
プリント基板を作ってみよう
最近表面実装部品を使う機会が多くなりました。サンハヤトの変換基板を使っていたのですが、変換基板の値段もバカになりませんし、ユニバーサル基板の上に2階建てにするため、サイズが大きくなり、配線も大変といろいろやっかいです。
最近仕事で使うようになった回路図CADには基板レイアウトエディタも付いているので、約10年ぶりにプリント基板製作に挑戦することにしました。
材料・道具
基板はサンハヤトの感光基板を使います。100mm×150mmの12Kという基板を買ってきました。

右側に写っているのは10年前の使い残しです。さすがにもう使えないと思ったので今回は使用を見送りました。そのうち試して見ましょう。

使用期限が90年の11月になってますね (^ ^;;
サンハヤトの感光基板は基板表面に感光材料が塗られていて、透過フィルムで作ったパターン原稿を焼き付けるようになっています。パターンの焼付けには紫外線灯を使います。専用の製品もあるのですが、何しろ貧乏なので少しでも安くあげるため、手持ちのライトボックスを利用することにしました。
ライトボックスというのは写真のフィルムを透過光で見るための蛍光灯の入った箱です。\3,000前後で購入したと思います。

中の蛍光灯を紫外線蛍光灯に交換すれば簡易焼付け用ボックスの出来上がりです。

紫外線蛍光灯には何種類かありますが、『捕虫器用』または『ケミカルライト』として売られているものを使います。『ブラックライト』と呼ばれているのも同じものです。8Wのもので\480でした。おかげで感光基板専用器具を買うよりずいぶん安く押さえる事ができました。
原稿作成
サンハヤトの感光基板は光が当たった所の感光剤が落ちて、エッチングにより銅箔が溶けるようになっています。つまり銅箔を残したい部分を黒くした原稿を用意すればよいことになります。
サンハヤトからインクジェットプリンタ用の透明フィルムが出ていますが、結構高価です。今回は手元にあった3Mのインクジェット用OHPシートを利用しました。

コツとしてパターンの無い部分も黒ベタにして銅箔を溶かす部分を最小にしています。
こうするとエッチングの時間を短縮でき、エッチング中に細いパターン部分が溶けてしまう失敗が防げます。
焼き付け
必要なサイズに切り取った基板と原稿を重ねて紫外線蛍光灯で露光します。
基板の切り取りは直射日光の当たらない部屋で行います。室内の明かりぐらいでは感光に数十分はかかるので真っ暗にする必要はありません。
紫外線蛍光灯でも露光に数分かかるので、その間、フィルムと基板がずれないように重ねないといけません。約10年前に買ったサンハヤトのバキュームクランプという器具を使いました。

フィルムと基板を重ねてバキュームクランプにはさみ、ライトボックスの上に置いて露光します。

露光時間は3分間にしました。製造後時間が経過した基板を使う場合は少し長めに露光した方がいいそうです。タイマーが付いていないので、キッチンタイマーで代用しています。
現像
露光が終わると光が当たった所の色が少し濃くなります。
露光後、専用の現像液で現像します。

現像液はお湯で溶かして25〜30℃にして使います。温度が高すぎても低すぎてもうまく仕上がりません。温度計を1本準備した方がいいでしょう。
現像時間は30秒程度ですが、現像液が劣化すると時間が長くかかるようになり、細かい部分がきれいに仕上がらなくなります。
現像が終わると、光が当たった部分の感光剤が溶けて銅の色が見えるようになります。

一部分が現像オーバーになってしまいました。どうやら現像剤の粉末が十分溶けていなかったようです。
現像の終わった基板はよく水洗いします。パターンの消えてしまった個所は基板に直接油性マーカでパターンを手書きして修正しました。
エッチング
現像の終わった基板はエッチング液にいれて不要な銅箔を溶かします。エッチング中の写真は撮り忘れました。
現像液はバットに入れて湯せんにして少し温度を上げた方がうまく仕上がります。バットを揺らしながら基板を見て銅箔が完全に溶けた所でストップします。エッチング時間が長すぎると細かいパターンが切れてしまうので注意しましょう。
エッチングが終わったら基板を水洗いし、感光膜を取り除きます。スチールウールに液体クレンザーを付けて水を流しながらこすり落とすときれいに取り除けます。

エッチングの終わった基板です。ピン間に2本通しています。ランドとベタパターンのクリアランスが小さすぎて半田つけが難しくなってしまいました。次回からはもう少しクリアランスをあけることにします。
エッチング液が机などにこぼれるとシミになってしまいます。作業台には新聞紙などを敷いて置きましょう。
穴あけ
エッチングが終わった基板に部品の入る穴を開けます。DREMELのハンドリューターと基板用の超硬ドリルビットを使っています。

ドリルビットは0.8〜1.2mmぐらいのものを部品によって使い分けるといいでしょう。超硬ドリルビットは基板業者が販売している中古品を手に入れると経済的です。
ドリルの下の方を手で持ち、手首を机につけるように固定すると上手く穴を開ける事ができます。
DREMELのハンドリューターは少し値が張りますが、持っていると便利です。高速回転するので基板の穴あけも快適です。

穴あけが済んで完成した基板です。
まとめ
・ベタパターンのクリアランスは15milくらいにする。あまりクリアランスを小さくすると半田付けで苦労する。
・現像剤は良く溶かすこと。
・現像剤が劣化すると仕上がりがうまくいかない。
・SOP/QFPなどの面実装部品もそこそこ使える。変換基板を買うより安くあがる。
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