奈良新聞労働組合声明   1998年2月19日


 奈良新聞労働組合は、西島謹二前会長が震災義援金を使い、「商取引」で西島氏の関連企業に利益が入ったとされる問題について、この行為は奈良新聞の信頼を失墜させ、県民の善意、信頼を裏切るものと判断。遺憾の意を表すとともに、真相解明に向け、公正、厳密な調査体制の確立を求めてきた。調査によって自浄能力があることを内外に示して、奈良新聞の信頼回復、者再生を図りたいという我々の思いに対して、社は調査委メンバーに第三者を入れることを拒むなど公正さや客観性に欠けた調査方針を説明することに終始。いたずらに時間が過ぎる中、18日開かれた日本新聞協会理事会からは、今回の問題について「納得できる説明がなければ処分する」との方針が伝えられている。同協会からの除名もあるとする厳しい審判を受けることで、奈良新聞は存亡の危機に立たされようとしている。

 西島氏の退任などの処分はあったが、従前の役員体制が堅持されただけでなく、新聞人として道義的責任が問われた西島氏が依然として奈良新聞社のオーナーであるという許しがたい現状もある。早期に現オーナー体制の改革に着手すべきであり、こうした事態を生み出した現取締役は総退陣し、全く新しい体制を確立する必要がある。今こそ組合員が一致団結して、奈良新聞の信頼回復、社再建に向けて立ち上がる時であり、我々の手で県民の付託に答えられる新聞を発行していく決意を改めてここに明らかにしたい。

 その第一段階として、組合は18日、震災義援金問題について「公正、厳密な調査体制の確立を求めるスト権」を全組合員(71人)の84.5%(60人)という圧倒的多数の賛成で確立した。真相解明なくして信頼回復はあり得ないという組合員の総意に基づき、今後の厳正な調査を要求するものである。
 経営トップは大きな過ちを犯した。しかし、われわれは新聞人の良心に立ち、誠実に「県民の知る権利」にこたえるべく新聞をつくってきた。そして、これからも奈良新聞の真の再生を目指し努力を続ける。このことを県民、日本新聞協会や全国のマスコミで働く人々に理解していただき、大きな支援をお願いしたい。

奈良新聞労働組合

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