さて、人権についてのお話は見ていただけたでしょうか。ここでは統治機構についてお話したいと思います。
 憲法は、大きくその目的である「人権」と、それを達成するための手段である「統治」に分けられていることから、今回人権規定と統治機構のお話を分けることにしました。大学でも、一般に人権規定については1年生のときに、統治機構については2年生のときに学ぶことが多いと思われます。
 


 それでは、みていくことにしましょう。

 まず、「権力分立」という言葉から触れることにしましょう。

 そもそも、権力分立制は歴史的に形成されてきたものであり、国や時代ごとに意味するところが違っています。
 大きく分けてアメリカ型とヨーロッパ型があります。その詳細にはここでは触れませんが、日本国憲法における権力分立はアメリカ型に近いものといえましょう。それは、日本国憲法が違憲審査制(裁判所、つまり司法が立法や行政に物言いをつけることができる制度)を導入しているからです。

 では、権力分立の定義をみておきましょう。
 
 権力分立とは、国家権力が単一の国家機関に集中すると、権力が乱用され、国民の権利・自由が侵されるおそれがあるので、国家の諸作用を性質に応じて立法・行政・司法というように「区別」し、それを異なる国家機関に担当させるよう「分離」し、相互に「抑制と均衡」を保たせる制度のことをいいます。これは芦部先生の定義そのままですが、一般的な定義として定着しています。
 注意すべきなのは、ここで分けられているのが国家権力ではなくて国家作用である、という点です。国家権力は全国民によって1つに形成されたものですから、これを分割できるとすれば国民を分けてしまうことになってしまうのです。

 それでは、以下、各国家作用ごとにみていきたいと思います。


 まずは法をつくる機関である国会についてみていきましょう。

 


 国会の地位




 国会の組織




 国会の権能




 議院の権能



 さて、次は行政権が属する内閣についてみていきましょう。


 行政権と議院内閣制




 衆議院の解散




 独立行政委員会




 内閣の組織




 内閣の権能と責任


 それでは司法権・違憲審査権の担い手である裁判所について、みてみましょう。


 裁判所の地位




 司法権




 司法権の帰属




 裁判所の組織と権能




 司法権の独立


 さて、次は財政に関するお話をしてみたいと思います。



 財政の基本原則




 予算


 いよいよ最後の項目となりました。地方自治についてお話しましょう。


 地方自治の概説





 地方公共団体の組織




 地方公共団体の権能

 以上で統治規定のお話を終わりたいと思います。
 今現在、法学入門と題しまして、新たなページを作成中です。憲法訴訟に関するお話は、やはり初学者対象ということを考え、もう少し後回しすることにしました。憲法中心の法律用語を解説するページの作成も考えています。時間はかかってしまうと思いますが、着実に充実を図りたいと思います。
 なお、ご意見ご感想等ありましたらメールまたは掲示板にてお知らせください。最後に、誤植があったら是非教えてください(^^;

 統治規定のページを作成するにあたり、以下の文献を参照、もしくはよく知られている表現についてはそのまま引用させていただいております。
 ここに記して感謝申し上げる次第です。

 参照文献(敬称略、順不同)

 芦部信喜 ・ 憲法 ・ 岩波書店
 伊藤正己 ・ 憲法(新版) ・ 弘文堂
 中村睦夫 ・ 論点憲法教室 ・ 有斐閣
 芦部信喜等編 ・ 憲法判例百選T・U(第3版) ・ 有斐閣
 佐藤幸治 ・ 憲法(第3版) ・ 青林書院
 浦部法穂 ・ 事例式演習教室 憲法 ・ 勁草書房
 芦部信喜 ・ 憲法T・U ・ 有斐閣
 野中俊彦・高橋和之等 ・ 憲法T・U ・ 有斐閣