
星空結ぶ奇跡の縁 相生小児童の手紙きっかけ
2009/03/12 朝日新聞
『なぜ、めい王星は惑星じゃないの?』など、国立天文台ハワイ観測所研究員の布施哲治(てつはる)博士が書いた本を学んだ相生市立相生小学校(内中秀樹校長)の6年生19人が、布施さんに感想や質問の手紙を送ったところ、「学会で帰国する機会に、お話をしましょうか」と、思いがけない申し入れが返ってきた。児童らは「私たちだけではもったいない。みんなを呼ぼう」と、26日に催すことになった「講演会」に向けてポスターをつくり、布施さんへのプレゼントを考えるなど、卒業式を挟んで準備に大わらわだ。 (茂山憲史)
6年生の担任で国語担当でもある神野佳代子教諭(49)は先月、最後に何か印象に残ることを学んで卒業してもらおうと、布施さんの著作3冊を国語の授業の課題に選んだ。科学書を読み慣れていない子もいたが、みな予想以上に興味を示したので、著者に手紙を出そうと提案した。
「3月に入ってすぐ、兵庫教育大の先生を通じて子どもたちの手紙を読んで下さいと布施さんに送ってもらったら、こんなことになって…。教室から奇跡が起きました。私もワクワクしています」と神野教諭は話す。
布施さんを歓迎するため6年生の児童は「私たちの20日間プロジェクト(26日までの準備日数)」を立ち上げ、パンフレットづくりや司会・進行の原稿など、分担して講演会の準備に励んでいる。
講演にはプロジェクターが必要なため、120人ほど入る同市那波南本町の市立図書館視聴覚室が会場。「布施哲治さんによる宇宙の話」と銘打って、26日午前10時〜11時半に開催する。他の小学校や地域の大人にも参加を呼びかけるという。
布施さんとの対面を前に、子どもたちは宇宙への夢をふくらませている。
「宇宙の色々なことが分かった」と岩本泰一君。水野佑一朗君は「これからも宇宙のことを頑張って調べて下さい」と手紙に書いた。「宇宙の姿を身近なものにたとえているのが面白かった」という宮田純也君は「ビッグバンは、条件がそろって起きたのか、偶然なのか」と核心をついた質問を手紙にした。3人は当日、布施さんへ「代表質問」することになっている。
【とんび岩のコメント】
いい話だ。理科離れが深刻化している世相の中で、相生小の子供たちが宇宙の話に興味を持ったということが喜ばしい。国語の授業の課題なら、普通は文学書だろう。それをあえて科学書にした担任の先生の意図が何となく分かるような気がする。
「どんな分野でも、その道の達人の話は素人にも分かりやすくて面白い」といわれる。布施さんの本もたぶんそんな本なのだろう。