住民ら往時しのぶ 大将軍駅 構内など見学
2016/08/14   朝日新聞

 9月から取り壊しが始まる旧姫路市営モノレールの「大将軍駅」(姫路市高尾町)が13日公開され、地元住民や鉄道ファンらは駅名表示板や改札口、駅構内で途切れた軌道などを熱心にカメラやビデオに収めた。

 モノレールは1966年5月に姫路―手柄山間(営業区間1・6キロ)で開業したが、74年4月に運休。唯一の中間駅だった大将軍駅は乗降客が少なく、2年足らずで通過駅となり、その後公開されていなかった。

 「小学生のとき、ねだって10回ぐらい乗った」。この日、最初に見学に訪れた小学校事務職員の藤原覚さん(59)=同市千代田町=はしみじみと振り返った。加古川市立加古川小学校2年の宮崎涼輔君(8)は姫路市内にある祖父母宅から、よく駅ビルや軌道を見ていたという。「カーブがすごい。走っていたら良かったのに」と話していた。

 母や妹と駅を見学に来た姫路市の北内はるかさん(30)は「街中に橋脚が残っていたので、内部を見てみたかった」。母の佐和子さん(54)は「モノレールの復活を望んでいた」、妹の奈美穂さん(27)は「姫路城の上をモノレールが回っていたら、と想像したこともありました。(実現していたら)上から見下ろすと気持ちよかっただろうな」と話した。(高橋孝二)



【とんび岩のコメント】

 同日の神戸新聞記事は下の通り。

 名残尽きぬ昭和の遺産 「高尾ビル」解体前に公開

 50年前、東京に次ぐ全国2番目のモノレールとして開業した旧姫路市営モノレールの駅舎ビル「高尾ビル」(兵庫県姫路市高尾町)の見学会が13日、今月中の解体を前に始まった。軌道が建物を貫く独特の構造が人気を集め、鉄道ファンらの希望を受けて公開が決定。この日は、約350人が「昭和の遺産」との別れを惜しんだ。(杉山雅崇、西竹唯太朗)

 高尾ビルは1966(昭和41)年、姫路駅と手柄山を結ぶ市営モノレールの開業に合わせてオープン。10階建てで、高層階に日本住宅公団(現UR都市機構)の賃貸住宅、低層階に唯一の中間駅・大将軍駅と飲食店があった。

 しかし、割高な運賃などから74年に運行休止になった。その後、ビル内のテナントは営業を続けたが、2010年春に最後の店が撤退。耐震性不足も判明し、解体が決まった。

 見学会は「ビル内を見学させてほしい」と要望が殺到し、姫路市が開催。2日間で700人の定員に対し、全国から10倍以上の応募があったという。

 この日、普段は閉まっているビルの入り口に集まった参加者たちは、マスクを付けて中へ。ほこりをかぶり、年月を感じさせる改札口や、重厚なコンクリート造りのホームを見て、モノレールが力強く走っていた往時に思いをはせていた。

 東京都北区から訪れた公務員(46)は「前から高尾ビルが好きで何度も来たことがあるが、中に入ったのは初めて。感無量です」と名残惜しそうに話した


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