「揖龍」退会を表明 太子町長 議員の意向確認し
2004/07/21 神戸新聞


 揖保郡太子町の首藤正弘町長は20日、龍野市と揖保郡4町の合併協議会から退会する意向を表明した。同町長は11日投開票の町長選で、同合併協からの即時退会を訴える対立候補に対し「退会か継続かは議会や住民と協議して最終判断する」と主張し、再選された。当選後、住民との協議はもたれておらず、今回の退会表明は同町の合併論議に波紋を広げそう。

 同町長は、退会表明に先立って開かれた町議会全員協議会で、合併の枠組みについて議員の意向を確認。退会支持の議員が多数を占めたことから、午後からの合併協小委員会で退会方針を表明した。席上、他市町の委員から反対意見はなかった。

 これを受け、同町は単独での町政運営を目指し、龍野市と新宮、揖保川、御津町は新たに1市3町の合併協を立ち上げ、来年3月中の合併実現を目指すとみられる。

 太子町は2003年2月、任意の1市4町合併協準備委員会から退会。同6月に行った住民投票で「1市4町合併」が最多となったため、同合併協に中途加入し、約1年間協議を続けてきた。

 しかし、町民の間から「協議内容は太子町に不利な点が多い」と不満の声が出、2度目の退会をするかどうかが先日の町長選の焦点になっていた。

公約破り「即時離脱」 町長が謝罪

 揖龍1市4町の合併協議会からの退会を表明した太子町の首藤正弘町長は20日午後、龍野市内で会見し、「公約を守れず町民に申し訳ない」と謝罪した。「町議会との協議や町民説明会を経て最終判断を下す」とした選挙公約のうち、町議会の意見は聞いたが、住民説明会は開かずじまい。当選後わずか1週間余りで対立候補が主張していた「即時離脱」の決断を下す結果となり、苦渋の表情を浮かべた。

 午前9時からの臨時の町会全員協議会。首藤町長は「16日に開かれた市長町会で、太子町の意思を今日(20日)の午後、小委員会で伝えることが決められた。議会の意見を聞かせてほしい」と説明した。

 一部議員からは「町長が決断せずに、議会に責任を押し付けようとしている」などの反発の声も出たが、これ以上、決断を引き延ばすのは無理との意見が多数を占め、多数決の結果、離脱13▽合併推進4▽棄権1―。これを受け、首藤町長は「意向を踏まえ、小委員会に臨む」と答えた。

 午後からの小委では他市町の委員から「公約と違う。合併推進を望む町民から了解を得ていないのではないか」との質問が出たが、退会に異議は出なかった。小委は30分足らずで閉会した。

 続いて行われた記者会見で、同町長は「住民説明会を開けず、申し訳なく残念に思う」と頭を下げた。その一方で「8月以降に結論を出せばいいと考えていた。1市3町が、当選後すぐに決断を求めてくるとは予想していなかった」「独裁的に合併を進めても、議会に否決される可能性もあり、議会の意向を無視した主体性は出せなかった」などと釈明した。

 退会表明について、合併協議会会長の西田正則・龍野市長は「太子町長から離脱理由を聞いていないのでコメントできない」と話している。

 同町長は今後について「姫路市との合併は考えられない」とし、町民負担の増加も含む行財政改革を示唆。それらのプランができた後、住民説明会を開く方向を示した。

 町議会は22日に臨時会を開き、退会案を議決する予定。


 【とんび岩のコメント】

 当選直後の太子町長に、住民説明会を開く「いとま」も与えず即答を迫っておきながら、期限ギリギリに苦渋の決断をすると合併協小委員会で、「町民の了解を得ていない。公約と違う」とケチをつける。揖龍合併協側のやり方は、ハナから喧嘩腰のように思える。

 「市長町会」はたぶん「市町長会」の誤りだろう。


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