ここは過去の「管理人の独り言」の保存版です。


2003.03.20

●拉致はテロだ!●

18日は「家族会・救う会訪米報告会」というのに行ってきた。場所は池袋の豊島公会堂、「国民の芸術」シンポジウムがあったところだ。ここのところ忙しかったのだが、たまたま空いた時間ができたので足を運ぶことにした。なにせ入場無料だし。案内のメールによれば、登壇予定者は蓮池透さん、増元照明さん、西岡力さん、福井義高さん(救う会幹事)、平沢勝栄議員、上田清司議員、山谷えり子議員、中川昭一拉致議連会長、佐藤勝巳さんという豪華メンバー。実際には横田めぐみさんの弟さん達とか田口八重子さんのお兄さんとか、松木薫さんの弟さんも登壇した。それから話はしなかったが正論で共産党秘史を連載中の兵本達吉さんも壇上にいた。訪米したのは3月3日〜8日。それで18日に報告会だから、機動的に動くところだ救う会は。

開始10分ぐらい前にはいったら、思ったより客は少なかった。平日の夜で緊急集会だったから当然か。でも徐々に増えていって最後には250名ぐらいにはなったらしい。1階全部埋まるほどではなかったけれど。

報告会ということで、セレモニー的なものがあるわけでもなく、入れ替わり立ち替わり登壇して、訪米したときの状況とか、帰国直後の外務大臣との面談についてとか、今後について話す。プログラム自体は淡々としているが内容は濃かった。なにせテーマは「拉致はテロだ」だから。

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司会進行は西岡さん。特に全員の紹介もせず、淡々と進める。登壇者一人目は中川昭一拉致議連会長。訪米団には加わっていないけれど、その前のアレンジメントは動き回っていたらしい。「訪米前は、アメリカ・韓国は拉致問題に関心が低かったけれど、訪米してアメリカの関心が一気に高まった。アーミテージ国務副長官は「拉致を現在進行形のテロ」と認めてくれた。しかし帰国して川口外務大臣と面談したが、「テロ」とは明言しない。とても憤慨した。この外務大臣の発言・認識を変えさせなければならない・・・・」などと話していた。憤慨したという中川議員の気持ちは当然。拉致議連として積極的に行動してほしい。ただ中川議員は能弁で隙間がない話し方なので、観客が拍手のタイミングをいまいち掴みきれない感じだった。中身はいいんだけど、拍手したがったり「そうだっ!」とか言いたがっている観客も多いからなぁ。

次は上田清司議員。民主党なんだがなぜこんないい人が民主党なのか。民主はわけわからん。訪米団の一員だったとのこと。内容は「アメリカは核問題と拉致問題を一つのパッケージとして認識してくれた」ということが印象に残った。これでアメリカは北朝鮮と核問題だけで手打ちするという心配はなくなったみたい。忙しいのか短い登壇だったが、声も良く通るし、頼もしい感じの話だった。

次は山谷えり子議員。この方は我々品川区部の第一回講演会に来賓として挨拶してくれた先生。直接お願いしたわけではないが産経つながりでご来場いただいた。懇親会では間近でいろいろお話したのだけれど、向こうは覚えていないだろうなぁ。当時は民主党だったけど今は保守新党だとか。これもよくわからない。党首は誰だっけ? それはともかく山谷先生も一緒に訪米したとのこと。なんでもワシントン在住の日本人の皆さんと昼食会があったそうだ(「救う会全国協議会ニュース(2003.3.10)訪米報告」によると6日正午の日本商工会主催昼食会)。ワシントンにいる日本人の方々は日本にいるよりも「国」の存在を強く感じているそうで、拉致問題にも深い理解を示したとのことだ。それにくらべ外務省は・・・・・山谷先生は「外務大臣の言葉が真っ直ぐ届いてこない」とわかりやすく表現されていた。それから拉致はkidnap、営利誘拐ではない、組織的な国家犯罪であることをアメリカのマスコミなどに説明したそうだ。普通考えられないからなぁ「拉致」なんて。

次は救う会幹事の福井義高さん。訪米団が会った人々がいかにエライ人々なのかをわかりやすく説明していた。日本ではアーミテージ国務副長官との面談ばかりクローズアップされているが、議会でも上院・下院それぞれのトップと面談したそうだ。これは総理大臣でも会えない人たちだとのこと。しかも申し込んだのは一週間前。ダメモトだったらしい。福井さんは家族会より一日先にアメリカ入りしたのだが、日本を発つときは誰とのアポイントもとれていなかったとか。綱渡りだということがよくわかる。家族の皆さんが到着したら面談申し込みが殺到して、みんなで手分けして対応したが間に合わなかったらしく断ったところもあったとか。

面談もなおざりなものではなく、きっちり資料を読み込んで的確な質問がなされ、中断もなく、アーミテージ国務副長官なんかは時間を延長してくれたらしい。ブラウンバック上院議員という人は1日目に面談してご家族の話に涙し、また3日目にも会って今度は一緒に記者会見をしてくれたということだ。アメリカは人口は日本の倍はあるのに上院議員は50人しかいなくて、議員はとても忙しいので、このようなことはとても稀なことらしい。これはべーカー在日米国大使の力添えによるものだそうだ。これだけでもアメリカの熱意が伝わろうというもの。外務省も在アメリカ大使館は非常に協力的で若い書記官は朝から晩まで一緒に行動したそうだ。それなのに・・・・・・。

続いて蓮アニの登場。昨年末のつくる会シンポでも見たが、今回のほうがぐっと近づいて見ることができた。相変わらず淡々と、でも力強く話す。すっかり話慣れているなぁ。大学の講演会で蓮アニ一人で3000人集めたそうだ。この人が政治家になってほしいよ。蓮アニも訪米前、アメリカは核問題だけに取り組んで拉致問題はないがしろにするのではないかと懸念していたらしいが訪米して力強い言葉をもらったので安心したらしい。そもそもこの訪米、蓮アニは政府が訪米すべきだと考えていたらしいが救う会側から「政府の訪米を待っていたのでは何年かかるかわからない」という意見がでたので、訪米することにした模様。筋論から言って蓮アニの言うことは正しい。外務省がアメリカの政府・議会高官と会って拉致問題について協力をとりつけないといけないのだ。それをやらない外務省は何の役に立っているのだろう。しかも蓮アニ達は川口外務大臣とパウエル、石破防衛庁長官とラムズフェルドが拉致問題について話し合っていることをアメリカ側から聞かされたとか。「なぜ日本政府は我々に情報を出さないのか!」と怒っていた。それから「我々は好きこのんで怒っているのではない」と加えつつ、川口外務大臣と会ったときに大臣が「訪米について聞きたい」と言われガッカリしたそうだ。つまり川口大臣はなぜ被害者家族がわざわざ行かなくてはならなくなったのか、全然わかっていない、と。それで外務大臣との面談時間では「拉致はテロだと考えるか」など3つの質問をしてそれに簡単に答えてもらった後、9月17日のことでいろいろと問い質したかったとのこと。20ぐらい質問を用意していたらしい。だが川口大臣はテロのことだけで長々と答弁するので他の質問ができなかったとか。川口大臣については「官僚そのものだ」と言っていた。それから「何をやっているのか 具体的に答えてくれ」という質問に対して「ベストを尽くしている」と抽象的な答え。だから「何に対してベストを尽くしているのか」と問うと「北との話し合いの場をつくる努力をしている」と答えたとか。馬鹿馬鹿しい。蓮アニは訪米では熱いものを感じたが、外務省との面談は冷たさ、隠蔽体質を感じたという。面談前は少しぐらいは変わっているだろうと期待したのだが何にも変わっていなかった。。。。

それで家族会としては4月15日を一つのデッドラインと考えているとか。それまでに何も動いていなければ制裁措置を求めていくとのこと。アメリカに拳を振り上げてもらうしかないと考えているそうだ。拉致問題は最近膠着状態だったから4月には進展があるかも。

次は増元さん。この方もあちこちで講演しているせいか、明確なメッセージが伝わる話し方だ。内容はそれまで登壇した方々と重なるが、「アメリカは心に響く答えをしてくれる」と言ったのが印象的だった。それから外務省の高官の座談会を雑誌でみたらしいのだが、彼らは9月17日の金正日発言で「拉致問題は終わった」と考えていることがわかったそうだ。だから日本の外務省はダメなのだ。

次は平沢議員。この人の話はアジテーションだから客もノリノリ。「アメリカは国家としてしっかりしている。日本は情けない国になった!」→バチバチバチバチィィィ・・・「ピンぼけな政治家、官僚、マスコミ、評論家がいっぱいいる。北の応援団がいっぱいだ。敵は国内かもしれない!」→バチバチバチバチィィィ・・・こんな調子。「ソウダッ!」「ソノトーリッ!」と合いの手を入れるオッサンも多し。保守オヤジさんたちは日頃の欲求不満を爆発させているのか?

これから後の方々はメモをとっていないのだが、順番は田口八重子さんのお兄さん、横田めぐみさんの弟さん達、松木薫さんの弟さん、西岡さん、そして佐藤所長の総括。田口八重子さんのお兄さんは初めて話を聞く。あとから家族会に加わっただけに話は慣れていない様子だが、闘う姿勢は伝わってきた。横田めぐみさんの弟さん達は双子なのかよく似ている。年は自分と近いはずなのだがしっかりした主張をされていた。特に「拉致は現在進行形のテロ」の「現在進行形」というところに力点をおいて「いつ何時、身近な家族が、親戚が、友人が拉致されるかもしれない、そういう現在進行形のテロであることを認識していただきたい」ということを言っていた。それから松木薫さんの弟さん。蓮アニや増元さんたちと違って壇上で話すのは慣れていない雰囲気だが、言葉をゆっくり選びながら話していた。特別なことを言っているわけではないが、思いが伝わってくる。最後には涙を我慢しながら話していて、こちらも涙腺が緩くなった。松木さんは話し終わって席に戻るとしきりに涙を拭いていたのが印象に残った。

西岡さんは「なぜ家族会をつくらなければならなかったのか、なぜ訪米までしなければならなかったのか、家族側から制裁措置を求めるというのがどういうことなのか、家族会がどんな覚悟をしているのか、それをわかってもらいたい」ということを話していた。この運動に長く携わってきた西岡さんの重い重い言葉。

佐藤所長はイラクvsアメリカの戦争を巡っての各国の動きから、今後国際環境がどのように変わってくるのか、朝鮮半島情勢がどのように変わっていくのか、大所高所から総括を述べる。やはり韓国はアメリカから離反しつつあるとみているそうだ。日本はやっぱりアメリカ頼みなのかなぁ。。。。

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こんな感じで終わった報告会。なかなか凄いメンバーだった。登壇した皆さんが「拉致問題について国民の関心を持続させていくことが大事です、会場の皆さんは周囲の人に伝えてください」という旨のことを言っていた。最近世の関心がイラク情勢にばかり向かっていることを懸念しているようだった。マスコミはいいかげんだからなぁ。とうとう開戦してしまったから、ニュースはイラク一色だろう。他にも考えるべきことはたくさんあるのだが。金正日はジッとこの状況を観察していることだろうね。