日本人、日系人の
心のケア・シンポシウム

メンタルヘルス対策の必要とサービス向上のために

1999年5月29日、バンクーバーのJCCAの集会室で行われたシンポジウムには84名の参加者があり、内容も充実していて有意義だったと参加者の大多数から好評を博しました。

このシンポジウムには、1)ロンドンで在留邦人のための精神保健活動の経験を持つ鈴木満医師や、長年パリーで在留邦人のために活動いる大使館の顧問精神科医でもある太田博明氏をお招きして特別講演をお願いしました。当地、バンクーバーはカナダ生まれの日系人や移住者が多い点でロンドンやパリとの違いはありますが、日本語を母国語とする日系人、日本人にたいする精神保健サービスを充実させるためには、ヨーロッパや北米の他地域での経験から学ぶべき所が多いという点で、両氏の講演は有意義であったと思われます。

このシンポジウムでは、2)日系人コミュニティの活動家やサービス提供者の参加をえて、どのようなメンタルヘルス・ネットワークを作っていく必要があるかを検討しました(パネルI)。さらに、 3)バンクーバー地域で1986年以来続いてきた日本語による精神保健カウンセリングならびに精神科外来診療の存続の意味を考えるために、現在もサービス提供に関係されている野田文隆、堀江通旦両医師に提言をお願いしました。合わせて、総領事館の磯村利和領事にも邦人援護の観点から発言していただきました(パネルII)。

このシンポジウムを通じて留学中の専門医師などの協力によるコミュニティ・ベースのサービスには限界があり、たとえば総領事館の顧問医制度のような官民の協力体制なしには、精神保健サービスの継続的で効果的な提供が難しいことが明らかになりました。このような認識はこの催しの締めくくりとして採択された決議に反映されています。すなわち、コミュニティの協力体制が必要であること、サービスの存続、拡充にとって日本の政府や企業、カナダの各レベルの政府や諸団体などの理解と援助が必要であることを確認する決議にシンポジウム出席者の賛同が得られて、この有意義で充実したシンポジウムを閉会しました。

この催しについての概要はこのホームページに収録されている講演やパネルでの発言要旨に示されていますが、さらに詳しいことや今後の関連の活動については、主催団体の一つである移住者の会にお問い合わせ下さい。


日本人/日系人の心のケア・シンポジウムプログラム
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