学徒出陣

大東亜戦争激化に伴い、昭和18年12月1日 理工科系と教員養成学校以外の徴兵適齢者(20歳以上)で、大学、高等専門学校に在学する学生などを入隊させた措置。

中学校以上の在学者については、徴集を延期しうる規定(但し、戦時には延期せず)があったが、政府は昭和16年から在学年限の繰り上げ措置を実施。さらに昭和18年10月1日 勅令755号として『在学徴集延期臨時特例』を公布、兵役法の徴集延期制を廃止した。ただし、大学院や研究科の特別研究生や医、理、工、農などの一部学生には入営延期が認められた。

この結果、文科系学生は、徴兵検査の不合格者を除き、原則として陸海軍の軍務に服することとなり昭和18年12月1日 陸海軍に入隊した。陸軍80931名 海軍17907名 とされ、徴集延期者も33566名と少なからず存在した。学生は原則として兵として入隊したが、高等教育を受けているが故にその後は甲種幹候、海軍予備学生などを志願し、将校として任じた者が多かった。

なお、昭和18年10月21日 明治神宮外苑競技場で文部省主宰の出陣学徒壮行会が開催され、雨天のなか関東地方の入隊学生数万人が参加した。

 
召 集

戦時または事変に際し、あるいは平時においても所要に応じて兵役にある在郷者を軍隊に招致する事

充員召集
動員にあたり諸部隊の要員を充足するために、在郷軍人を召集すること。陸軍は動員令、海軍は充員令によって実施され、その解除は復員令によって行われる。

臨時召集
戦時または事変に際し必要あるとき、臨時に在郷軍人を召集、もしくは平時において警備その他の必要において帰休兵(在営期間を短縮終了し、なお現役にある在郷者)または予備役を召集すること。昭和16年の関特演は前者の例である。

教育召集
陸軍が、第1補充兵の教育のため120日以内召集して教育する制度。この教育を受けた者は勤務演習のため召集できることに定められている。

勤務演習召集(演習召集)
予備役と後備役を勤務演習のため召集すること。この召集は予備役と後備役を通じて5回以内、1年1回で、1回の召集日数は陸軍35日 海軍70日以内とされた。

防衛召集
昭和17年 陸軍省令53号によって、在郷軍人を必要な場合のみ召集する制度。防空召集と警備召集の2種で、代表例としてはデパート店員を勤務のかたわら屋上の機銃射手に利用するというもの。

 
特別志願兵

戸籍法の適用を受けない帝国臣民(朝鮮人、台湾人)にある男子で、陸軍または海軍に志願する者のうちから陸海軍大臣の定めるところにより、陸海軍の兵役に編入した。

陸軍特別志願兵
昭和13年4月より朝鮮に、昭和17年4月に台湾に施行。年齢17年以上にして陸軍大臣の定める所により、現役または第1補充兵に編入し兵役法により現役兵または第1補充兵として徴集された者の兵役と同様に服役する。

海軍特別志願兵
昭和18年8月 朝鮮と台湾に施行。年齢16年以上21年未満の者から徴集し採用し、兵種は水兵、整備兵、機関兵、工作兵、衛生兵、主計兵とし所管警備府司令長官が兵種を決定した。現役は3年、予備役は12年、予備役を終わり年齢45年に満つる年の3月31日まで第1国民兵に服した。なお朝鮮の志願兵・18歳以上は、第1回の募集400名に対して3000名が志願し、志願者は逐次増加した。

 
特別志願将校(特志将校)

予備役・後備役陸軍将校の佐官・尉官のうち、志願によって採用・命課されたもので現役将校に準じる待遇を受けて服務し勤務した。

有資格者は幹部候補生、1年志願兵の在郷中の中少尉とし、2年ごとの更改で希望者は1年延長が可能であった。支那事変以降数次の改正があり、昭和14年の勅令731号により現役に採用可能となり、陸軍士官学校丁種学生として約1年教育を受けることとなり卒業の時点で予備役から現役へ転換した。

終戦時には中佐・参謀となった者もあり、昭和19年9月現在の総数は約12000名で甲幹出身者(予備役少尉要員として召集を受けた者)が多かった。