人間この信じやすきものー迷信・誤信はどうして生まれるか
トーマス・ギロビッチ、新曜社(★★★★)
大和證券のCMで有名になったギロビッチ博士の著書。目次を読めば分かるように、「何もないところに何かを見るーランダムデータの誤解釈」、「わずかなことからすべてを決めるー不完全で偏りのあるデータの誤解釈」、「思い込みでものごとを見るーあいまいで一貫性のないデータのゆがんだ解釈」、「欲しいものが見えてしまうー動機によってゆがめられる信念」など、目から鱗の内容が盛りだくさんです。人間はこれらの誤った推論や信念からは簡単には解放されないので、人間にはこのような傾向があることを認識し、これらを矯正するような心的習慣をつけるべきであると、著者は主張しています。
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株式投資の新しい考え方―行動ファイナンスを超えて
ロバート・ホウゲン、ピアソン・エデュケーション
(★★★)
株価は、その企業の過去の成功や失敗にゆっくりと過剰反応して、ミスプライシングされている。この過ちにより、将来最も高いリターンが期待される株式がもっとも安全な資産であることを、多くの学術的な研究を引用しながら説明しています。ただ、彼の著書は、原文が悪いのか、翻訳が悪いのか、読みにくいです(もう一つの著書「株式市場のアノマリー」も同様。ただし、訳者は違う)。
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ファンドマネジメント―マーケットの本質と運用の実際
山崎元、金融財政事情研究会(★★)
プロ(ファンドマネージャ)向けの実用書ということで、やや高度なところもありますが、銘柄選択やウエイトの決め方、リバランス、リスク管理、パフォーマンス評価の仕方など、ポートフォリオ作成のノウハウがよくまとめられているので、初心者にこそ読んでほしい内容です。情報伝達が非効率的な(時間がかかる)"shadow"銘柄では、「利益予想の変化」が株価に反映されるのに時間がかかる点を利用する投資法は、私もおおいに利用している投資法でもあります。1995年の刊行ですが、内容的には現在でも十分に通用するものです。
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The Little Book That Beats the Market
Joel Greenblatt,
John Wiley & Sons Inc (★★)
初心者向けの本ですが、あの百戦錬磨のグリーンブラットがROICとEV/EBITの2ファクターによる機械的銘柄選択を薦めています。Haugenのモデルより優れているということに対してHaugenの反論やBaronの辛口の批評はありますが、非常に共感できる内容です。ファンダメンタル分析はほとんどの投資家には不可能です。下手にファンダメンタル分析をした気になるよりも、機械的銘柄選択法をした方が長期的にはリターンが良くなる確率が大です。機械的投資法の注意点として、この投資法でも月間リターンは12ヶ月のうち5ヶ月は「市場の平均」に負け
、年間リターンでも4回に1回は「市場の平均」に負けるなど「常勝」ではないことがありますが、「常勝」でないが故に近視眼的な多くの投資家はこの投資法が実行できず、本法の有効性は今後も続くだろうと、彼は主張しています。
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Contrarian
Investment Strategies: The Next Generation : Beat the Market
by Going Against the Crowd
David N.
Dreman, Simon & Schuster(★★)
バリュー投資の名著。非常に豊富なデータを示しながら、企業のビジネスのファンダメンタル分析や将来性よりも、投資家の心理的な側面に注目し、PER、PCFR、配当利回りを基本に銘柄を選択することを薦めています。
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What Works
On Wall Street: A Guide To The Best-Performing Investment Strategies
Of All Time (What Works on Wall Street)
James P.
O'Shaughnessy, Mcgraw-Hill (★★)
客観的スクリーニングの決定版。著者は、PSR、PER、PCFRなどの各種ファクターおよびそれらの組み合わせで銘柄を選択した場合のリターンを米国株の過去45年のデータを用いて検証しています。ただ、米国株と日本株との特性の違いには注意が必要です(たとえば、リターン・リバーサル、PSRの彼我の違いなど)。日本語版(2版)より、データが豊富です。値段も安いので、英語が読める方は、こちらをお勧めします。
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投資4つの黄金則
ウィリアム・バーンスタイン、ソフトバンクパブリッシング(★★)
私と同じ職業(医師)の著者による本。非常に多くの学術研究の成果をまとめています。基本的には、インデックスへの投資を勧めていますが、、バリュー株のリターンのよさをより積極的に利用しようしている点は、私の投資法に近いものです。「科学的」に投資をしようとすると、結局こういうスタイルになるのでしょう。
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ウォール街のランダム・ウォーカー
バートン・マルキール、日本経済新聞社(★★)
初心者は、株式投資をはじめる前にこの本は必ず読むべきと考えます。当時、「テクニカル分析は株式投資をする上で必須だ」、「個人投資家がプロに勝てるわけない」と思い込んでいた私がこの本を最初に読んだ時の衝撃は今も覚えています。著者は、豊富な実証データを示すことで、テクニカル分析とファンダメンタル分析を一刀両断しています。行動ファイナンスやアノマリーについても批判的な立場から触れられていますが、この点についてはやや説得力が不足しているように思います。著者は効率的市場仮説を強く支持し、その当然の帰結としてインデックス・ファンドを薦めているあたりは、今の私と意見を異にします。
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株式投資の未来〜永続する会社が本当の利益をもたらす
ジェレミー・シーゲル(★★)
前著「シーゲル博士の株式長期投資のすすめ」ではインデックスを薦めていたのですが、本書ではバリュー株を薦めています。「成長すなわちリターンにあらず−成長セクター投資に潜む罠」などは初心者にとっては目から鱗の内容だと思います。基本的には著者の意見に賛成ですが、いくつか気になる記述が散見されます。例えば、「ブリストル・マイヤーズ・スクイブとシェリング・プラウの株価は、2003年末現在、3〜4年前のピークに比べて4分の3近く下落している。主要薬の特許切れが相次いだからだ。株価を維持していれば、この2社はフィリップ・モリスにつぐ第2位と第3位になっていたはずだ」(p45)、「1957年から1960年前半にIBMが飛びぬけた成績を残していなければ、(ハイテクセクターの株価リターンは)平均を下回っていただろう」(p62)など、株式投資では禁句の「たら、れば」の連発です。また、第5部の「高齢化をめぐる危機と世界経済の力学のシフト」では、あまりに大胆に未来を予測しすぎています。
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バリュー投資入門
ブルース・グリーンウォルド他、日本経済新聞社(★)
前半は、バリュー株のリターンがいい理由の説明、資産・収益・成長についてバリューの評価の仕方、実際のバリュー投資家の投資法などが詳しく書かれています。後半はバリュー投資家の実際の投資法について書かれています。この本1冊でバリュー投資のすべてがわかります。
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投資の巨匠たち―証券市場を動かした9賢人からのメッセージ
ジョナサン バートン、シグマベイスキャピタル(★)
本書は、伝統的ファイナンスから行動ファイナンスまで、権威たちの理論を客観的に幅広くバランスよくまとめています。
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市場のアノマリーと行動ファイナンス
城下賢吾、千倉書房(★)
今まで行動ファイナンスについてはあまりいい本がなかったのですが、この本は市場のアノマリーを科学的に検証し、それを行動ファイナンスの立場から説明しています。学問的にも実践的にも非常に優れた本です。
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株式投資のための定量分析入門
吉野 貴晶、日本経済新聞社(★)
クォンツについてよくまとまっています。
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クォンツ定量分析によるマーケットの最新事情
日下 邦弘 (著),
上条 修 (著), 上野 朋子 (著)(★)
分析期間が短いので、一般化するのには注意が必要ですが、クォンツについてのデータが豊富です。
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「投資リスク」の真実
吉本佳生、PHP研究所(★)
統計学の知識が皆無で、株式投資を行うことは危険です。医学者や科学者にとっては常識の統計・確率についての知識がない方には、この本の一読を薦めます。ただ、記述が冗長で、イライラします。
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株式市場のアノマリー―非効率市場のポートフォリオ・マネジメント
ロバート・ホウゲン、ピアソン・エデュケーション
(★)
著者は株式市場を非常に非効率的と考えています。その上で、ポートフォリオに投資しているのだから、ポートフォリオ全体で、割安性、ROE、利益率などを考慮すべきだと主張しています。
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カウンターゲーム
アンソニー・M・ガレア、パンローリング(★)
タイトルを見て、読まず嫌いをしていました(原題はContrarian Investing)が、意外に良い内容でした。著者は、過去1年間の高値から50%以上株価が下がった銘柄の中から、低PER、低PCFR、低PBR、低PSRのうち2つの条件を満たすものを買うべきだと薦めています。高値から50%以上株価が下がった銘柄という前提は100%同意はできませんが、低PER、低PCFR、低PBR、低PSR銘柄を勧めている点は同感です。本書では、低PER、低PCFR、低PBR、低PSR銘柄のリターンがいいことの実証もあげています(著者自身の検証ではありません)。著者のすすめる方法で投資した場合のリターンが検証されていない点が弱点。
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株で富を築く バフェットの法則
ロバート・G・ハグストローム、ダイヤモンド社(★)
バフェットの考え方を知るには、これ1冊で十分。バフェット関連の本を何冊読んでも、バフェットにはなれません。「いいこと」がたくさん書かれていますが、主観的な企業分析が中心であり、彼のあげたアメリカでの事例がそのまま日本に当てはまるかは不明です。また、バフェットの株式投資の並外れたパフォーマンスは、彼自身が投資した企業の経営に深く関与した結果による可能性がありますので、その点は留意したほうがいいでしょう。
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ピーター・リンチの株で勝つ
ピーター・リンチ/ジョン・ロスチャイルド、ダイヤモンド(★)
リンチの考え方を知るには、これ1冊で十分。リンチ関連の本を何冊読んでも、リンチにはなれません。「いいこと」がたくさん書かれていますが、主観的な企業分析が中心です。すべての名投資家の著書や投資法の紹介に当てはまることですが、統計学的な裏づけのない記載は、コイン投げ大会のチャンピオンがコイン投げの極意について記載したものである可能性があることを頭の隅に入れておいたほうがいいように思います。
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グリーンブラット投資法
ジョエル・グリーンブラット、パンローリング(★)
企業分割(スピンオフ)、企業再編成(リストラ)、倒産などの特殊状況下での投資の実例が中心で、普通の個人投資家にはやや真似がしにくいのですが、市場の非効率的な部分を利用する彼の考え方の基本はとても共感できます。
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ファンドマネージャーの株式運用戦術
渡辺幹夫、同友館(★)
あまり知られていない、「穴場」的な本です。著者は研究者でない分(信託銀行勤務のファンドマネージャー)、株式運用の具体的な運用手法、各種ファクターの評価、行動ファイナンスなどをわかりやすくまとめていますが、網羅的なので、このHPを見ている方には少し物足りないかもしれません。また、図らずも機関投資家の限界がわかります。
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キャッシュフローで会社を強くする―ファンドマネジャーが見る「経営力」
大竹 愼一 、フォレスト出版(★)
大竹氏の著書は癖が強く、我田引水的なところが多く、好みが分かれるところですが、この本は比較的癖がなく、しかも内容はいいです。売掛け金・在庫・減価償却・有形固定資産について、その重要性を具体例を挙げながら説明しています。
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根拠なき熱狂
ロバート・J・シラー、ダイヤモンド社
株式投資にはあまり役には立ちませんが、読み物として面白いです。植草一秀の解説が哀愁を誘います。
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リスク
ピーター・バーンスタイン、日本経済新聞社
株式投資にはあまり役には立ちませんが、読み物として面白いです。
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