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京王新労働組合結成宣言
 私たちバス労働者は本日、京王新労働組合を結成した

1・京王電鉄株式会社は二〇〇〇年四月二十四日、「バス事業再生・勝ち残り策」とするバス分社化・リストラ計画を京王電鉄労働組合に提案した。
 63億円(二〇〇〇年度)もの純利益を計上する企業が、労働条件切り下げだけを目的とする新会社を設立し、労働者を解雇・転籍させることは、96年のバス構造改革に関する労働協約をホゴにし、また、最高裁判所判例をも踏みにじる不当な計画であり、到底、黙って受け入れられるものではない。

2.私たちは、この提案に対し@京王電鉄籍を守る、A96労働協約を守る、の2点で団結し、たたかうよう訴えてきた。
 その結果、出向も選択肢とする労使合意ができ、電鉄籍を守るとの要求で一歩前進した。しかし、賃金制度は定年まで3000万円を超える減収となる例もあり、また、退職金制度は廃止となるなど、会社提案と大差ない合意となった。さらに、労働時間など重要な労働条件が新会社設立後に交渉するとの合意は、労働条件全体が明らかにされていない中での出向・転籍を迫るもので、労働契約締結に際して賃金・労働時間の明示を義務付けた労働基準法第十五条に違反する、許しがたいものである。
 しかも、出向については、電鉄に戻る保障がなく、新会社の劣悪な労働条件が適用されるという、出向規定をまったく無視し、転籍へ誘導しようとするものとなっている。

3.自動車事業の営業譲渡は、株主総会の決議が必要とされるため、バス新会社の設立は来年の株主総会後となった。このため、会社は規制緩和の乗り切りと赤字の拡大防止を理由に、バス新会社の賃金に関する合意を、二〇〇二年一月十六日から現電鉄バス労働者に適用したいと提案、労働組合もこれを受け入れた。
 別会社の労働条件の交渉で合意されたものが、自分たちに適用されるなどとするペテンが許されるものではなく、 労使の道義は地に陥ちた、と言わざるを得ない。

4.会社は、二〇〇二年二月末から規制緩和が実施され京王のエリアに他のバス事業者の参入が予想されるとしているが、むしろ、京王こそが低賃金労働者を使い、豊富な資金で他のバス企業のエリアに参入し、事業エリア拡大を画策しているのではないのか。
 また、会社は「このままでは『赤字』が拡大する」と繰り返しているが、労働者のたび重なる要求にも「赤字」だとする明白な事実を示すことが出来ず、資料の公開を拒否し続けてきた。19億円とされた99年度の赤字も、職場常会等を通してその大半が京王グループ支援の分担金であることが明らかにされた。

5.京王労組は、会社提案に取り組むスタートを「情報の共有」 を方針とした。しかし、実際は情報隠しと組合員無視であった。

・158項目の質問に対する会社回答を、3ヶ月以上も隠し、一般組合員にはB4版1ページ半に要約、〈回答〉とは言えないものを公表。
・組合委員会に出された会社回答の内、「赤字の根拠」を示すものはすべて別紙扱いとし、一般組合員には非公開とする。
・350名の公開要請署名、裁判所への訴えも辞せずとする約75名の労働者の決意の後、ようやく公開を決めたものの、「執行委員の立ち合いのもと、一人ずつ、一回2時間、メモ、謄写など一切ダメとする、べからず公表であった。
・公開するとした分科会議事録もついに発表されず、決定された要求だけが説明された.。
・「組合要求」は、自分の賃金を引き下げるという驚くべき「要求」を、組合員に押しつけてきた。
・職場常会も、一人1回、指定された日に限り、大半が説明となり、労働者の意見を聞くものとならず、第三次職場常会の出席はバス労働者の3分の1強と激減したにもかかわらず、「ほぼ支持を得た」と集約。
・定期大会に出された「労使合意について、バス組合員全員投票により意思を問う」とする議題は、議事規則に反して取り上げず。
さらに、会場から出された動議は、緊急動議扱いにして議題として取り上げず、討議することすら封じた。こうして、労働者のくらしと健康と将来に重大な影響を及ぼす労使合意に、組合員の賛否を求めることを拒否した。
労働組合が、こうしたことをしていてよいはずがなく、この労働組合に未来を託すことはできない。

6.来年8月1日設立とされるバス新会社は、新入社員を採用せず、遠からず京王バスMに吸収されるか、そこより低賃金労働者で運営を計画している南大沢京王バスMのごとく、営業所ごとにさらに分社化されるか、消滅が約束された会社である。しかも、執行部は「労使合意による労働条件が、このまま続くとは限らない」と、さらなる労働条件の改悪すら示唆している。
 規制緩和を名目にし、企業間競争をあおってその犠牲をすべて労働者に押しつけるこの企てに対し、労働組合がたたかわずして労働組合を名のる資格はない。

7.京王電鉄労働組合が、バス新会社の労働条件として交渉し合意したものを、回答書のなかで一行「自動車事業部従業員の賃金」とすり替え、それを組合委員会にも定期大会でも説明せず、その上、勝手に新会社設立前に電鉄バス労働者に適用するとの決定は、労働組合にあるまじき裏切り行為である。
私たちは、このまま京王電鉄労働組合にとどまっていては、みすみす自分の労働条件を切り下げられることになり、まさに死活問題である。これは到底我慢できないことである。

 私たちは、@京王電鉄籍を守る、A96労働協約を守る、の要求を実現するため、今回の「労使合意」に縛られない新労働組合を結成し、団結してたたかう道を選択した。

8.私たちは、京王で働くすべてのバス労働者に訴える。

・京王新労働組合に参加したことをもって解雇することは、ユニオンショップ協定の上から不可能である。
・京王新労働組合に参加したことをもって、いやがらせ、不利益扱いをすることは不当労働行為でありできない。
・万万が一、誰か一人でもこうした事態になったら、京王新労組は知恵と力を集め、上部労組、民主団体の協力を得て、全力をあげて、撤回するまでたたかうことを約束する。
・京王新労働組合に参加してこそ、現在の労働条件を守ることができるし、安全な公共交通としてのバスを守る道である。
・安心して、勇気をもって、みずからのくらしと健康を守るため、定年までバス運転士で働けるよう、京王新労働組合に参加しよう!
右、宣言する。

二〇〇一年十一月十四日
京王新労働組合結成大会