原本還付

添付書面の原本の還付請求

書面申請をした申請人は、申請書の添付書面(磁気ディスクを除く。)の原本の還付を請求することができる。(不動産登記規則55条1項)
 

ただし、次のものは原本還付できない。(規則55条1項ただし書き)

■印鑑証明書 (署名証明書も含む)
1 申請書に押印した印鑑の証明書(不動産登記令16条2項)
2 委任状に押印した印鑑の証明書(令18条2項)
※登記義務者の印鑑証明書は還付できない
 還付して反復利用不可
 他管轄との共同担保の場合も不可
 常に原本を添付

不動産登記令16条2項(申請書の押印印鑑)の印鑑証明書、18条2項(委任状の押印印鑑)の印鑑証明書は、作成後3ヶ月以内のものに限定


3 第三者の同意書・承諾書に押印した印鑑の証明書(令19条2項)
 利益相反取引の承認の取締役会(株主総会)議事録に押印した印鑑証明書(※法務省民事局の見解)
 登記上の利害関係人の承諾書、親権者等の同意書添付の印鑑証明書
 根抵当権全部譲渡等の際の根抵当権設定者の承諾書の印鑑証明書

不動産登記令19条2項(承諾書等の押印印鑑)の印鑑証明書は、作成後3ヶ月以内のものに限定されない


■委任状
1 当該申請のためにのみ作成した委任状(規則55条1項ただし書き)

■その他の書類
1 当該申請のためにのみ作成した登記原因証明情報(規則55条1項ただし書き)
  「上記の登記原因に相違ありません」の旨の記載のある「○法務局御中」となっている報告書形式のものは還付不可
  ※数通作成することも容易に可能
2 資格者代理人による本人確認情報
3 固定資産評価証明書 登記所の「固定資産評価証明書交付依頼書」によるもの(公用)。(例外として、敷地権付区分建物の土地の評価証明書(公用)は原則還付可。)
  
 

原本還付可

■印鑑証明書
遺産分割協議書、特別受益証明書、相続分譲渡証明書などに押印した印鑑の証明書(※法務省民事局の見解)
登記名義人の住所がつながらない場合に添付する申述書(上申書)に押印した印鑑の証明書
資格者代理人作成の「本人確認情報」に押印した職印の証明書〔有効期間は、発行後3ヶ月。(平成17年3月7日民二第624号依命通知)〕

■委任状
1 他管轄の未申請分も含まれている委任状
2 住宅金融公庫等の包括委任状

■その他の書類
担保設定契約証書、売買契約書、売渡証書、判決書、和解調書、調停調書、遺言書、相続放棄申述受理証明書、遺産分割協議書、遺産分割証明書、特別受益証明書、相続分譲渡証明書、取締役会(株主総会)議事録、許可書、同意書、承諾書、代表者の資格証明書、除・戸籍謄本等(相続関係説明図で還付可)、住民票、戸籍附票等、合併証明書等の商業登記事項証明書等

原本の還付を請求する申請人は、原本と相違ない旨を記載した謄本を提出しなければならない。(規則55条2項)
 

窓口原本還付不可

登記官は、原本還付請求があった場合には、謄本と書類の原本を照合し、謄本に原本還付の旨を記載して登記官印を押印する。調査完了後、原本を還付する。(規則55条3項)
 

登記識別情報通知書の原本還付不可

登記識別情報の通知書の原本そのものを添付した場合も、登記後は破棄される。登記申請のためにのみ作成したその他の書面に該当するので、原本還付の対象にならない。登記識別情報を再使用する必要がある場合には、通知書の写し等を添付する。(「オンライン指定庁の登記実務Q&A」平成17年6月21日日司連) 

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