98−99情報公開奈良県内トピックス
98年4月1日 奈良市情報公開施行日奮戦の記

 4月1日奈良県内の奈良市、生駒市、大和郡山市、天理市で市町村レベルの情報公開がこの4市からスタートした。他の人は朝から大和郡山市を回ったが、私は奈良市で待ち合わせした。
 結論から言うと、奈良市は最低の公開度だということだ。公開度というより情報公開ということがそもそもわかっていないのではないか。道が遠い。奈良市が県都であり、97年6月時点で36万2千人の人口を抱える中堅都市である。

 まず、市役所玄関ロビーに集合。新聞記者も各紙3紙みえている。しかし、1階に受付場所がない。情報公開室は何と5階だった。これで少し不安を感じてしまう。行くと、さほど大きな部屋ではない。事務室と談話室がある。

 行って、まず手引きを欲しいというと、出しているだけで40冊あるが、閲覧のみで渡さないという。おまけにコピーの薄い事務取扱要領まで「閲覧」とシールが貼ってある。貼りゃいいてもんじゃない。おまけに藤井参事は「意見として承っておく」ときた。参事というのは、経験のある者を行政事務をスムーズにするために置かれた職のはずだ。

 私は「何が意見や。これは要求や」と繰り返しても黙っているので、「要求ならどうするか答えるように」というと「そんな用意はしていない」である。あきれたもんだ。だいたい手引きも手元に無くて、情報公開ができるわけがない。だいたい事務取扱要領の方はコピーではないか。

 「このままでは情報公開ができないから欲しい」と言うと、ただ「閲覧してくれ」と繰り返す。「何で、そんな言い方なんや。できないから欲しいと言ってるのに、答えがあるやろ。拒否するなら拒否すると答えたらどうや」と押し問答をすると、「それなら黙ってうつむことにしときますわ」ときた。話にならないので、他の人に任せて談話室へ。

 まず、新聞記事を見てこの情報公開請求体験ツアーに参加した女性の学校給食の食器の化学物質などの安全検査を公開請求。市教育委員会の担当者を呼んで話。
 4月1日からの文書のみ義務開示で、3月31日以前は任意開示となる。行ってわかったが、市外の人は任意開示もダメ。

 任意開示を申請するというと、ここで文書課担当職員が「でもこれは任意開示ですよ」と軽視したような発言。「条例ではできる限り同等に取り扱うように定められている。なぜ市民に対し念押しにそのようなことを言うのか。どうでもいいと思い押さえ込もうとそういうことをわざというのだ」と抗議。「説明したのだ」と言い訳するが、注意する。

 次に、情報公開コピー代の契約関係一切の請求。これも任意開示。これは市外の人を代理に立てようとしたら、また文書課担当職員がぐずぐず言う。私が「代理人の自由の原則は民法で認められている」と言うと、さすがに黙った。

 3番目は、消防士の海外研修旅費の公開請求。これは何と昨年度から全国消防協会の主催(費用は各参加自治体)で始まった。全国で48人が参加して ヨーロッパ各地に行った。つまり各都道府県の代表が行ったのだ。私が「消防はその地域の固有個別のものなのに、ヨーロッパに行って何の意味があるのか非常に疑問に思う」というと、「 全然違うものでも勉強になる」と回答。これが支出した市の人事課の職員の見解である。これも任意開示。

 4番目に、あの古い街並みの奈良町全体12ヘクタールを区画整理しようとする計画を策定中と新聞記事になっている。今職員が準備中とのこと。おお怖い。それを公開請求。これは義務開示だと思う。ところが40分待っても何の応答もない。担当者がいないまま5時になり、こちらも待てず時間切れ。直接担当者と電話で話をすることになる。

 午前中にも多くの人が来たそうだが、「情報提供したので、公開請求申請はされていない」とのこと。まるで請求が少ないのが手柄というような感覚である。まるめこんで帰らせた感じが濃厚。

 特に話していると情報公開に来る者は敵という対応である。奈良市の情報公開懇話会の提言は知る権利、組織的使用文書、何人も、議会、市の外郭団体まで含めた全国トップレベルのものだったが、大川靖則市長に拒絶されて、全て骨抜きの最低レベルの条例になってこの有様である。ぜひみんなで公開に押し寄せることが必要で、情報公開の扉をこじ開けていきたい。ちなみに大和郡山市は市長交際費を全面開示した。えらい違いだ。

(奈良情報公開をすすめる会 木月 透)


98年12月28日 奈良県情報公開異議申し立て6ヶ月放置、抗議し取り下げ

 奈良情報公開をすすめる会では、奈良県に対し情報公開異議申し立てが手続き開始まで6ヶ月も放置されている。もはやこの異議申し立て手続き自体が行政機関による速やかな救済という救済制度としての意義を失っているとしてこれに抗議し改善を求めるため、12月28日異議申し立てを取り下げしました。今後裁判による救済を求める方法を検討します。

 しかし超スローペースです。マンション建築地の土質関係なんて緊急を要するのにこの状態ではなんの意味もありません。だいたい3ヶ月以内に決定を出すという条例の規定があるのにまったく無視しているのです。こんな状態なのに現在も月1回というペースで漫然と開催されていて役に立ちません。

(経過)
・98年6月11日 奈良県土木部建築課に奈良県王寺町のマンションの建築確認書を情報公開請求。

・6月25日 一部開示決定されたが非常に重要度の高い土質柱状図(ボーリング結果の各深さの土質と、打ち込み数を記録した土質基本資料)などが非公開となった。

・7月2日 異議申し立てする。

・9月17日 県の非公開理由説明書が送られてきた。これは情報公開審査会に県が非公開の理由を提出するものです。

・12月25日 情報公開審査会による口頭意見陳述がやっと行われる。これが手続きの一番最初でありまだまだ決定までかかる。意義申立人たちは約6ヶ月も放置されていることの不当性を主張して制度の改善を求め、意見の陳述を拒否した。

・12月28日 異議申し立ての取り下げ書を提出。



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