個人情報保護問題に詳しい斎藤貴男さんにきく


 とりあえずよかったと思う。しかし判決の言うプライバシーの侵害も、学内規則違反も、初めから認められて当然だった。むしろ気になるのは、氏名や住所、電話番号等の個人情報が個人識別のための単純な情報として括られていることである。電話帳ではないのだ。今回の事件は、江沢民主席に対する何らかの関心を持つ学生のリストが、他ならぬ彼らが愛し学んでいる大学の手で、〃思想犯〃の把握と監視を業としている公安警察に流されたという事実こそが本質的な問題であるのに、そのことへの批判はなかった。
 勝訴といえども、したがって過剰な評価、宣伝は禁物である。一審判決への大学当局の態度と同じ愚を繰り返してはなるまい。
 それにしても大学側は、ここに及んでなお、謝罪の必要を認めないという。正義や真実への追求を放棄し、ただひたすら権力に盲従するだけの早稲田大学に存在意義などあり得ない。仮にも研究者の集団であるのなら、もうそろそろ気がついてもよいのではないか。

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