入力が出力に関係するため、結果、入力と出力を同期する必要があり、同期がずれると結果が狂うことがある。このため、マイクロプログラムの世界ではムーアの方法が一般的に用いられる。

しかし、スーパーの配送は入力が出力と同期していることからミーリの方法を使用することにする。

★ミーリの方法とスーパーの配送

この図における状態番号は以下のとおり。

0.商品配送
1.納品
2.ガラ回収
3.センター戻り

●商品配送

この状態では、最終的に車から排出される「排気ガス」が出力される。この排気ガスが出力されるために得るn+1の状態は、運転という名の労働である。これが解除されると運転終了となり、次の状態へ移る。ここで運転を失敗すると例外処理が実行され、「交通事故」という結果が得られることがある。

このときに出力される結果を占める出力方程式は以下のとおりである。

出力=(使用する台車×道路状況)/労働意欲(やる気)

車の中ではエアコンがあるため、外気温の影響は受けない。

●納品

この状態では、最終的に車の荷台から降ろされる「商品」が出力される。この商品が出力されるために得るn+1の状態は、荷降しという名の労働である。これが解除されると荷降し終了となり、次の状態へ移る。ここで荷降しを失敗すると例外処理が実行され、「商品事故」という結果が得られることがある。

このときに出力される結果を占める出力方程式は以下のとおりである。

出力=(使用する台車)/(労働意欲/外気温)+道路状況

ここで一番重要なのは「使用する台車」である。これが一番大きい。また、到着しているのに道路状況が加味されるのは、スーパー到着時刻に影響するからである。あと、外気温も見逃してはならないパラメーターのひとつだ。ひどく暑かったり寒かったりすると、やる気がそぐわれる。

●ガラ回収

この状態が、一番肉体労働をする状態となるため、最終的に得られる出力は「汗」となる。この汗が出力されるために得るn+1の状態は、ガラ回収という名の労働である。これが解除されるとガラ回収終了となり、次の状態へ移る。ここでガラ回収を失敗すると例外処理が実行され、「怪我」をすることになる。これは痛い。前編でも書いたが、ガラ回収を失敗したために「怪我」をした。この怪我には「給料天引き」という怪我も含まれているので注意すること。給料天引きか、本人の怪我かは例外処理の中で判断される。

このときに出力される結果を占める出力方程式は以下のとおりである。

出力=(使用する台車×外気温)/(労働意欲/外気温) 

ここで一番重要なのは「使用する台車」と外気温である。とにかく外気温が暑かったり寒かったりすると、やる気が削がれ、また台車にも重くのしかかる。

●センター戻り

配送と同様に、最終的に車から排出される「排気ガス」が出力される。この排気ガスが出力されるために得るn+1の状態は、運転という名の労働である。これが解除されると運転終了となり、次の状態へ移る。ここで運転を失敗すると例外処理が実行され、「交通事故」という結果が得られることがある。

このときに出力される結果を占める出力方程式は以下のとおりである。

出力=(道路状況)/(労働意欲/2)

車の中ではエアコンがあるため、外気温の影響は受けないが、一通り仕事が終了したため、ほっと一安心してしまう。また、ガラ回収で激しい肉体労働をする。よって、労働意欲が最初の半分に落ち込む。

★シュミレーションプログラム

以上の研究結果をまとめたシュミレーションプログラムを作成した。

フリーウェア スーパー配送シミュレーションV0.1のダウンロードはここから (対応Win95/98/NT4/2000)

使い方は、それぞれのパラメーターを設定して、シュミレーションを開始すれば、そのときの危険度がグラフで出力されるというものである。Deadlineを超えると例外処理のメッセージが出力される。

なお、このプログラムはフリーウェアであり、配布は自由である。プログラムの使用においては自己の責任で使用していただきたい。プログラムに関するクレーム、その他質問は一切受け付けない。

★最後に

スーパーの配送は誰でもできる仕事である。本当に簡単な仕事であるが、これほどシステマチックになっていない仕事も珍しい。本文ではいかにもシステマチックに物事が動いているように書いてあるが、実際はぜんぜんシステマチックでないのである。本当にどのようになっているのか知りたければ、実際に体験するのが一番であると思う。

(T)

 

 

 

・援助交際をもっと楽しく…コギャル語の似非科学

当研究室ではもちろん法律に違反することは勧めるものではない。だが、援助交際ではなくても高校生と付き合っている大学生その他という人種はたくさんいると考えられる。今回はその人たちが直面する会話で使われるコギャル語…そう、今回は女子高生の話す、いわゆるコギャル語について考えてみよう。

コギャル語の特徴

  1. 敬語がない(社会性の欠如)
  2. 知的でない(語彙が少ない)
  3. 美的でない(若いため声が高く早口なので大人は聞き取りにくい)

大体週刊誌ではコギャル語を大げさに取り上げ、右系では日本の教育の危機だと嘆き、そうでないところはこのような知的水準では日本の未来は真っ暗だと嘆く。

ところが、コギャル語にはいわゆる美しい日本語といわれる幻想の中にうごめく日本語の内在律ともいうべき法則があり、これに従ったコギャル語を覚えれば、大体の会話は成り立つということが判明した。(この内在律に従わない場合はコギャル語はすぐに消えるため無理に覚えなくてよい 例:「ホワイトキック」など)

1. 接頭辞「ちょー」

この接頭辞は18歳以下ではかなり連発される場合も多い。やたらに連発すると鼻につくくらいである。しかし、古語ではよく「うち」などといった接頭辞が動詞の上に来る場合が多い。和歌などでも音韻を整えるために使われる。ちょっと実験してみよう。

これを女子高生言葉をとりいれて、枕詞を「山」にかけるように整えると、

そうすると、「ちょー」とは会話の中での音韻を無意識のうちに整えるために使用されているのである。近代日本語があまり使わなくなった修辞法が生き返っているのである。これは驚異といえよう。

2. 省略の法則 名詞編

コギャル語がもっとも難解になるのは単語における省略が多いからである。

さて、ここで気が付くのは長い単語を圧縮する場合3から4音節になるということである。もちろん複数の単語を一度に省略して4音節になる場合もある。

などである。

これは奇異だと思ってはいけない。

と言ったのは現在の女子高生ではないからである。つまりこの省略のベクトルは一般的かつ普遍的に存在するのである。(パチスロ、デジパチ、パソコンは女子高生が作ったものではない)

いったいこの動きは何なのだろうか。長い単語、特に7文字以上の単語は理論的に5・7・5のリズムに取り込むことができない。特にミスタードーナッツなど不可能である。ところが省略により俳句や短歌の中に入り込めるのである。またしても例示してみよう。

つまり、この省略のベクトルは確実に音韻のバランス5・7・5に入り込むことを志向しているとしか考えられないのである。短歌や俳句は苦痛な試験問題と考えているはずの女子高生がこのベクトルを持つということは日本語の内在律としか考えられないのではないだろうか。

3. 省略の法則 動詞編

動詞の生成は語幹が2文字(カタカナ部分)となることが多い。つまり動詞は非常に短くなる。しかし、これも参考にあげた例のようにまた最近発生したものではないことに気がつかなければならない。

また、この2, 3のように省略される名詞、単語は使用頻度が高いということに気が付かなければならない。ここから、女子高生の関心のあるものや、生活を窺い知ることができる。

4. 英語と日本語の混用

また、上の例でもいくつかに入っているが簡単な英単語や「…する人」をあらわす「-er」、進行形をあらわす「…ing」もよく使われる。

少なくとも中学英語だけは少し知っているということが推察できる。

5. 生活範囲の違い

少なくとも社会人は敬語の使い方が生活を左右するため必ず覚えるものだが、彼女たちはそのような生活をしていない。必要とされない単語は使われないのは当然である。また、敬語が使えない代わりに膨化表現(「わたし的」、「…みたいな」、相槌の「…ですね」)などが発達していると考えられる。このような高度な表現が発達するということは、平安時代の貴族社会のように、女子高生の世界も高度に成熟した息苦しいものであるに違いない。そういえば、占いが好きなのも似ているといえよう。

しかも、マスコミの記者とは違い、求めている情報の質も異なれば、現に知っている情報の質も異なる。おまけに社会経験もこれから積むのである。

それを考えれば、同じ情報と知識の土俵に立っていないのに、相手のことを一方的に非難する。これはフェアとはいえない。援助交際する犯罪なオヤジと反論できない弱者を一方的に批判して金を稼ぐマスコミ、どっちが悪なのだろうか。

終わりに

というわけで、以上のような点に気をつけ、コギャルがもっている情報を分析できれば、ちゃんと会話が成立するということがおわかりいただけただろう。会話が成立すればより交際も楽しくなるというものである。

それに、相手が日ごろどんなことを考えているのか、その背景は何なのかを考えながら会話することは別に女子高生相手でなくても外国語を学ぶときでも同じなのである。

もちろん、上記であげた法則がネオテニー(幼児退行)の現れだという説を完全に否定するものではない。しかし、逆にいえばネオテニーを起こさなければならないくらい息苦しい生活なのかもしれない。まあ、華やかにみえて、いつの世でも

青春時代の真中は道に迷っているばかり  (引用:青春時代)

なのかもしれない。

(M)

追記:今回はアクセントの変化は取り上げなかったが、これについては現在研究中である。

 

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