終戦直後の昭和20年9月10日。近衛師団の中から精鋭が選抜され、皇宮守護のための衛士隊が創設されました。これが「禁衛府」皇宮衛士隊です。漆黒の制服に身を固めた彼らは、急速に変化する時代の流れの中で皇宮を守り抜き、半年後の昭和21年3月末日、解散します。
 ここではその毀誉褒貶を論じるのではなく、今日ではほとんど忘れられている「禁衛府」が存在した事実を明らかにし、現代史の一頁として記録しておきたいと思います。

創設の経緯及び任務(禁闕守護教科書巻一第六章)

禁衛府は宮内大臣の管理に属し警衛、守護、消防及び衛生に関する事を掌る宮内省所属官庁とす。
禁衛府の設立の経緯を按ずるに、従来、宮城の御守護に任じありし近衛師団が終戦と共に解消せるを以て、
古の衛士制に倣い、新たに皇宮衛士総隊を設置せられ、之と皇宮警察部とを統合し宮内省の外局として
禁衛府を設けられたるものなり。
混沌たる現時局下に於いて禁衛府は我が国伝統の民族精神を基とし国民の代表として宮闕守護、
国体護持の為奉仕する皇宮衛士及び皇宮警察官の家庭的楽園なりと謂うを得べし。


1.禁衛府の歴史   2.禁衛府創設の目的   3.禁衛府の組織

4.禁衛府の人事・教育   5.皇宮衛士総隊   6.皇宮警察   7.禁衛府諸規定

8.警衛・守護任務の実際   9.宮内省   10.禁衛府の終焉


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