★入会とカンパのお願い!年会費・田人2,000円・団体3,000円郵便振替0980−2−120387ごみ・環境監視奈良県民の会
奈良ごみの会ニュース No. 1’99・2月発行
発行責任者■別処珠樹
連絡先■gauss@kcn.or.jp
崖っぷちのごみ処理

―市民が産業界ゆさぶる必要―
別処抹樹
 会結成から半年。奈良県各地に見られるごみ処理の実態は「崖っぷち」の一語です。すでに「困難」を嘆く段階が過ぎ、ごみ大崩壊の予感さえする状況です。
室生・西吉野をはじめ天理・山添・奈良などの皆さんは、これまで産廃問題で大変なご苦労をされてきました。ところが産廃だけでなく一廃(一般廃棄物)にも大きな問題が隠れているこどが明らかになりつつあります。焼却灰の問題です。

 広陵町大字笠。大和川支流の高田川沿いに最終処分場があります.巨大な素堀りの穴に焼却灰を投げ入れ、これまで何らの処置もしていませんでした。町民が苦情を言うと広陵町は、あと数年は使わせてほしいと開き直る始未。住民をなめているのか、単に何も分かつていないだけなのか、その両方なのか.この町では、ごみ固形燃料化の計画を進めていますが、引き取り先は決まっていません.全国的にこれを推進する動きがあるものの、製造した固形燃料の半分以上を捨てているのが実状です。桜井市大字下がり尾。桜井駅から山一つ超えた南側、万葉集にも登場する倉橋池のそばに桜井市最終処分場があります。

 瓦くず・がれきなどの建設廃材を業者がダンプで持ち込み、そのまま置いていたり(これは産廃そのもの)、バーの看板・マネキン人形・工事標識など粗大ごみを持ち込み、平然と山積みに放置してあるのを見つけました。焼却灰には野犬が五頭・カラスが五十羽ほどたかっています。焼却灰と言っても燃え方が不十分で食べるところがあるのでしよう。そのため大阪湾のフェニックスに持っていっても引き取ってもらえない。仕方がないので、灰を一廃・産廃共通の、業者に引き取らせて処分場に埋め立てていると考えられ
ます。産廃・一廃の区別が、なし崩し的になくなっていると見て間違いありません。

 奈良市中の川町。約二十年前に閉鎖された奈良市の最終処分場からオレンジ色の悪水が滲出し佐保川を汚染しています。
 現場には化学物質臭が漂い、関東のテレビ局が依頼して分析した結果、カドミウム・鉛・ヒ素などが検出され、ダイオキシンも(アエラ、98年7月27日号)出ています。投棄した焼却灰によるものと思われます。奈良市は二億円あまりをかけて排水処理施設を建設するということですが、いつまで処理を続けることができるのか分かりません。いったん処分場ができると、半永久的に子孫が負の遺産を背負わなければならないという実例です。

 こうした問題の根元にあるのは、消費のための生産でなく、欲望を作り出すための生産が際限なく行われていることです。見栄えがよく使いやすい商品、売れる商品を作るためなら何でもありの生産が事態の根元。捨てる消費者にも責任があるという言い方をする人(新春知事対談)がありますが、望んでもいないのに色んなごみを押しつけられ、消費者はアップアップしているのではありませんか。
 たとえ一つの処分場をそっくり移転させても、環境汚染が移動するだけのことで、どこまでも対症療法に終わります。経済の体制にメスを入れることが、ごみ問題を解決する唯一の処方箋でしょう。

 今年は市民が産業界を揺さぶる年にしたいものです。
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