国家賠償法

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制定67.3.3法律第1899号

一部改正73.2.5法律第2459号

一部改正80.1.4法律第3235号

一部改正81.12.17法律第3464号

一部改正97.12.13法律第5433号


第1条(目的)この法律は、国家又は地方自治団体の損害賠償の責任及び賠償手続を規定することを目的とする。

第2条(賠償責任)@国家又は地方自治団体は、公務員がその職務を執行するに当たり、故意又は過失で法令に違反して他人に損害を加え、又は自動車損害賠償保障法の規定により損害賠償の責任があるときは、この法律によりその損害を賠償しなければならない。ただし、軍人・軍務員・警察公務員又は郷土予備軍隊員が戦闘・訓練・その他職務執行と関連し、又は国防又は治安維持の目的上使用する施設及び自動車・艦船・航空機その他運搬機具内において戦死・殉職又は公傷を受けた場合に、本人又はその遺族が他の法令の規定により災害補償金・遺族年金・傷痍年金等の補償の支払いを受けることができるときは、この法律及び民法の規定による損害賠償を請求することができない。<改正81・12・17>

<1994・12・29憲法裁判所の限定違憲決定により、本項但書中"軍人・・・が・・・職務執行と関連して・・・公傷を受けた場合に本人又はその遺族が他の法令の規定により災害補償金・遺族年金・傷痍年金等の補償の支払いを受けることができるときは、この法律及び民法の規定による損害賠償を請求することができない。”という部分は、一般国民が職務執行中の軍人との共同不法行為による損害を賠償した後、共同不法行為者である軍人の負担部分に関して国家に対して求償権を行使するのを許さないと解釈するかぎり、憲法に違反する。>

A第1項本文の場合に公務員が故意又は重大な過失があるときは、国家又は地方自治団体は、その公務員に求償することができる。[全文改正80・1・4]

第3条(賠償基準)@第2条第1項の場合に他人の生命を害したときは、被害者の相続人(以下"遺族"という。)に次の各号の基準により賠償をする。

 1.生命の害を受けた時の月給額又は月実収額又は平均賃金に将来の就業可能期間を乗じた額の遺族賠償

 2.大統領令で定める葬礼費

A第2条第1項の場合に他人の身体を害したときは、被害者に次の各号の基準により賠償をする。

 1.必要な療養を行い、又はこれに代る療養費

 2.第1号の療養により月給額又は月実収額又は平均賃金の収入に損失があるときは、その療養期間中その損失額の休業賠償

 3.被害者が完治後身体に障害があるときは、その障害による労働力喪失程度により被害を受けた時の月給額又は月実収額又は平均賃金に将来の就業可能期間を乗じた額の障害賠償

B第2条第1項の場合に他人の物件を滅失・毀損したときは、被害者に次の各号の基準により賠償をする。

 1.被害を受けた時のその物件の交換価額又は必要な修理をし、又はこれに代る修理費

 2.第1号の修理により収入に損失があるときは、その修理期間中その損失額の休業賠償

C生命・身体に対する侵害及び物件の滅失毀損による損害以外の損害は、不法行為と相当因果関係がある範囲内で賠償をする。

D生命又は身体の害を受けた被害者の直系尊属・直系卑属及び配偶者及び身体その他の害を受けた被害者に対しては、大統領令で定める基準内で被害者の社会的地位、過失の程度、生計状態損害賠償額等を参酌してその精神的苦痛に対する慰藉料を賠償しなければならない。

E第1項第1号及び第2項第3号の規定による就業可能期間及び障害の等級及び労働力喪失率は、大統領令で定める。

F第1項から第3項までの規定による月給額又は月実収額・平均賃金等は、被害者の住所地を管轄する税務署長又は区庁長・市長・郡守と被害者の勤務所の長の証明又はその他公信力ある証明によりこれを証明することができないときは、大統領令で定めるところによる。[全文改正80・1・4]

第3条の2(控除額)@第2条第1項の場合に被害者が損害を受けたたと同時に利益を得た場合には、損害賠償額からその利益に相当する金額を控除しなければならない。

A第3条第1項の遺族賠償と同条第2項の障害賠償及び将来に必要な療養費等をしたときに申請する場合には、中間利子を控除しなければならない。<改正97・12・13>

B第2項の中間利子控除方式は、大統領令で定める。<新設97・12・13>

[本条新設80・1・4]

第4条(譲渡等禁止)生命・身体の侵害による国家賠償を受ける権利は、これを譲渡し、又は差し押さえることができない。<改正80・1・4>

第5条(公共施設等の瑕疵による責任)@道路・河川その他公共の営造物の設置又は管理に瑕疵があるために他人に損害を発生させたときは、国家又は地方自治団体は、その損害を賠償しなければならない。この場合には、第2条第1項但書、第3条及び第3条の2の規定を準用する。<改正80・1・4>

A第1項の場合に損害の原因に対して責任を質者が別にあるときは、国家又は地方自治団体は、その者に対して求償することができる。

第6条(費用負担者等の責任)@第2条・第3条及び第5条の規定により国家又は地方自治団体が損害を賠償する責任がある場合に、公務員が選役・監督又は営造物の設置・管理を引き受けた者及び公務員の俸給・給与その他の費用又は営造物の設置・管理の費用を負担する者が同一でない場合には、その費用を負担する者も損害を賠償しなければならない。

A第1項の場合に損害を賠償した者は、内部関係でその損害を賠償する責任がある者に求償することができる。

第7条(外国人に対する責任)この法律は、外国人が被害者の場合には、相互の保証があるときに限り適用する。

第8条(他法との関係)国家又は地方自治団体の損害賠償の責任に関しては、この法律の規定によるものを除いては、民法の規定による。ただし、民法以外の法律に他の規定があるときは、その規定による。

第9条(前置主義)この法律による損害賠償の訴訟は、賠償審議会(以下"審議会"という。)の賠償金支払又は棄却の決定(以下"賠償決定"という。)を経た後に限り、これを提起することができる。ただし、賠償申請があった日から3月を経過したときは、この限りでない。<改正80・1・4、97・12・13>[全文改正73・2・5]

第10条(賠償審議会)@国家又は地方自治団体の賠償決定を審議するために法務部に本部審議会を置く。ただし、軍人又は軍務員が他人に加えた賠償決定を審議するために国防部に特別審議会を置く。

A本部審議会及び特別審議会は、大統領令が定めるところにより地区審議会を置く。<改正80・1・4>

B本部審議会及び特別審議会及び地区審議会は、法務部長官の指揮を受けなければならない。

C各審議会の管轄・構成・運営その他必要な事項は、大統領令で定める。

第11条(各級審議会の権限)@本部審議会及び特別審議会は、次の各号の事項を審議処理する。<改正81・12・17>

 1.第13条第4項の規定により地区審議会から送付を受けた事件

 2.再審申請事件

 3.その他法令によりその所管に属する事項

A各地区審議会は、その管轄に属する国家又は地方自治団体に対する賠償申請事件を審議処理する。<改正97・12・13>[全文改正80・1・4]

第12条(賠償申請)@賠償金の支払を受けようとする者は、その住所地・所在地又は賠償原因発生地を管轄する地区審議会に対して賠償申請をしなければならない。<改正80・1・4、97・12・13>

A損害賠償の原因を発生させた公務員の所属機関の長は、被害者又は遺族の為に第1項の申請を勧奨しなければならない。

第13条(審議及び決定)@地区審議会が賠償申請を受けたときは、遅滞なく証人訊問・鑑定・検証等証拠調査をした後その審議を経て4週日以内に賠償決定をしなければならない。<改正80・1・4、97・12・13>

A地区審議会は、緊急の事由があると認めたときは、第3条第1項第2号及び同条第2項第1号の規定による葬礼費及び療養費の一部を事前に支払することができる。この場合には、賠償決定後賠償金を支払うときにこれを控除しなければならない。<改正80・1・4>

B審議会は、第3条及び第3条の2の基準により賠償金支払を審議決定しなければならない。<改正80・1・4>

C地区審議会は、賠償申請事件を審議した結果、当該事件が次の各号の1に該当すると認められるときは、遅滞なく事件記録に審議結果を添付して本部審議会又は特別審議会に送付しなければならない。<改正81・12・17、97・12・13>

 1.賠償金の概算額が大統領令で定める価額以上の事件

 2.その他大統領令が本部審議会又は特別審議会で審議・決定させた事件

D第4項の規定により本部審議会又は特別審議会が事件記録の送付を受けたときは、4週日以内に賠償決定をしなければならない。<改正81・12・17>

第14条(決定書の送達)@審議会は、賠償決定をしたときは、その決定があった日から1週日以内にその決定正本を申請人に送達しなければならない。

A第1項の送達に関しては、民事訴訟法の送達に関する規定を準用する。

第15条(申請人の同意と賠償金支払)@賠償決定を受けた申請人は、遅滞なくその決定に対する同意書を添付して国家又は地方自治団体に対して賠償金支払を請求しなければならない。

A賠償金支払に関する手続、支払機関、支払時期その他必要な事項は、大統領令で定める。<改正81・12・17>

B賠償決定を受けた申請人が賠償金支払の請求をせず、又は地方自治団体が大統領令が定める期間内に賠償金を支払わないときは、その決定に同意しないものとみなす。<改正81・12・17>

第15条の2(再審申請)@地区審議会で賠償申請が棄却された申請人は、決定正本が送達された日から2週日以内に当該審議会を経て本部審議会又は特別審議会に再審を申請することができる。<改正97・12・13>

A再審申請を受けた地区審議会は、1週日以内に賠償申請記録一切を本部審議会又は特別審議会に送付しなければならない。<改正97・12・13>

B本部審議会又は特別審議会は、第1項の申請に対して審議を経て4週日以内に更に賠償決定をしなければならない。

C第14条及び第15条の規定は、再審申請事件に対する本部審議会又は特別審議会の賠償決定にこれを準用する。<新設81・12・17>

[本条新設80・1・4]

第16条 削除<97・12・13>

第17条(施行令)この法律施行に関して必要な事項は、大統領令で定める。


附則

@(施行日)この法律は、公布後30日が経過した日から施行する。

A(廃止法律)国家賠償法と国家賠償金請求に関する手続法は、これを廃止する。

B(経過規定)この法律施行当時裁判所に係属中の訴訟事件に対しては、第9条の規定を適用しない。

C(同前)従前の法令により設置された審議会に係属中の賠償金支払申請事件は、この法律施行日からこの法律による期間が進行う。

附則<73・2・5>この法律は、公布した日から施行する。

附則<80・1・4>

@(施行日)この法律は、1980年2月1日から施行する。

A(審議会の管轄に関する経過措置)この法律施行当時従前の本部審議会及び特別審議会に係属中の事件は、賠償金支払申請がある日からこの法律により管轄権がある審議会に係属なったものとみなし、同審議会に直ちに移送しなければならない。

B(賠償決定に関する経過措置)この法律施行当時従前の本部審議会及び特別審議会で賠償決定した事件は、この法律により管轄権がある審議会で決定したものとみなす。

附則<81・12・17>

@(施行日)この法律は、1982年2月1日から施行する。

A(経過措置)この法律施行当時本部審議会又は特別審議会に承認要請中の事件に関しては、この法律が定めるところにより本部審議会又は特別審議会で審議処理する。

附則<97・12・13>

@(施行日)この法律は、1998年3月1日から施行する。

A(経過措置)この法律施行当時本部審議会及び地区審議会と特別審議会に係属中の事件に関しては、改正規定が定めるところにより審議・処理する。


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