98年9月-99年環境トピックス

奈良以外


98年9月19日 環境ホルモン ビスフェノールAに発ガン性

 ビスフェノールAは環境ホルモンとして全国の給食食器として70%使用されているポリカーボネート食器から溶出するので大きな問題になっています。
毎日新聞の記事引用です(北海道からの掲載連絡です。関西各紙には出ていません!!)

[毎日新聞] 1998年9月19日(土)
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<特報・発ガン作用>環境ホルモンのビスフェニールA

 環境ホルモン(内分泌かく乱物質)の一種とされるビスフェノールAにがんを起こす働きが あることが、筒井健機日本歯科大教授(薬理学)らの細胞を使った研究で分かった。30日から横浜市で開かれる日本癌(がん)学会で発表する。

 筒井教授らはハムスターの胎児の細胞に濃度の異なるビスフェノールAを与え、細胞分裂中期の染色体数を 調べた。このハムスターの正常な細胞には 44本の染色体があるが、ビスフェノールAを与えた細胞では43本や45本などの異常な染色体数の細胞の割合が100個中14〜15個に上った。ビスフェノールAを与えない細胞で染色体数が異常なのは100個中3個だけだった。

 また細胞を1週間培養し、細胞増殖の状態を調べた。その結果、1ミリリットル当たり11マイクログラム(マイクロは100万分の1)の濃度のビスフェノールAを与えると、全体の0・11%の細胞の集団で増殖した細胞の並び方が規 則性を失った状態(形質転換)になった。ビスフェノールAを与えなかった細胞で形質転換を起こした集団は0・01%以だった。

 筒井教授は「形質転換はがん化の初期段階。染色体数に異常が出ていることから遺伝毒性もあることが分かった。こうしたことからビスフェノールAには発がん性があると考えられる」と結論づけている。

 ビスフェノールAはポリカーボネート(PC)食器の原料などに使われている。環境庁の研究班が環境ホルモンの一種に挙げており、微量で女性ホルモンのように働くことや、乳がん細胞を増殖させることが報告されている。

 筒井教授は「実際にどのくらいの量が生体内にはいるとがんを起こすのかは、動物実験などでさらに調べる必要がある」と話している。 【高野 聡】
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 環境ホルモンと遺伝毒性の関係はこれまではないという理解をしていたのですが、これがビスフェノールAのみに見られる作用なのか、それとも類似物質でも起こりうるのか、注目です。


放置の廃油ドラム缶、県が撤去作業へ (H10.11.16)

 福島県は、いわき市の産業廃棄物処理施設内に放置されているドラム缶約5万5千本の撤去作業を行う。このドラム缶は業者が未処理のまま放置したため、廃油が漏れ出すなど周囲に対する環境破壊が生じている。県は23億8千万円の撤去費用をかけ作業を実施する。     

(環境Eメール新聞第34号VOL.1)

[コメント]
 現在奈良県室生村多田で行われている撤去は業者に命令して行っているものです。この5万5千本のドラム缶放置というのは、今までで有数の量ではないでしょうか。それが税金で撤去される。福島県警は何をしているのでしょう。捜査をしないのでしょうか。
 それに企業の態度です。業者が東京の企業から受けたものです。武田薬品、日本電化などだそうです。
 「我が社は法律に基づいて委託契約しており、当方には責任はない」と突っぱねたそうです。汚染は環境基準(かなり緩い)の 水銀340倍、鉛190倍。企業に抗議運動が必要です。


御嵩町に産廃処分場を計画中の寿和工業が予定地の一部を土地買収届け出(981215) 朝日新聞中部版
岐阜県、住民投票どう判断
御嵩町、反対の意見書提出する
県、目的変更勧告権限も有する

 岐阜県御嵩町に産業廃棄物処分場を計画している寿和工業(本社・同県可児市)が、計画地にある土地の一部について、土地の売買を、国土法に基づき、今月に入ってから御嵩町を通して岐阜県に届け出たことが、十五日分かった。同町で住民投票が実施されてからでは初の届け出。 

 御嵩町は、県に送付した意見書で「周辺地域にはオオタカの生息が確認されている」 「住民投票で八割が産廃計画に反対した」などとして、土地の取得には賛成できないとの判断を伝えている。県は、土地の利用目的を不適当と判断した場合、寿和工業に利用目的の変更などを勧告できる権限を持っており、住民投票で示された町の意思との間でどう判断するかが注目される。

 国土法に基づく土地売買の届けが出されたのは、処分場計画地(約四十f)内にある山林約六千平方b。11月26日に業者が買い、今月一日、町に届け出た。利用目的は「廃棄物総合処理施設、リサイクル、リゾート事業利用区域」と書かれていた。町は二日、可茂県事務所に送付し、七日、意見書を提出した。

 意見書では、「周辺の自然環境の保全」の項目で、「周辺地域では環境庁のレッドリスト『絶滅危惧(きぐ)U類』に指定されているオオタカの生息が観測されており、豊かな里山の保全のため、産廃処理施設などの開発はするべきではない」と指摘した。

 さらに、「総合判断」として「住民投票の結果、有効投票の八〇・九四%が反対の意思表示をした。町は住民投票条例を順守する義務があり、処分場目的の土地取得には賛成できない」としている。

 意見書提出後、県の求めに応じて、町はオオタカの観察記録を十四日、可茂県事務所に提出した。県の勧告は届け出から原則二週間以内に行わなければならないため、通常なら、十二月二十一日までに判断する必要がある。理由があれは、最大六週間まで延長できる。

 今回の届け出は、産業廃棄物処理施設そのものの建設に直接結びつくものではない。しかし、土地利用目的が産廃施設と明示され、新たにオオタカの存在も指摘されているため、岐阜県の判断は御嵩町の産廃施設の今後を見るうえで重要なものとなる。

 今後の対応について竹林成煕・県地域振興課長は届け出者と県との話なので答えられない。国土法上は周辺の自然環境との関係を判断することになっている。土地の利用目的や指摘の記載範囲がどの程度かなどによって対応は異なる」と話している。寿和工業は、柳川喜郎町長が就任する前、町が処分場を受け入れる姿勢だったときに売買の届け出をしており、この時は岐阜県は問題ないと判断している。


岐阜県条例制定案で産廃排出業者にも罰則(全国で初)(990216)

 岐阜県は十六日、廃稟物処理法を補強する産業廃棄物処理の規制条例案を明らかにした。排出業側に適正処理の現地確認を義務付けたり、解体業者に建築物解体工事の事前届けを出させるなど、法より責任を強化しているのが特徴。違反者に業者名公表や罰金を科す罰則も設ける。産廃を包括規制する全国初の条例。国の法より責任を強化

 正式名称は「岐阜県廃棄物の適正処理等に関する条例」で、全三十一条。排出業者の義務について、処理計画書の作成、委託した処理業者の適正処理の監視を規定し、いずれも必要に応じて県が指導できることとした。
 法では処理業者にマニュフエスト(管理票)を渡し、処理実績を記入、返還させることを義務付けているが、現地確認まで徹底させる厳しい規制になる。
 また、県外からの持ち込みについて、不適正処理の恐れがある場合は、搬入中止を勧告する条項も盛り込んだ。
 委託先の処理業者が不適切な処理をしているにもかかわらず、排出業者が対応をしない場合には、県が処理業者だけでなく排出業者にも搬出などを勧告する。

 委託先の処理業者が不適切な処理をしているにもかかわらず、排出業者が対応をしない場合には、県が処理業者だけでなく排出業者にも搬出などを勧告する。
 排出業者への罰則として社名や違反内容を公表する。土地所有者には、不正を承知で賃貸するなど、落ち度があると判断した時に勧告できる。一方、建築物の取り壊しに際して現在、県はほとんど実態を把握できないことから、解体業者が作業前に、工事と廃材の処理方法を届け出ることを求める。廃棄物処理法では必要のない小規模な産廃処理施設の設置者にも事前届け出を義務化。違反した場合は、それぞれ検察庁に告発する。最高五万円の罰金。条例案は二月県議会に提案。理念や努力目標の規定は同議会での議決後、すぐに施行し、義務と罰則については周知期間をおくため年内を
予定している。
 制定のきっかけは、県内で相次ぎ発覚した産廃の不適正処理。美濃市で起きた廃タイヤの大量放置事件では、現在も排出業者に搬出を求めているが、強制力がないため難航。土岐市で頻発した解体業者らの野焼きでは実態把握に時間がかかり、対応が遅れた。県は「地域に合った制度が必要」と判断し、条例化に踏み切る。
 厚生省産業廃棄物対策室は「全国一律の法律があれば十分との考えから、上乗せ条例は想定していない。県境を越えると制度が変わるのはどうかと思うが、岐阜県の考えであり、特にコメントすることはない」としている。

他の自治体にも一石

岐阜県がついに産業廃棄物規制の条例化に踏み切る。先端となった美濃市の廃タイヤ放置事件で、制度上の限界を思い知らされ「現場の苦悩の中から、条例が生み出された」と意義を強調する。
 事件は一九九七(平成九)年秋に先覚。山林に大量の廃タイヤなどが野積みされ、同県は処理業者に撤去を求め、改善命令を含めて二十数回の指導を繰り返した。しかし、業者の資金難で撤去は進まず、火災が起きる最悪の事態に。最終的に県は廃棄物処理法違反(改善命令違反など)の容疑で告発、業者は逮捕されたが″後始末″という重大な課題を抱え込んだ。
 排出業者に対し県は「任意」で産廃の搬出を要請。一定の成果を挙げたが、まだ大量の廃棄物が残る。
 火災による燃え殻については、有害物質が漏れ出る恐れがあるとして、県が撤去費を肩代わりする「代執行」を決定。約一億二千万円を予算化し、費用負担もかぶることになった。
 条例案では排出業者の責任を明記。美濃市のようなケースでは撤去を勧告できるようになる。県は「罰則として社名を公表する。社会的制裁の意味からも、罰金より重みがあるはず」と効果に期待する。条例は他の都道府県の産廃行政にも一石を投じる
とみられる。
 「現行の法制度では対応できない。条例案は十分とはいえないが、これを契機に議論を深めたい」。


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