外務員からの電話は切る
商品取引(先物取引)の勧誘の電話がかかってきた時の対応は、多くの悪徳商法勧誘の電話への対処と同じです。とにかく1秒でも早く切ることです。電話がつながっているというただそれだけて大変な攻撃を受けているという認識にたちましょう。

1分以内に切ること

必ず、1分以内に切ってください。これが、一番重要なことです。あなたは、電話で話をすることを対等だと思っていませんか。でもそれは大変な間違いです。電話がかかってきた段階で、もはや攻撃をうけているのです。

あなたは電話をかけてきた外務員のことをどれだけ知っているでしょうか。事前のアポイントもなく紹介者も持たず突然電話をかけてきたのですから、あなたは外務員のことを何も知らないはずです。しかしあなたにとって突然であっても、電話をかけた側は、あなたの情報を持っているのです。仕事中にかかってきた電話なら、あなたの職場の住所と電話番号を知っていることになります。そして、あなたと話をすることで、あなたの年齢や性格を判断していくのです。そしてそれらのことは、すべてノートに書き留められるのです。

ノートにあなたの情報が書き留められたらどうなる?

この外務員の集めた情報は、第一に企業の財産として、第二に外務員の財産として、永遠に残るのです。ここで外務員の財産ということについて説明します。外務員は、業界内を流れていくという傾向があります。そして外務員は、新しい会社にこのノートを持って行くことになります。もちろんこのノートは、企業財産ですから持ち出し禁止です。しかし、必ず持ち出されます。そして、次の会社でもそのノートを見ながら電話をかけるのです。このようにして、一度記載されたあなたの情報は、時とともに業界内に伝わっていくのです。こうしてできるのがカモリストです。ですから、このノートに記載されないように1分以内に切ることが大切なのです。

話に勝ってはダメです

大切なことは、相手の印象に残らないことです。才気に富んだあなたのことです。相手を言い負かそうとか考えてしまいます。でも、それは間違いです。仮にあなたが相手を言い負かし、相手が悔しい思いをし電話を切ったとします。でもその瞬間から、恐ろしいことが起こります。それは、復讐です。外務員は、朝から晩まで電話をかけています。1分で1件の電話をかけたとしたら、8時間で480件の電話をかけることになります。ちょっと多すぎる感じがします。でも、その半分くらいはかけていそうです。

ここでちょっと計算をしてみましょう。仮に1日に300件とします。そうすると、実働22日で1ヶ月に6600件の電話をかけていることになります。ところで外務員は、その電話の1割をあなたへの嫌がらせ電話にかえることできるのです。これは、大変強力な武器です。個人では、決して太刀打ちできません。もちろん、滅多にそんなことはしないでしょう。でも、多くの外務員はカモリストと同時に、嫌がらせリストも作っていると聞きます。もし、そのリストにあなたが載ったとしたら・・・。

一番簡単な誠意のある電話の切り方

心に準備ができていないときは、「すみませーん」と言って、最初の10秒で切りましょう。間違って仕事や友人の電話を切る可能性もありますが、そういう電話は、必ずもう一度かかってきます。友人の電話を間違って切ったときは、丁重に謝りましょう。最初に謝っているから許してくれるはずです。

ところで外務員は、営業の最初の一言で、突然電話を切られてしまうと、そんな相手にもう一度電話をかけようという気がわいてきません。出会い頭に電話を切られると、ノートに「脈なし」ということで、×をつけて、次の人に電話をかけるだけです。しかし、電話を切る際に、「死ね」とか、「馬鹿」とか言ってはいけません。そういう挑発的な言葉を出されると外務員も攻撃的になります。大切なことは、あくまでも相手の印象に残らないこと。話し続ける電話に向かって、満面の笑みをたたえ、営業言葉で、「申し訳ありません。それでは失礼いたします」と言って電話を切りましょう。

防衛を考えた電話の切り方

心に準備ができているときは、相手の話をさえぎって、「申し訳ありませんが、もう一度、会社名とお名前をお聞かせ願えませんか」と言って、相手を確認して、こちらがそれを書き留めていることがわかるようにゆっくりと復唱します。何なら、相手の正式な課名、役職を確認してもいいでしょう。もちろんすべて敬語を使い、丁寧な言葉で聞きます。相手は、必ず言います(もし言わなかったら、いたずら電話です。その場でガチャ切りしましょう)。そして、相手から名前を聞き出したら、手のひらを返したように「興味がありませんので」とか、「それでは失礼いたします」とか、一言だけ言って電話を切ればいいのです。会社名と外務員の氏名を筆記したということがわかると、相手は嫌な気がします。これは、「次に電話をかけてきたら戦うよ」という意思表示です。電話を切ったあとは、リダイヤルの際の練習をしましょう。「○○商事会社、営業第2課の○○様。2度目の電話ですので、こちらといたしましても断固とした手段をとらせていただきます。それでは、失礼いたします」と言って電話を切りましょう。その後は、その会社の管理部へ電話するもよし、日商協に電話するもよし、消費者センターに電話するもよしです。2ちゃんねる(掲示板)に書き込みをするという手もありますが、これはあまり趣味がよくないので、しないほうがいいと思います。

ただし、これらのことは、1分以内にしないといけません。だらだらと相手の説明を聞いた挙句に名前を教えてもらったのでは、相手と親交を深めたというだけになってしまいます。大切なことは、相手の話をさえぎり、こちらから電話を切ることです。嫌味を一切言わず、満面の笑みで電話を切るのです。

普通の人のきり方

ところで、世間一般の人は、セールスの電話とわかるとすぐ、怒ったように「そんなもん、興味ない」と言って電話を切ります。人によっては、受話器をそこらにころがして席を離れます。あと、無言で切る人は、思ったより大勢います。電話をしても、一切接点を持ってくれない人がほとんどです。そして、こういった一切相手にしてくれない人々に対して、外務員は、意外と何の感情も持っていません。実は、電話を受けた側も、ほんの10秒くらいの時間をとられただけだから、それほど被害を感じていません。

結局、そういったお互いが印象に残らないような希薄な関係が、正常な関係です。「電話勧誘に困っている」とか、「相手が1時間もしゃべった」などと言っている人は、一般の人々とはずいぶんと変わった対処をしているということに気づかなくてはいけません。

それでも電話を切れないあなた

ここまで書いても相手の話を聞いてしまうあなたは、とても心のやさしい人です。あなたは、「嫌」といえない性格ですね。困ったものです。誰彼なく近づいてきた相手を信じていたら、最後は破滅です。ダンボールの家に住んで、凶悪中学生の来襲におびえながら生きていく運命が待っています。そうならないために、勇気を出してください。電話をこちらから切らないということは、それだけで敗北者です。とは、言っても心優しいあなたのことです。まだ、迷っていますね。そんなあなたのために今回は、相手の話を聞きながら断る方法を伝授しましょう。それは、相手の質問に一切答えないことです。絶対に「はい」とも「いいえ」とも言わないことです。

黙秘権の応用

ところで話が飛びますが、黙秘権って知っていますか。この黙秘権はよく誤解されているので説明します。世の中には、脅されなくてもその場の雰囲気で、すぐ「はい」と言ってしまう人がいます。調子がよくて後先考えずに回りに迎合してしまう人というのでしょうか。そういう人が警察の取調べを受けたら、してないことを何でも自白してしまいます。逆に警察の側から言えば、「まじめに犯人を捜さないでも、そんなやつ見つけてきたらすぐ犯人逮捕できる」ということになります。そういう危険をさけるために黙秘権があるのです。そういう人は、取調べの際に黙り続けて、弁護士と接見した時だけ本当のことを話せばいいのです。

さて、電話をこちらから切れないあなたは、相手への迎合性が高い人間です。心がやさしく少し気が弱いかもしれません。さあ、そんなあたなこそ、この黙秘権を使いましょう。具体的には、どうすればいいのでしょうか。

それは相手の質問に答えないことです

これは、非常に重要なことです。例えば、「預金は、どこの銀行に預けていますか」と聞いてきたとします。そういう時、昔の相互銀行(第2地銀)を答えようものなら、「その銀行を安全だと思いますか」なんて言い出しそうです。もし、あなたがそのような応答を類推したなら、「嘘でも、大手の都銀名を言ったらいい」と思うかもしれません。でも、そういう対応は、間違いです。銀行を聞かれたら、一言、「それは、言えないことになっているんだ」というのです。相手は、「どうしてですか」とか、色々聞いてきます。でも、それらすべてのことに「それは言えない」と答えるのです。どうです。完全黙秘になっているでしょう。

どんなことを聞かれても、「それは言えない」と答えてください。「投資に興味は?」と聞かれても「それは言えない」と答えるのです。「興味がありません」と答えるのなら、答えた直後にガッチャンと電話を切らなければなりません。でも、電話を切る気がないのなら「興味がありません」と答えてはいけません。なぜなら、「興味がありません」と言った瞬間に、相手は、待ってましたとばかりに、用意された質問してくるのです。山ほど質問していけば、最後には、誰でも「はい」という項目にたどり着くのです。実際には、質問に「はい」と答えることと、外務員の投資に乗るということには、全くの関連性がないのですが、長い間話をしているとそこのところが、あいまいになってしまうのです。要するに説得された(言い負かされた?)気持ちになってくるのです。それは、取りも直さず、外務員と人間関係ができたということになるのです。これが、会話の恐ろしさです。ですから会話がなりたっていないということを常に自分の心に何度も言い続けなければなりません。それが、質問に答えないという意味です。

「最近、仕事は、忙しいですか」「お答えできません」

「何時ごろに仕事が終わりますか」「それは言えないことなっています。」

「100万円ほどの資金はお持ちでしょうか」「どうしても言えないのです」

「全然預金がないというわけでもないでしょう」「申し訳ありませんが、それは話せないんです」

「ご結婚なさっていますか」「それは、難しい問題でして、簡単に言うことでもありませんし」

「何で、何も答えてくれないのですか。理由を言ってください」「理由といわれましても困りました。どうお答えしていいか」

「あんたおれを馬鹿にしているのか」「いや、そういう問題ではなくて、私としましては、お話できることは、誠意を持って回答したいと思ってはおりますが、この質問も大変むつかしい問題を抱えておりまして、あなた様がお怒りになるのは、ごもっともでありますが、それはそれで、当方といたしましても、ぜひともわかっていただきたいのは、お答えできないということでありまして・・・」

電話での対応は、逐一外務員のノートに記入されていきます。雑談のような話の中から、あなたの年齢、家族構成、車の趣味、預金残高、提携銀行などを聞き出します。たとえ最終的に断られようとも個人情報が得られれば、それは外務員と企業にとっての財産となります。それはノートさえ完成すれば、何度でも勧誘ができるという意味です。ですから一切の質問に答えないと、外務員は、ノートに何も記入できないので、だんだんとイライラしてきます。外務員にとっては、壁に向かって話をしているような思いになり、最終的に電話を切ることになります。そして、以後のプッシュはなくなります。(たぶん)

しかしこれで1時間を費やしたなら、あなたは、「話を聞いてくれた」というレベルの見込み客にランクされるかもしれません。ただ、べらべらと適当なことを言って相手を煙に巻いて切ってもらうよりは、ずいぶんと安全な策です。なぜなら、外務員の側に「人間としての会話がなりたたなかった」ということを意識付けることができるからです。

電話勧誘=電話攻撃

電話勧誘は、基本的には、攻撃です。そのことを自覚しなくてはいけません。コンピュータに誰かが侵入して、私の情報を勝手に収集し始めたら、それは、「攻撃を受けている」といいますよね。そういうことがないようにウイルスチェックやファイアーウォールという防御機能があるのです。ところが、電話にはそのようなチェックは一切ありません。ダイレクトにつながってきます。電話がつながった段階で、相手には、「○時○分には、この電話はつながる。(相手がいる)」という情報を与えてしまいます。そして、電話の声から、性別やおよその年齢などの情報が収集されます。これに対する防御策は、ただ、「1秒でも早くこちらから電話を切る」ということしかありません。これは悲しいまでの専守防衛であり、相手への攻撃は全く不可能です。

私たち一人一人は、個人として孤立しています。それに対して、あちらは組織です。個人は、組織には勝てません。もしあなたが、数百人の同志を集めることができれば勝つことができます。その方法は、テレコールしてきた相手に、みんなで電話をかけるのです。本人の会社の営業部や管理部、そして消費者センターや日商協に、数百人が同じ迷惑を被っていると電話するのです。そうすれば、間違いなくその外務員は首になります。でもそんな数百人の同志なんていませんよね。外務員の会社に一人で100回電話をかければ、運が悪ければ、警察に捕まります。ですから、外務員と戦おうと思ってはいけません。どうしても戦いたいなら、私立探偵を雇って、外務員の自宅や家族情報を手に入れてからにしなさい。それだけして、やっと対等です。

みんなで新しいルールを作ろう

私は、投資に関する電話勧誘は法律で規制すべきだと思っています。でも、そういう法律案が可決する見込みはありません。ということは、われわれは、自己防衛するしかありません。あらゆる電話勧誘に対して、勇気を出して、1分以内に切りましょう(できれば、10秒以内がいいな)。すべての人が実行すれば、世の中を変えることができます。ほんのわずかな勇気です。

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