1998年3月4日

政党各位 様

奈良情報公開をすすめる会

       

情報公開法制定への要望書

 このたび国会において情報公開法の制定に精力的に努力されていることに敬意を表します。

 私たち奈良情報公開をすすめる会は、奈良県内で奈良県情報公開条例の活用により住民の行政参加を進めて情報公開制度の充実に努め、成果を上げてきました。今回「情報公開法案」が政府案として上程されると聞き及びましたが、本来こうした法律は、議会主導で立法化されるべきものであると思います。

 議員の各位におかれましては情報公開の真に目的とすべき点を実現させるべく、私たち地域で情報公開制度を活用し関わってきた住民の声を傾聴いただき、期待に応えていただけるような情報公開法の制定にご尽力いただくことを願っています。

  以上の点から私たちは、今回改めて以下の重点要望をまとめました。これらの項目について、法律中にもりこんでいただくように強く要望します。

 なお、実線枠内は私たちの入手した政府案の条項を記入しています。破線枠内(法文例)は私たちの考えた法の文案です。

 

1.手数料

(手数料)第16条
 

(要求)

 「開示請求及び開示を受ける際の手数料」設定条項は削除し、定額の手数料は取らずにコピー料や送料等の実際の費用の実費に限定するように要求する。

 また無料化低額化を進め、1日1回100枚(B5、B4、A4まで)以下の無料化、と現在審議中の特定非営利活動促進(NPO)法案成立後には同法による法人と報道機関の請求に関しては1日1回3,000枚以下の無料化を求める。

 

2.裁判管轄

(現条文に無し。)
 
(法文例)
 行政事件訴訟法第12条の規定に係わらず、この法律の行政処分に関する訴訟は、公開申請者の居住地の裁判所の管轄に属する。
 

(要求)

 行政事件訴訟法では、東京地裁が第一審となり、地方の住民にとって東京で訴訟を提訴、裁判することはあまりにも過大な負担であり、ほぼ不可能である。これは地域住民の訴訟をする権利を奪うことであり、地方分権からも、申請者居住地の裁判所でも裁判できるように要求する。

 

3.施行前の文書

付則
 
(法文例)
○1 2 (要綱案第29の通りとする)
  3 前項に規定する施行日前に行政機関の職員が作成し又は収得した行政文   書を保管整理する基準その他必要な事項は、政令で定める。
 

(要求)

 要綱案に明記されていた法施行前の文書へのこの法律の適用規定が、政府案では確認的規定であり、当然のことであると削除されている。しかしながら第2条2項行政文書の定義の「当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう」との規定は現在の通常の行政機関の文書管理規定よりかなり相違し広範囲の文書を想定している。このままでは施行前の文書管理規定外の公文書は法的規制がされず廃棄される可能性が高い。

 エイズ問題での郡司ファイルが保管されていたように貴重な現有公文書が大量に存在していると思われる。情報公開法が施行されれば本来公開対象となるこれらの公文書を整理保管するように法文例をあげて要求する。

 

4.知る権利

(目的) 第1条
 

(要求)

  目的に「知る権利」を明記するように要求する。

 

5.非公開行政裁量の制限

(行政文書の開示義務)
第5条

(要求)

 情報公開法とはこの法律により、政府と行政を監視することが大きな目的である。ところが防衛、外交、捜査情報の非公開について、「おそれがあると行政の長が認める」と規定されている。これでは手続きの形式によほどの瑕疵がない限り、その非公開自体の妥当性については裁判所でさえ審査できない。このことは行政優位で誰も手をつけられない聖域を作ることになる。「行政の長が認める」を削除するように要求する。



総務庁長官 様

 このたび情報公開法の制定に精力的に努力されていることに敬意を表します。
私たち奈良情報公開をすすめる会は、奈良県内で奈良県情報公開条例の活用により住民の行政参加を進めて情報公開制度の充実に努め、成果を上げてきました。

 今回「情報公開法案」が政府案として上程されると聞き及びました。日本政府として情報公開の真に目的とすべき点を実現されるように、私たち地域で情報公開制度を活用し関わってきた住民の声を傾聴いただき、期待に応えていただけるような情報公開法を制定されることを願っています。
以上の点から私たちは、今回改めて以下の重点要望をまとめました。これらの項目について、法律中にもりこんでいただくように強く要望します。
なお、実線枠内は私たちの入手した政府案の条項を記入しています。破線枠内(法文例)は私たちの考えた法の文案です。

(以下同文)



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