犯罪人引渡法

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制定88.8.5法律第4015号

第1章 総則

第2章 引渡事由及び引渡の制限

第3章 引渡審査手続

第4章 犯罪人の引渡拘束

第5章 犯罪人の引渡

第6章 外国に対する引渡請求

第7章 補則

附則

第1章 総則

第1条(目的)この法律は、犯罪人引渡に関してその範囲及び手続等を定めることにより犯罪鎮圧における国際的の協力を増進することを目的とする。

第2条(定義)この法律において使用する用語の定義は、次の通りである。

 1."引渡条約"とは、大韓民国と外国間に締結された犯罪人の引渡に関する条約・協定等の合意をいう。

 2."請求国"とは、大韓民国に対して犯罪人の引渡を請求した国家をいう。

 3."引渡犯罪"とは、犯罪人の引渡請求においてその対象となる犯罪をいう。

 4."犯罪人"とは、引渡犯罪に関して請求国で捜査又は裁判を受けている者又は有罪の裁判を受けた者をいう。

第3条(犯罪人引渡事件の専属管轄)この法律に規定された犯罪人の引渡審査及びその請求と関連する事件は、ソウル高等裁判所及びソウル高等検察庁の専属管轄とする。

第4条(相互主義)引渡条約が締結されていない場合にも犯罪人の引渡を請求する国家が同種の引渡犯罪に対する大韓民国の犯罪人引渡請求に応じるという保証がある場合には、この法律を適用する。

第2章 引渡事由及び引渡の制限

第5条(引渡に関する原則)大韓民国領域内にある犯罪人は、この法律が定めるところにより、請求国の引渡請求により訴追、裁判又は刑の執行のために請求国に引き渡すことができる。

第6条(引渡犯罪)大韓民国及び請求国の法律により引渡犯罪が死刑・無期・長期1年以上の懲役又は禁錮に該当する場合に限り犯罪人を引き渡すことができる。

第7条(絶対的引渡拒絶事由)次の各号の1に該当する場合には、犯罪人を引き渡してはならない。

 1.大韓民国又は請求国の法律により引渡犯罪に関する公訴時効又は刑の時効が完成した場合

 2.引渡犯罪に関する事件により大韓民国裁判所で裁判係属中又は確定裁判がある場合

 3.犯罪人が引渡犯罪を行ったと疑うに足りる相当な理由がない場合。ただし、引渡犯罪に関して請求国で有罪の裁判があるときは、この限りでない。

 4.犯罪人が人種・宗教・国籍又は特定社会団体に属することを理由として処罰し、又はその他不利益な処分を受けるおそれがあると認められる場合

第8条(政治的性格を有する犯罪等の引渡拒絶)@引渡犯罪が政治的性格を有する犯罪、又はその者と関連する犯罪の場合には、犯罪人を引き渡してはならない。ただし、引渡犯罪が次の各号の1に該当する場合には、この限りでない。

 1.国家元首・政府首班又はその家族の生命・身体を侵害し、又は威脅する犯罪

 2.多者間条約により大韓民国が犯罪人に対する裁判権を有し、又は犯罪人の引渡義務を負担している犯罪

 3.多数人の生命・身体を侵害・威脅し、又はこれに対する危険を引き起こす犯罪

A引渡請求が犯罪人が行った政治的性格を有する他の犯罪に対して裁判をし、又はその犯罪に対して既に確定した刑を執行する目的で行われたものと認められる場合には、犯罪人を引き渡してはならない。

第9条(任意的引渡拒絶事由)次の各号の1に該当する場合には、犯罪人を引き渡さないことができる。

 1.犯罪人が大韓民国国民の場合

 2.引渡犯罪の全部又は一部が大韓民国領域内において行われた場合

 3.犯罪人が引渡犯罪以外の犯罪に関する事件により大韓民国裁判所に裁判が係属中の場合又は刑の宣告を受けてその執行を終了せず、又は免除を受けない場合

 4.犯罪人が引渡犯罪に関して第三国(請求国でない外国をいう。以下同じである。)で裁判を受けて処罰し、又は処罰を受けないことに確定した場合

 5.引渡犯罪の性格及び犯罪人の環境に照らして犯罪人を引き渡すことが非人道的であると認められる場合

第10条(引渡犯罪以外の処罰禁止に関する保証)引き渡された犯罪人が次の各号の1に該当する場合を除いては、引渡が許容された犯罪以外の犯罪で処罰を受けず、第三国に引き渡されないという請求国の保証がない場合には、犯罪人を引き渡してはならない。

 1.引渡請求の原因になった犯罪事実の範囲内において有罪と認めることができる犯罪又は犯罪人が引き渡された後に行った犯罪により犯罪人を処罰する場合

 2.犯罪人が引き渡された後請求国の領域を離れ、自発的に請求国に再入国した場合

 3.犯罪人が自由に請求国を離れることができるようになった後45日以内に請求国の領域を離れない場合

 4.大韓民国が同意する場合

第3章 引渡審査手続

第11条(引渡請求を受けた外務部長官の措置)外務部長官は、請求国から犯罪人の引渡請求を受けたときは、引渡請求書又は引渡請求があったことを証明する書類に関係資料を添付してこれを法務部長官に送付しなければならない。

第12条(法務部長官の引渡審査請求命令)@法務部長官は、外務部長官から第11条の規定による引渡請求に関する書類を受けたときは、これをソウル高等検察庁検事長(以下"検事長"という。)に送付して所属検事(以下"検事"という。)をしてソウル高等裁判所(以下"裁判所"という。)に犯罪人の引渡許可の可否に関する審査(以下"引渡審査"という。)を請求するよう命じなければならない。ただし、引渡条約又はこの法律の規定により犯罪人を引き渡すことができず、又は引き渡さないことが相当であると認めるときは、この限りでない。

A法務部長官は、第1項但書の規定により引渡審査請求命令をしない場合には、その事実を外務部長官に通知しなければならない。

第13条(引渡審査請求)@検事は、第12条第1項の規定による法務部長官の引渡審査請求命令があるときは、遅滞なく裁判所に引渡審査を請求しなければならない。ただし、犯罪人の所在を知ることができない場合には、この限りでない。

A犯罪人が第20条の規定による引渡拘束令状により拘束されたときは、拘束された日から3日以内に引渡審査を請求しなければならない。

B引渡審査の請求は、書面で行い、関係資料を添付しなければならない。

C検事は、引渡審査の請求をしたときは、その請求書の副本を犯罪人に送付しなければならない。

第14条(裁判所の引渡審査)@裁判所は、第13条の規定による引渡審査の請求を受けたときは、遅滞なく引渡審査を開始しなければならない。

A裁判所は、犯罪人が引渡拘束令状により拘束中のときは、拘束された日から2月以内に引渡審査に関する決定をしなければならない。

B犯罪人は、引渡審査に関して弁護人の助力を受けることができる。

C刑事訴訟法第33条の規定は、第3項の場合にこれを準用する。

D裁判所は、引渡審査に関する決定をする前に犯罪人及びその者の弁護人に意見を陳述する機会を与える。ただし、引渡審査請求却下決定又は引渡拒絶決定をする場合には、この限りでない。

E裁判所は、引渡審査において必要であると認めるときは、証人を訊問することができ、鑑定・通訳又は翻訳を命ずることができる。

F第6項の場合には、審査請求の性質に反しない範囲内において刑事訴訟法第1編第12章から第14章まで及び第16章の規定を準用する。

第15条(裁判所の決定)@裁判所は、引渡審査の請求に対して次の区分により決定をしなければならない。

 1.引渡審査の請求が適法でなく、又は取り消されたときは、引渡審査請求却下決定

 2.犯罪人を引き渡すことができないと認められるときは、引渡拒絶決定

 3.犯罪人を引き渡すことができると認められるときは、引渡許可決定

A第1項の規定による決定には、理由を明示しなければならない。

B第1項の規定による決定は、その主文を検事に通知することにより効力を発生する。

C裁判所は、第1項の規定による決定をしたときは、遅滞なく検事及び犯罪人に決定書の謄本を送達して、検事に関係書類を返還しなければならない。

第16条(引渡請求の競合)@裁判所は、2以上の国家から同一又は別の犯罪に関して同一犯罪人に対する引渡請求がある場合には、犯罪人を引き渡す国家を決定しなければならない。

A第1項の規定による決定をする場合においては、引渡犯罪の発誕生日時・場所・重要性、引渡請求日付、犯罪人の国籍及び居住地等を参酌しなければならない。

第17条(物の譲渡)@裁判所は、引渡犯罪により生じ、又はそれにより取得した物件又は引渡犯罪に関する証拠として使用されることができる物のうち大韓民国領域内において発見されたものは、検事の請求により請求国にこれを譲渡することを許可することができる。犯罪人の死亡又は逃亡により犯罪人引渡が不可能な場合にもまた同じである。

A第1項の規定により請求国に譲渡する物に対する押収・捜索は、検事の請求によりソウル高等裁判所判事(以下"判事"という。)が発行する押収・捜索令状により行う。

B刑事訴訟法第1編第10章の規定は、その性質に反しない範囲内において第2項の場合にこれを準用する。

第18条(引渡審査請求命令の取消)@外務部長官は、第11条の規定による書類を送付した後に請求国から犯罪人の引渡請求を撤回するという通知を受けたときは、その事実を法務部長官に通知しなければならない。

A法務部長官は、第12条第1項本文の規定による引渡審査請求命令をした後に外務部長官から第1項の規定による通知を受け、又は第12条第1項但書に該当することとなったときは、引渡審査請求命令を取り消さなければならない。

B検事は、第13条第1項の規定による引渡審査請求をした後に引渡審査請求命令が取り消されたときは、遅滞なく引渡審査請求を取り消し、犯罪人にその内容を通知しなければならない。

C第3項の規定による引渡審査請求の取消は、書面でしなければならない。

第4章 犯罪人の引渡拘束

第19条(引渡拘束令状の発付)@検事は、第12条第1項の規定による法務部長官の引渡審査請求命令があるときは、引渡拘束令状により犯罪人を拘束しなければならない。ただし、犯罪人が住居が一定で逃亡するおそれがないと認められるときは、この限りでない。

A引渡拘束令状は、検事の請求により判事が発行する。

B引渡拘束令状には、犯罪人の氏名・住居・国籍、請求国の国名、引渡犯罪名、引渡犯罪事実の要旨、引致拘禁する場所、発付日付、その有効期間及びその期間を経過すれば執行に着手することができず、令状を返還しなければならない旨を記載して判事が署名・捺印しなければならない。

第20条(引渡拘束令状の執行)@引渡拘束令状は、検事の指揮により司法警察官吏が執行する。

A引渡拘束令状を執行する場合においては、必ず犯罪人にこれを提示しなければならない。

B司法警察官吏が犯罪人を拘束するときは、拘束の理由及び弁護人を選任することができることを報せ、迅速に検事に引致しなければならない。

C刑事訴訟法第83条、第85条第3項・第4項、第86条、第87条、第89条、第90条、第137条及び第138条の規定は、引渡拘束令状による拘束に関してこれを準用する。

第21条(矯導所等への拘禁)検事は、引渡拘束令状により拘束された犯罪人の引致を受けたときは、同一人であるか否かを確認した後、遅滞なく矯導所・拘置所その他引渡拘束令状に記載された場所に拘禁しなければならない。

第22条(引渡拘束の適否審査)@引渡拘束令状により拘束された犯罪人又はその弁護人、法定代理人、配偶者、直系親族、兄弟姉妹、戸主、家族又は同居人又は雇傭主は、裁判所に拘束の適否審査を請求することができる。

A引渡拘束の適否審査に関しては、その性質に反しない範囲内において刑事訴訟法第214条の2第2項から第9項まで及び第214条の3の規定を準用する。

第23条(引渡拘束の執行停止及び効力喪失)@検事は、相当な理由があるときは、引渡拘束令状により拘束された犯罪人を親族、保護団体その他適当な者に任せ、又は犯罪人の住居を制限して拘束の執行を停止することができる。

A検事は、犯罪人が逃亡したとき、逃亡するおそれがあると信じることができる充分の理由があるとき又は住居の制限その他検事が定めた条件に違反したときは、拘束の執行停止を取り消すことができる。

B検事は、法務部長官から犯罪人に対して第36条の規定による引渡状が発付されたときは、遅滞なく拘束の執行停止を取り消さなければならない。

C検事は、第2項又は第3項の規定により拘束の執行停止を取り消したときは、司法警察官吏をして犯罪人を拘束させなければならない。

D検事は、第3項の規定による拘束の執行停止の取消により犯罪人を拘束したときは、法務部長官にその内容を報告しなければならない。

E次の各号の1に該当する場合には、引渡拘束令状は、効力を失う。

 1.第15条第1項第1号又は第2号の規定により引渡審査請求却下決定又は引渡拒絶決定がある場合

 2.第18条第3項の規定により引渡審査請求が取り消された場合

 3.第34条第3項の規定による通知がある場合

第24条(緊急引渡拘束の請求を受けた外務部長官の措置)外務部長官は、請求国から犯罪人の緊急引渡拘束の請求を受けたときは、これを証明する書類に関係資料を添付して法務部長官に送付しなければならない。

第25条(緊急引渡拘束に関する法務部長官の措置)法務部長官は、第24条の規定による書類を宋BU受けた場合に犯罪人を緊急引渡拘束することが相当であると認めるときは、その書類を検事長に送付して検事をして犯罪人を緊急拘束するよう命じなければならない。ただし、次の各号の1に該当する場合には、緊急引渡拘束を命ずることができない。

 1.請求国で犯罪人を拘束しなければならない意向の令状が発付され、又は刑の宣告があったと信じられる相当な理由がない場合

 2.請求国で犯罪人の引渡請求をするという意味の保証があると信じられる相当な理由がない場合

第26条(緊急引渡拘束令状による拘束)@検事は、第25条の規定による法務部長官の緊急引渡拘束命令があるときは、緊急引渡拘束令状により犯罪人を拘束しなければならない。

A緊急引渡拘束令状の発付及びそれによる拘束に対しては、第19条第2項・第3項、第20条から第22条及び第23条第1項から第4項までの規定を準用する。

第27条(緊急引渡拘束された犯罪人の釈放)@法務部長官は、緊急引渡拘束令状により拘束された犯罪人に対して第12条第1項但書の規定により引渡審査請求命令をしない場合には、検事長に検事をして犯罪人を釈放するよう命ずると同時に、外務部長官にその事実を通知しなければならない。

A検事は、第1項の規定による法務部長官の釈放命令があるときは、遅滞なく犯罪人にその内容を通知し、その者を釈放しなければならない。

第28条(犯罪人に対する通知)@検事は、緊急引渡拘束令状により拘束された犯罪人に対して第12条第1項の規定による法務部長官の引渡審査請求命令を受けたときは、遅滞なく犯罪人に対してその事実を書面で通知しなければならない。

A緊急引渡拘束令状により拘束された犯罪人に対して第1項の規定による通知があったときは、その拘束は、引渡拘束令状による拘束とみなして、第13条第2項及び第14条第2項の規定を適用する場合においては、その通知があったときに引渡拘束令状により犯罪人が拘束されたものとみなす。

第29条(引渡不請求通知時の釈放)@外務部長官は、第24条の規定による書類を送達した後に請求国から犯罪人の引渡請求をしないという通知を受けたときは、遅滞なく法務部長官にその事実を通知しなければならない。

A法務部長官は、第1項の規定による通知を受けたときは、検事長に検事をして犯罪人を釈放するよう命じなければならない。

B検事は、第2項の規定による法務部長官の釈放命令があるときは、遅滞なく犯罪人にその内容を通知してその者を釈放しなければならない。

第30条(検事の措置事項)検事は、緊急引渡拘束令状により拘束された犯罪人に対してその者が拘束された日から2月以内に法務部長官の引渡審査請求命令がないときは、犯罪人を釈放し、法務部長官にその内容を報告しなければならない。

第31条(緊急引渡拘束への準用)@緊急引渡拘束令状により拘束された後執行停止された犯罪人に対して第28条第1項の規定による通知があった場合に、緊急引渡拘束令状による拘束の執行停止は、第23条第1項の規定による拘束の執行停止とみなす。

A次の各号の1に該当する場合には、緊急引渡拘束令状は、効力を失う。

 1.犯罪人に対して第27条第2項又は第29条第3項の規定による通知がある場合

 2.犯罪人が緊急引渡拘束令状により拘束された日から2月以内に第28条第1項の規定による通知がない場合

第5章 犯罪人の引渡

第32条(犯罪人の釈放)@検事は、第18条第2項の規定により法務部長官の引渡審査請求命令の取消があり、又は裁判所の引渡審査請求却下決定又は引渡拒絶決定があるときは、遅滞なく拘束中の犯罪人を釈放し、法務部長官にその内容を報告しなければならない。

A法務部長官は、第1項の規定により犯罪人が釈放されたときは、外務部長官にその事実を通知しなければならない。

第33条(決定書謄本等の送付)検事は、第15条第4項の規定による決定書謄本の送達を受けたときは、遅滞なくその決定書謄本に関係書類を添付して法務部長官に送付しなければならない。

第34条(引渡に関する法務部長官の命令等)@法務部長官は、第15条第1項第3号の規定による引渡許可決定がある場合には、検事長に検事をして犯罪人を引き渡すよう命じなければならない。ただし、請求国から引渡請求の撤回があり、又は大韓民国の利益保護のために犯罪人の引渡が特に不適当であると認められる場合には、この限りでない。

A法務部長官は、第1項但書の規定により犯罪人を引き渡さない場合には、検事長に検事をして拘束中の犯罪人を釈放するよう命ずると同時に外務部長官にその事実を通知しなければならない。

B検事は、第2項の規定による法務部長官の釈放命令があるときは、遅滞なく犯罪人にその内容を通知してその者を釈放しなければならない。

C法務部長官は、第3項の規定による通知があった後には、当該引渡請求に対する犯罪人の引渡を命ずることができない。ただし、第9条第3号の場合に関して引渡条約に特別な規定がある場合に、大韓民国で引渡犯罪以外の事件に関する裁判又は刑の執行が終わらないことを理由として犯罪人不引渡通知をした後に、それに該当しないこととなった場合には、この限りでない。

第35条(引渡場所及び期限)@法務部長官の引渡命令による犯罪人の引渡は、犯罪人が拘束されている矯導所・拘置所その他法務部長官が指定する場所で行う。

A引渡期限は、引渡命令をした日から30日とする。

B犯罪人が引渡命令をする当時拘束されていない場合の引渡期限は、第2項の規定にかかわらず犯罪人が引渡執行状により拘束し、又は拘束の執行停止取消により更に拘束された日から30日とする。

第36条(引渡状と引受許可状の送付)@法務部長官は、第34条第1項の規定による引渡命令をする場合には、引渡状を発行して検事長に送付し、引受許可状を発行して外務部長官に送付しなければならない。

A引渡状及び引受許可状には、犯罪人の氏名・住居・国籍、請求国の国名、引渡犯罪名、引渡犯罪事実の要旨、引渡場所、引渡期限及び発付日付を記載し、法務部長官が署名・捺印しなければならない。

第37条(引渡のための拘束)@検事は、法務部長官から第36条の規定による引渡状を受けたときは、犯罪人が拘束されており、又は拘束執行停止されるときまで拘束されていた矯導所・拘置所その他引渡拘束令状に記載された拘禁場所の長に引渡状を交付し、犯罪人を引き渡すことを指揮しなければならない。

A第1項の場合犯罪人が拘束されていないときは、検事は、引渡執行状を発付して犯罪人を拘束しなければならない。

B引渡執行状には、犯罪人の氏名・住居・国籍、請求国の国名、引渡犯罪名、引渡犯罪事実の要旨、引致拘禁する場所及び発付日付を記載し、検事が署名・捺印しなければならない。

C第20条及び第21条の規定は、引渡執行状による犯罪人の拘束に関してこれを準用する。

D検事は、犯罪人が引渡執行状により矯導所・拘置所その他引渡執行状に記載された拘禁場所に拘束されたときは、遅滞なくその矯導所等の長に引渡状を交付して犯罪人を引き渡すことを指揮し、法務部長官にその内容を報告しなければならない。

第38条(法務部長官の通知)法務部長官は、第23条第5項又は第37条第5項の規定による報告を受けたときは、遅滞なく外務部長官に犯罪人を引き渡す場所に拘束したとの事実及び引き渡す期限を通知しなければならない。

第39条(請求国への通知)@外務部長官は、法務部長官から第36条の規定による引受許可状の送付を受けたときは、遅滞なく請求国に達する送付しなければならない。

A外務部長官は、法務部長官から第38条の規定による通知を受けたときは、遅滞なくその内容を請求国に通知しなければならない。

第40条(矯導所長等の引渡)@第37条第1項又は第5項の規定により犯罪人の引渡指揮を受けた矯導所・拘置所等引渡拘束令状又は引渡執行状に記載された拘禁場所の長は、請求国の公務員から引受許可状の提示と共に犯罪人の引渡を要請を受けた場合には、犯罪人を引き渡さなければならない。

A検事は、犯罪人の引渡期限内に第1項の規定による引渡要請がない場合には、犯罪人を釈放し、法務部長官にその内容を報告しなければならない。

第41条(請求国の犯罪人護送)第40条第1項の規定により犯罪人を引渡受けた請求国の公務員は、遅滞なく犯罪人を請求国に護送しなければならない。

第6章 外国に対する引渡請求

第42条(法務部長官の決定)大韓民国法律に違反して大韓民国で捜査又は裁判を受けている者又は有罪の裁判を受けた者が外国に所在する場合、その国家に対して当該人の引渡を請求するか否かは、法務部長官が決定する。

第43条(引渡請求書送付)法務部長官は、第42条の規定により引渡請求決定をしたときは、引渡請求書に関係資料を添付してこれを外務部長官に送付しなければならない。

第44条(外務部長官の措置)外務部長官は、法務部長官から第43条の規定による引渡請求書と関係資料の送付を受けたときは、これを該当国家に送付しなければならない。

第7章 補則

第45条(通過護送承認)@法務部長官は、外国から外交機関を経てその外国の公務員が他の外国から引渡を受けた者を大韓民国領域内を通過して護送するための承認を要請する場合にその要請に相当する理由があると認められる場合には、これを承認することができる。ただし、次の各号の1に該当する場合には、これを承認してはならない。

 1.請求対象者の引渡原因になった行為が大韓民国の法律により罪とならない場合

 2.請求対象者の引渡原因になった犯罪が政治的性格を有する場合又は引渡請求が請求対象者が行った政治的性格を有する他の犯罪に関して裁判をし、又はその犯罪に対して既に確定した刑を執行する目的に行われたものと認める場合

 3.請求が引渡条約によらない場合に請求対象者が大韓民国国民である場合

A法務部長官は、第1項の規定による承認をするか否かに関してあらかじめ外務部長官と協議しなければならない。

第46条(費用)犯罪人の引渡に必要とされる費用に関して請求国と特別な約定をすることができない場合には、請求国の公務員に犯罪人を引き渡すときまで犯罪人の拘束等により大韓民国の領域内において発生する費用は、大韓民国がこれを負担し、請求国の公務員が犯罪人を大韓民国から引渡を受けた後に発生する費用は、請求国がこれを負担する。

第47条(検察総長経由)この法律の規定により法務部長官が検事長にする命令及び検事長又は検事が法務部長官にする報告又は書類送付は、検察総長を経なければならない。

第48条(引渡条約効力発生前の犯罪に関する引渡請求)引渡条約に特別な規定がない場合には、当該引渡条約の効力発生前に行われた犯罪に関する犯罪人の引渡請求に対してもこの法律を適用する。

第49条(大法院規則)裁判所の引渡審査手続及び引渡拘束令状、緊急引渡拘束令状の発付手続等に関して必要な事項は、大法院規則で定める。

第50条(施行令)第49条の規定により大法院規則で定める事項以外にこの法律の施行に関して必要な事項は、大統領令で定める。


附則

@(施行日)この法律は、公布した日から施行する。

A(経過措置)この法律は、この法律施行前に行われた引渡犯罪に関する犯罪人の引渡請求及び通過護送の承認請求に対してもこれを適用する。


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