★INTRO…

 「座して排除を待つよりは…」。 2000.8.21、大阪市東住吉区にある長居公園の野宿者個々人と支援は「大阪市野宿者対策推進本部」に対し、「仮設一時避難所」=シェルターについて希望する総ての個々人が参加できる形での「現地説明会」の速やかな開催を要求する「要望書」を突きつけるべく、園内のメインスタジアム1階にある大阪市の出先機関である「市南部公園事務所」に出向いた。 そしてこの日、正式に長居公園の野宿の当事者団体である「長居公園・仲間の会」の名称が要望書に書き込まれ、発足した。 この時点では排除され、入所させられるだろう当事者である野宿者個々人には、まともな説明など為されておらず、行政はもっぱら公園周辺住民への説明会にのみ心血を注ぎ、当事者を無視した形で秋の「仮設一時避難所」=シェルター着工と、それに伴う園内からの排除を視野に入れていた。 その背景にオリンピックの大阪招致への大阪市のなりふり構わぬ「市内美化」の蠢き(野宿者一掃もその一環)があったのは言うまでもない。 長居
公園は、開催決定の暁にはそのオリンピックの会場の一つとして使われる予定であるため、「何としてでも、野宿者を皆さんに排除していただきたい」(自民党府連・中馬弘毅の「人にやさしくたのしい街づくりシンポジウム」での発言:4月)という国家・行政の思惑が働いていた。 もちろん、8月29日には決定する「オリンピック最終候補都市」4都市選考(結果としては5都市だったが)、シドニー五輪開催中のIOC総会などに向けた「点数稼ぎ」もあったはずだ。
 …ポルトガルのサラザール、ペルーのフジモトらは経済学者出身の独裁者である。 ここ大阪市の市長ということになっている磯村もまた規模は違うが、「ネームレス」発言などの暴言の数と独善、元経済学者という点においては共通する。 磯村の一人芝居はシドニー五輪中にも展開され、磯村と行政のみが笛を吹き、自ら踊るという茶番が展開された。 それが証拠に、最終候補5都市決定の8月29日朝、前夜の行政主導の集まりのほかには目に見えて何一つ「祝いのムード」は市内に漂うことはなかった。 マスコミを通じての派手な広報にもかかわらず。

8.21対応に出た「南部方面公園事務所」の職員ら。(下)

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