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子供の権利条約を曲解する

市民団体・弁護士会の摩訶不思議 14.11.16


  1989年11月20日、国連総会で子供の権利条約が採択された。そもそもこの条約は、主として児童労働、人身売買、児童売春等で、生存権すら脅かされている発展途上国の児童を守るために制定されたものである。ところが日本では、あたかもこの条約が子供に大人と全く同様の権利を保障しているものであるかのような捉え方が一部にある。

  有名な話であるが、1998年5月27日、スイス・ジュネーブの国連会議場で開かれていた国連児童の権利委員会において、日本の高校生が制服廃止を訴えるという出来事があった。その結果、この高校生達は委員に評価され関心を持ってもらうどころではなく、逆に各国の委員に皮肉られ、説教されるという結末となった。ロシアの委員からは「われわれの国では、制服があっても貧しくて買えない子供がいる。それに比べたら、あなた方は格段に幸せだ。」と言われ、スウェーデンの委員長からは「スイスに来て意見が言えること自体が恵まれている。問題があるなら、まず親や周囲にアピールすることが重要ではないか。」と言われてしまった。また、その前年の10月にも、日本の高校生が国連で制服強制の問題を訴えていた。この時にも、バルバドスの委員長から「権利には責任が伴う」と言われ、ブルキナファソの委員からは「制服は親の経済的負担を軽くする」と言われている。委員には、法律家や児童心理学者など、人権を最も重視する立場の人達が含まれている。その彼等にすら、制服が人権侵害の象徴であるかのような日本の高校生の主張はとうてい理解しがたいものだったようだ。それにしても何とも恥ずかしい事例である。もっとも、生徒が自主的にスイスに渡航したとは言い難い。その証拠に、委員会で発言した生徒は両親と市民団体に渡航滞在費用を出してもらったと証言している。この市民団体の名称は「DCI(ディフェンス・フォー・チルドレン・インターナショナル)日本支部」と「子供の権利条約 市民・NGO報告書をつくる会」である。十数年前、制服・丸刈り反対と、日の丸・君が代反対は、セットになって左翼的市民運動の象徴となっていた。近年もまた、所沢高の問題をマスコミが大きく取り上げたことをきっかけに再び彼等の運動の拠り所となり、その流れが札南高の騒動を全国的なものまでに拡大させたのである。

  市民団体・人権団体から見て、日本の学校における「国旗国歌強制問題」以上の人権侵害など、探そうと思えば幾らでも出てくるものであるが、何故これほどまで国旗国歌にこだわるのだろうか。簡単なことである。これらの多くの団体の活動する目的の根底には天皇制廃止があり、もともと学生運動、過激派に関わった人間で団体が構成されている場合が多いからだ。彼等にとって、「日の丸・君が代」は天皇を象徴する過去の遺物であり、変えられるべきものなのである。この原則に沿って様々な権利を盾に議論を展開してゆくのであるが、それらは口実に過ぎず、最終目的は別にあると見るべきだろう。何となくでも、単に好き嫌いでも「日の丸・君が代」に反感を持つ学生が増えれば、彼等にとっては十分な利益なのだ。

  ひとたびある高校で国旗国歌騒動が起これば、それに飛びつき、マスコミを利用し、人権問題にまで発展させることにより、自らの主張を正当化して広めてゆくのが「市民」団体を名乗る集団なのである。表向きは「市民」なのだが、その本当の姿は(本当に一般市民である方には申し訳ないが)疑わしいものがある。試しに新聞等(特に朝日、道新)の投稿欄にある氏名を検索エンジンを使って調べれば「市民」を騙る活動家が含まれていることが容易に分かる。ただの「市民」ではなくプロ市民であったり、時には極左、過激派に属する人間が含まれていたりする場合がある。「外圧」を利用することがどういうことであるか、いまさら説明も必要ない。もっとも、極左だけではなく、右翼団体の街宣車等が学校周辺に来る可能性もあり(右翼団体と一口に言っても、現在では戦前から系譜を引くものは少数であり、商法改正、暴対法施行の結果、暴力団、暴力団系総会屋からの転向組が多くを占めている。これらの団体は右翼の名で企業を脅し、利権を得る「えせ右翼」である。また在日朝鮮・韓国人が構成員に多く含まれているのは有名な事実。)、市民団体、マスコミ等も押し寄せ、大きな混乱が生じる可能性があったのである。まさにこの事例が、校長先生や学年主任の先生が学校内で問題を扱うよう憂慮した理由の一つである。

  

  さて、子供の権利条約の第12条は、国旗国歌騒動の際、市民団体や弁護士会によりしばしば利用されている。

第12条

1.締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の年齢及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする。

2.このため、児童は、特に、自己に影響を及ぼすあらゆる司法上及び行政上の手続きにおいて、国内法の手続き規則に合致する方法により直接に又は代理人若しくは適当な団体を通じて聴取する機会を与えられる。

これが第12条の条文である。子供の権利条約では意見を表明する権利は書かれているが、子供が表明した意見に対してそれに従う義務があるとは書かれていないのである。札幌弁護士会の勧告書も一応この条文に沿った形で結論をまとめているが、暗に「君が代斉唱中止」を勧告しているのは言うまでもない。もっとも、その後札幌弁護士会が「君が代斉唱中止」を勧告したかのような扱いをする市民団体もあるが・・・・。  

  「京都君が代訴訟」において、原告の訴えは最高裁で棄却、却下されているせいなのか、札幌弁護士会もさすがに日本国憲法第19条を具体的権利として保障すべきとの主張を含めた勧告書は作成できなかったようだ。勧告書にも、「子供の権利条約第12条違反であり、子供の意見表明権、参加権を侵害する行為と判断できるので、子供の権利条約12条、憲法19条、子供の権利条約14条で保障されている申立人ら南高校生徒の意見表明権や参加権、思想・良心の自由を侵害するものか否かについて、改めて検討するまでもなく、別紙勧告書のとおり勧告するのが相当である」という主旨の、何とも歯切れの悪い、誤魔化したような記述があるのが気になるところである。この問題について、日本国憲法第19条と照らし合わせて検討するのを避けているように思える。また、子供の権利条約以外の法令を利用しようとした記述も見当たらない。つまり、現在の法令・条約の中で、「日の丸・君が代反対」の法的根拠として利用できるのが「子供の権利条約」だけであるということである。頼るべき、或いは頼ることが出来る法的根拠が「子供の権利条約」だけということでもある。法律のプロである弁護士が出した結論であるのだから・・・・・。

以下余談。

・・・・・最近も、時限発火装置や迫撃弾を使用したゲリラ事件が発生している。いい年した中年が「革命ごっこ」をするのは、何とも恥ずかしいものである。・・・・・

 

参考リンク

 極左暴力集団等の変遷・・・昭和63年 警察白書〜警察庁

 内ゲバとはなんだったのか・・・新左翼・過激派史

 過激派各セクト別拠点大学・職場一覧表・・・共産趣味者のBBS〜マルチメディア共産趣味者連合(マル共連)

 ファシズムの嵐に立ち向かう在日の活動家「右翼の大部分は在日」・・・・辛淑玉氏が語る〜朝日English

 特務報道機関〜ごんだわらの海〜・・・・右翼の90%は、在日と部落出身者 (イギリスBBC)

 私の村は地獄になった・・・・韓国軍のベトナム人虐殺、その実状〜ニューズウィーク

 

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