出向社員 実態は派遣 三菱電機姫路・子会社
2009/06/12 神戸新聞


 姫路市の三菱電機子会社が相生市の派遣会社から受け入れている出向社員の実態について、兵庫労働局が、労働者供給事業に当たるとして、職業安定法に基づき両社に是正指導していたことが11日、分かった。

 姫路市千代田町、設計開発会社「三菱電機エンジニアリング姫路事業所」と、相生市垣内町の派遣会社「誠和設計」。

 関係者によると、誠和設計は1979年、姫路事業所と請負契約を結び、2000年に専門業務の人材派遣契約に切り替え、現在約100人が働いているという。このうち設計などに携わる十数人は海外出張などの業務が加わり、07年に誠和から姫路事業所への出向に切り替わったという。

 しかし、本来「出向」は、グループ会社間の人事交流や労働者の能力開発、会社の経営状態が悪い場合の関連会社での雇用維持などに限られる。姫路事業所と誠和の間には資本関係がないため、兵庫労働局は出向の実態はなく、職業安定法が禁止する労働者供給事業に当たると判断したとみられる。

 三菱電機エンジニアリング(東京都)の広報担当は「当社社員として主体的に働いてもらうため、人材育成の観点から出向に切り替えた。適法と認識していたが、今後は労働局の指導に従って改善する」としている。


【とんび岩のコメント】

 相生市垣内町の青木ビルに「誠和設計」の小さな看板がある。その会社が100人もの技術者を三菱電機に派遣しているとは知らなかった(驚き)。

 「出向」の法的定義はどうなっているのかと、ネットで検索してみたら、 「出向とは何かなど、出向に関して直接定めた法律は何もありません」と出た。それならば、兵庫労働局が「資本関係がないから出向ではない」と指摘した根拠は何だろう。法的根拠はないが社会通念に照らしてということか。あるいは役人得意の恣意的な行政指導か。

 派遣先、派遣元の両社は、「派遣」のままで同一業務に3年以上従事させると「派遣業法」の規定で正社員採用(転籍)せざるを得なくなる。それは、従業員はともかく、両社にとっては望ましいことではない。転籍を避けるために「出向」に切り替えたのではないか(?)。

 誠和設計の派遣先は、同社のHPによると、大半が三菱電機(三菱電機エンジニアリング)のようだ。資本金は1000万円だから、三菱側が200〜300万円も出資すれば資本関係のある「グループ会社」になり、問題なく「出向」させられるようになる。


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