行政審判法

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制定84.12.15法律第3755号

改正88.8.5法律第4017号(憲法裁判所法)

改正91.11.30法律第4408号(憲法裁判所法)

改正95.12.6法律第5000号

改正97.8.22法律第5370号

第1章 総則

第2章 審判機関

第3章 当事者及び関係人

第4章 審判請求

第5章 審理

第6章 裁決

第7章 補則

附則

第1章 総則

 

第1条(目的)この法律は、行政審判手続を通じて行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行事・不行使等による国民の権利又は利益の侵害を救済し、合わせて行政の適正な運営を期することを目的とする。

 

第2条(定義)@この法律において使用する用語の定義は、次の通りである。<改正97・8・22>

 1."処分"とは、行政庁が行う具体的事実に関する法執行としての公権力の行事又はその拒否及びその他にこれに準ずる行政作用をいう。

 2."不作為"とは、行政庁が当事者の申請に対して相当な期間内に一定の処分をしなければならない法律上義務があることにもかかわらずこれをしないことをいう。

 3."裁決"とは、行政審判の請求に対して第5条の規定による裁決庁が行政審判委員会(国務総理行政審判委員会を含む。)の審理・議決内容により行う判断をいう。

Aこの法律を適用する場合において、行政庁には、法令により行政権限の委任又は委託を受けた行政機関、公共団体及びその機関又は私人が含まれる。

 

第3条(行政審判の対象)@行政庁の処分又は不作為に対して他の法律に特別な規定がある場合を除いては、この法律により行政審判を提起することができる。

A大統領の処分又は不作為に対しては、他の法律に特別な規定がある場合を除いては、行政審判を提起することができない。

 

第4条(行政審判の種類)行政審判は、次の3つに区分する。

 1.取消審判:行政庁の違法又は不当な処分の取消又は変更をする審判

 2.無効等確認審判:行政庁の処分の効力有無又は存在可否に対する確認をする審判

 3.義務履行審判:行政庁の違法又は不当な拒否処分又は不作為に対して一定の処分をさせる審判

 

第2章 審判機関

 

第5条(裁決庁)@行政庁の処分又は不作為に対しては、第2項から第5項までの規定による他には、当該行政庁の直近上級行政機関が裁決庁となる。

A次の各号に定めた行政庁の処分又は不作為に対しては、当該行政庁が裁決庁となる。<改正88・8・5、91・11・30>

 1.国務総理、行政各部長官及び大統領直属機関の長

 2.国会事務総長・法院行政処長・憲法裁判所事務処長及び中央選挙管理委員会

 3.その他に所管監督行政機関がない行政庁

B特別市長・広域市長又は道知事(教育監を含む。以下同じである。)の処分又は不作為に対しては、各所管監督行政機関が裁決庁となる。

<改正95・12・6>

C特別市長・広域市長又は道知事に所属になった各級国家行政機関又はその管轄区域内にある自治行政機関の処分又は不作為に対しては、各々特別市長・広域市長又は道知事が裁決庁となる。<改正95・12・6>

D国家特別地方行政機関の処分又は不作為に対しては、第2項から第4項までに準じて大統領令が定める上級行政機関が裁決庁となる。

 

第6条(行政審判委員会)@行政審判の請求(以下"審判請求"という。)を審理・議決するために各裁決庁(国務総理及び中央行政機関の長の裁決庁を除く。)所属の下に行政審判委員会を置く。

A行政審判委員会は、委員長1人を含む15人以内の委員で構成する。

B行政審判委員会の委員長は、裁決庁となり、必要な場合には、所属公務員をしてその職務を代行させることができる。

C行政審判委員会の委員は、次の各号の1に該当する者又は裁決庁所属公務員中から裁決庁が委嘱し、又は指名する者とする。

 1.弁護士の資格がある者

 2.教育法第109条の規定による大学で法律学等を教える副教授以上の職にあり、又はあった者

 3.行政機関の4級以上の公務員であった者又はその以外に行政審判に関する知識及び経験がある者

D行政審判委員会の会議は、委員長と委員長が毎会議ごとに指定する6人の委員で構成し、第4項各号の1に該当する者が4人以上含まれなければならない。

E行政審判委員会は、第5項の規定による構成員過半数の出席及び出席委員過半数の賛成で議決する。

F行政審判委員会の組織及び運営と委員の任期・身分保障その以外に必要な事項は、大統領令で定める。ただし、第5条第2項第2号に規定された機関中国会事務総長の場合には、国会規則で、法院行政処長の場合には、大法院規則で、憲法裁判所事務処長の場合には、憲法裁判所規則で、中央選挙管理委員会の場合には、中央選挙管理委員会規則で定める。

[全文改正95・12・6]

 

第6条の2(国務総理行政審判委員会)@国務総理及び中央行政機関の長が裁決庁となる審判請求を審理・議決するために国務総理所属の下に国務総理行政審判委員会を置く。

A国務総理行政審判委員会は、委員長1人を含む35人以内の委員で構成し、委員中常任委員は、2人以内とする。<改正97・8・22>

B国務総理行政審判委員会の委員長は、法制処長となり、必要な場合には、所属公務員をしてその職務を代行させることができる。

C国務総理行政審判委員会の常任委員は、別定職国家公務員で補し、3級以上の公務員として3年以上勤めた者その他行政審判に関する識見が豊富な者中から法制処長の提請で国務総理を経て大統領が任命し、その任期は、3年とし、1回に限り連任することができる。

D国務総理行政審判委員会の常任委員を除外した委員は、第6条第第4項各号の1に該当する者又は大統領令が定める行政機関の公務員中から国務総理が委嘱し、又は指名する者とする。

E国務総理行政審判委員会の会議は、委員長及び常任委員1人及び委員長が毎会議ごとに指定する委員7人に構成し、第6条第4項各号の1に該当する者が5人以上含まれなければならない。

F国務総理行政審判委員会は、第6項の規定による構成員過半数の出席及び出席委員過半数の賛成で議決する。

G国務総理行政審判委員会の組織及び運営及び委員の任期・身分保障その以外に必要な事項は、大統領令で定める。

[本条新設95・12・6]

 

第7条(委員の除斥・忌避・回避)@第6条の規定による行政審判委員会及び第6条の2の規定による国務総理行政審判委員会(以下"委員会"という。)の委員は、次の各号の1に該当する場合には、その審判請求事件(以下"事件"という。)の審理・議決から除斥される。<改正95・12・6>

 1.委員又はその配偶者や配偶者であった者が当該事件の当事者になり、又は当該事件に関して共同権利者又は義務者の関係にある場合

 2.委員が当該事件の当事者と親族関係にあり、又はあった場合

 3.委員が当該事件に関して証言又は鑑定をした場合

 4.委員が当該事件に関して当事者の代理人として関与し、又は関与した場合

 5.委員が当該事件の対象となった処分又は不作為に関与した場合

A当事者は、委員に審理・議決の公正を期待するのが困難な事情がある場合には、忌避申請をすることができる。この場合に裁決庁(国務総理行政審判委員会の場合には、委員長)は、忌避申請に対して委員会の議決を経ることなく決定する。<改正95・12・6>

B委員が第1項又は第2項の事由に該当するときは、自らその事件の審理・議決から回避することができる。

C第1項から第3項までの規定は、事件の審理・議決に関する事務に関与する委員でない職員にこれを準用する。

 

第8条(裁決庁の権限承継)@裁決庁が審判請求を受けた後法令の改廃により当該審判請求に対する裁決を行う権限を失ったときは、当該裁決庁は、審判請求書・関係書類及びその他の資料を新しく裁決する権限を有することとなった行政庁に送付しなければならない。

A第1項の場合送付を受けた行政庁は、遅滞なくその事実を審判請求人(以下"請求人"という。)、審判被請求人(以下"被請求人"という。)及び参加人に通知しなければならない。

 

第3章 当事者及び関係人

 

第9条(請求人適格)@取消審判請求は、処分の取消又は変更を求める法律上利益がある者が提起することができる。処分の効果が期間の経過、処分の執行その他の事由により消滅した後にもその処分の取消により回復する法律上利益がある者の場合には、また同じである。

A無効等確認審判請求は、処分の効力有無又は存在可否に対する確認を求める法律上利益がある者が提起することができる。

B義務履行審判請求は、行政庁の拒否処分又は不作為に対して一定の処分を求める法律上利益がある者が提起することができる。

 

第10条(法人でない社団又は財団)法人でない社団又は財団であって代表者又は管理人が定められている場合には、その名前で審判請求をすることができる。

 

第11条(選定代表者)@多数の請求人が共同で審判請求をするときは、請求人中3人以下の代表者を選定することができる。

A第1項の規定により請求人が代表者を選定しない場合に委員会が必要であると認めるときは、請求人に代表者を選定することを勧告することができる。

B選定代表者は、それぞれ他の請求人のためにその事件に関するすべての行為をすることができる。ただし、審判請求の取下げは、他の請求人の同意を得なければならず、この場合、同意を得た事実は、これを書面で疎明しなければならない。

C選定代表者が選ばれたときは、他の請求人は、その選定代表者を通じてのみその事件に関する行為をすることができる。

D代表者を選定した請求人は、必要であると認めるときは、選定代表者を解任し、又は変更することができる。この場合請求人は、その事実を遅滞なく委員会に通知しなければならない。<改正95・12・6>

 

第12条(請求人の地位承継)@請求人が死亡したときは、相続人その他法令により審判請求の対象の処分に関係となる権利又は利益を承継した者がその請求人の地位を承継する。

A法人及び第10条の社団又は財団(以下"法人等"という。)の請求人に関して合併があったときは、合併後存続する法人等が又は合併により設立された法人等は、その請求人の地位を承継する。

B第1項及び第2項の場合に、請求人の地位を承継した者は、委員会に書面でその理由を申告しなければならない。この場合の申告書には、死亡等による権利又は利益の承継又は合併の事実を証明する書面を添付しなければならない。

C第1項又は第2項の場合に第3項の規定による申告があるときまでに死亡者又は合併前の法人等に対して行った通知その他の行為が請求人の地位を承継した者に到達した場合には、その者に対する通知その他の行為としての効力がある。

D審判請求の対象の処分に関係となる権利又は利益を譲り受けた者は、委員会の許可を受けて請求人の地位を承継することができる。

 

第13条(被請求人の適格及び更正)@審判請求は、行政庁を被請求人として提起しなければならない。ただし、その処分又は不作為と関係する権限が他の行政庁に承継されたときは、これを承継した行政庁を被請求人としなければならない。

A請求人が被請求人を誤って指定したときは、委員会は、当事者の申請又は職権により決定で被請求人を更正することができる。

B委員会が第2項の規定により被請求人の更正決定をしたときは、その決定正本を当事者と新しい被請求人に送達しなければならない。

C第2項の規定による決定があったときは、従前の被請求人に対する審判請求は、取り下げられ新しい被請求人に対する審判請求が始めに審判請求をしたときに提起されたものとみなす。

D審判請求が提起された後に第1項但書の事由が発生したときは、当事者の申請又は職権により決定で被請求人を更正する。この場合には、第3項及び第4項の規定が準用される。

 

第14条(代理人の選任)@請求人は、法定代理人以外に次に該当する者を代理人に選任することができる。<改正97・8・22>

 1.請求人の配偶者、直系尊・卑属又は兄弟姉妹

 2.請求人の法人の役員又は職員

 3.弁護士

 4.他の法律の規定により審判請求の代理をすることができる者

 5.第1号から第4号まで以外の者であって委員会の許可を受けた者

A被請求人は、その所属職員又は第1項第3号から第5号までに該当する者を代理人に選任することができる。<改正97・8・22>

B第11条第3項及び第5項の規定は、第1項及び第2項の場合にこれを準用する。

 

第15条(代表者等の資格)@代表者・管理人・選定代表者又は代理人の資格は、書面で疎明しなければならない。

A代表者・管理人・選定代表者又は代理人がその資格を失ったときは、請求人は、その事実を書面で委員会に申告しなければならない。

 

第16条(審判参加)@審判結果に対して利害関係がある第三者又は行政庁は、委員会の許可を受けてその事件に参加することができる。

A委員会は、必要であると認めるときは、その審判結果に対して利害関係がある第三者又は行政庁にその事件に参加することを要求することができる。

B第2項の要求を受けた第三者又は行政庁は、遅滞なくその事件に参加し、又は参加しない趣旨を委員会に通知しなければならない。

 

第4章 審判請求

 

第17条(審判請求書の提出等)@審判請求書は、裁決庁又は被請求人の行政庁に提出しなければならない。<改正95・12・6>

A行政庁が第42条の規定による告知をせず、又は誤って知らせて請求人が審判請求書を他の行政機関に提出したときは、当該行政機関は、その審判請求書を遅滞なく正当な権限ある行政庁に送付しなければならない。<改正95・12・6>

B第1項又は第2項の規定により審判請求書を受けた行政庁は、その審判請求に理由があると認めるときは、審判請求の趣旨に従う処分又は確認をして遅滞なくこれを裁決庁及び請求人に通知しなければならない。

C行政庁は、請求人が審判請求を取り下げた場合を除いては、審判請求書を受けた日から10日以内にその審判請求書を裁決庁に送付しなければならない。

D行政庁が第4項の規定により審判請求書を送付する場合においては、審判請求書に裁決庁が表示されず、又は誤って表示された場合にも正当な権限ある裁決庁に送付しなければならない。

E第2項又は第5項の規定により送付するときは、遅滞なくその事実を請求人に通知しなければならない。

F第18条の規定による審判請求期間を計算する場合において、第1項の規定による裁決庁又は行政庁及び第2項の規定による行政機関に審判請求書が提出されたときに審判請求が提起されたものとみなす。<改正95・12・6>

 

第18条(審判請求期間)@審判請求は、処分があることを知ってから90日以内に提起しなければならない。<改正95・12・6>

A請求人が天災・地変・戦争・事変その以外に不可抗力により第1項に定めた期間内に審判請求をすることができないときは、その理由が消滅した日から14日以内に審判請求を提起することができる。ただし、国外における審判請求においては、その期間を30日とする。

B審判請求は、処分があった日から180日を経過すれば提起することができない。ただし、正当な事由がある場合には、この限りでない。

C第1項及び第2項の期間は、不変期間とする。

D行政庁が審判請求期間を第1項の規定による期間より長い期間を誤って知らせた場合にその誤って知らせた期間内に審判請求があればその審判請求は、第1項の規定による期間内に提起されたものとみなす。

E行政庁が審判請求期間を知らせないときは、第3項の期間内に審判請求をすることができる。

F第1項から第6項までの規定は、無効等確認審判請求及び不作為に対する義務履行審判請求には、これを適用しない。

 

第19条(審判請求の方式)@審判請求は、書面でしなければならない。

A処分に対する審判請求の場合には、次の各号の事項を記載しなければならない。

 1.請求人の名前及び住所

 2.被請求人の行政庁及び裁決庁

 3.審判請求の対象となる処分の内容

 4.処分があったことを知った日

 5.審判請求の趣旨及び理由

 6.処分をした行政庁の告知の有無及びその内容

B不作為に対する審判請求の場合には、第2項第1号・第2号・第5号以外に当該不作為の前提となる申請の内容及び日付を記載しなければならない。

C請求人が法人等又は審判請求が選定代表者又は代理人により提起されるものであるときは、第2項及び第3項の事項以外にその代表者・管理人・選定代表者又は代理人の名前及び住所を記載しなければならない。

D第1項の書面には、請求人・代表者・管理人・選定代表者又は代理人が記名捺印しなければならない。

 

第20条(請求の変更)@請求人は、請求の基礎に変更がない範囲内において請求の趣旨又は理由を変更することができる。

A被請求人が審判請求後にその対象の処分を変更したときは、請求人は、変更された処分に合せて請求の趣旨又は理由を変更することができる。

B請求の変更は、書面で申請しなければならない。

C第3項の書面は、その副本を他の当事者に送達しなければならない。

D委員会は、請求の変更に理由がないと認めるときは、申請又は職権により決定でその変更を許可しないことができる。

 

第21条(執行停止)@審判請求は、処分の効力又はその執行又は手続の続行に影響を与えない。

A裁決庁は、処分又はその執行又は手続の続行により生じる回復困難な損害を予防するために緊急な必要があると認めるときは、当事者の申請又は職権により委員会の審理・議決を経て処分の効力又はその執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下"執行停止"という。)を決定することができる。ただし、処分の効力停止は、処分の執行又は手続の続行を停止することによりその目的を達成することができるときは、許容されない。<改正97・8・22>

B執行停止は、公共福利に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは、許容されない。

C裁決庁は、執行停止の決定をした後に執行停止が公共福利に重大な影響を及ぼし、又はその停止事由がなくなったときは、当事者の申請又は職権により委員会の審理・議決を経て執行停止の決定を取り消すことができる。<改正97・8・22>

D当事者が執行停止の申請をしようとするときは、審判請求と同時又は審判請求に対する議決がある前まで、執行停止取消の申請をしようとするときは、執行停止決定後審判請求に対する議決がある前まで申請の趣旨及び原因を記載した書面に審判請求書写本及び接受証明書を添付して委員会に提出しなければならない。ただし、委員会に審判請求が継続中の場合には、審判請求書写本及び接受証明書を添付しない。<改正97・8・22>

E第2項及び第4項の規定にかかわらず委員会の審理・議決を待っては、回復するのが困難な損害が発生するおそれがあると認められるときは、委員会の委員長は、職権で審理・議決に代わる決定をすることができる。この場合、委員長は、委員会にその事実を報告して追認を受けなければならず、委員会の追認を受けていないときは、裁決庁は、執行停止又は執行停止の取消に関する決定を取り消さなければならない。<新設95・12・6、97・8・22>

F委員会は、執行停止又は執行停止の取消に関して審理・議決したときは、遅滞なくその内容を裁決庁に通知しなければならない。この場合、委員会は、必要であると認められる場合には、当事者にもこれを通知することができる。<新設97・8・22>

G裁決庁は、委員会から執行停止又は執行停止の取消に関する審理・議決結果の通知を受けたときは、遅滞なく執行停止又は執行停止の取消に関する決定をして、その決定書を当事者に送達しなければならない。<新設97・8・22>

 

第5章 審理

 

第22条(委員会回付等)@裁決庁は、第17条第4項の規定により審判請求書が送付され、又は第24条第1項の規定により答弁書が提出されたときは、遅滞なくその事件を委員会に回付しなければならない。<改正95・12・6>

A第三者が審判請求をしたときは、裁決庁は、処分の相手方にこれを通知しなければならない。

 

第23条(補正)@委員会は、審判請求が不適法又は補正することができると認めるときは、相当な期間を定めてその補正を要求しなければならない。ただし、補正する事項が軽微な場合には、職権で補正することができる。

A第1項の補正は、書面でしなければならない。この場合、その補正書には、当事者の数に従う副本を添付しなければならない。

B委員会は、第2項の規定により提出された補正書副本を遅滞なく他の当事者に送達しなければならない。

C第1項の規定による補正がある場合には、始めから適法な審判請求が提起されたものとみなす。

D第1項の規定による補正期間は、第34条の規定による裁決期間に算入しない。

 

第24条(答弁書の提出)@裁決庁は、第17条第1項の規定により審判請求書を受けたときは、遅滞なくその副本を被請求人に送付して、被請求人は、その副本を受けた日から10日以内に答弁書を裁決庁に提出しなければならない。<新設95・12・6>

A被請求人が第17条第4項の規定により審判請求書を裁決庁に送付するときは、答弁書を添付しなければならない。

B第1項及び第2項の答弁書には、処分又は不作為の根拠及び理由を明示して審判請求の趣旨及び理由に対応する答弁を記載しなければならない。

<改正95・12・6>

C答弁書には、他の当事者の数に従う副本を添付しなければならない。

D被請求人から答弁書が提出されたときは、委員会は、その副本を他の当事者に送達しなければならない。

 

第25条(主張の補充)@当事者は、審判請求書・補正書・答弁書又は参加申請書で主張した事実を補充し、他の当事者の主張を更に反駁するために必要であると認めるときは、補充書面を提出することができる。

A第1項の場合、委員会が補充書面の提出期限を定めたときは、その期限内にこれを提出しなければならない。

 

第26条(審理の方式)@委員会は、必要であると認めるときは、当事者が主張しない事実に対しても審理することができる。

A行政審判の審理は、口述審理又は書面審理とする。ただし、当事者が口述審理を申請したときは、書面審理だけで決定することができると認められる場合以外には、口述審理をしなければならない。<改正95・12・6>

B委員会が口述審理をするときは、期日を定めて当事者及び関係人を召喚しなければならない。

 

第27条(証拠書類等の提出)@当事者は、審判請求書・補正書・答弁書又は参加申請書に付け加えてその主張を支える証拠書類又は証拠物を提出することができる。

A第1項の証拠書類には、他の当事者の数に従う副本を添付しなければならない。

B委員会は、当事者から提出された証拠書類の副本を遅滞なく他の当事者に送達しなければならない。

 

第28条(証拠調査)@委員会は、事件の審理のために必要であると認めるときは、当事者の申請又は職権により次の方法による証拠調査をすることができる。

 1.当事者本人又は参考人を訊問すること

 2.当事者又は関係人が所持する文書・帳簿・物その他の証拠資料の提出を要求してこれを領置すること

 3.特別な学識及び経験を有する第三者に鑑定を命じること

 4.必要な物・人・場所その以外に事物の性状又は状況を検証すること

A委員会は、必要であると認めるときは、裁決庁の職員(国務総理行政審判委員会の場合には、法制処所属職員)又は他の行政機関に嘱託して第1項の証拠調査をさせることができる。<改正95・12・6>

B委員会は、必要であると認めるときは、関係行政機関に対して必要な書類の提出又は意見の陳述を要求することができる。

C第1項の規定による当事者等及び第3項の規定による関係行政機関の長は、委員会の調査又は要求等に誠実に応じ、これに協調しなければならない。<新設95・12・6>

D国務総理行政審判委員会で審理・議決する審判請求の場合、裁決庁は、意見書を提出し、又は意見を陳述することができる。<新設97・8・22>

 

第29条(手続の併合又は分離)委員会は、必要であると認めるときは、関連する審判請求を併合して審理し、又は併合された関連請求を分離して審理することができる。

 

第30条(請求等の取下げ)@請求人は、審判請求に対する裁決があるときまで書面で審判請求を取り下げることができる。

A参加人は、審判請求に対する裁決があるときまで書面で参加申請を取り下げることができる。

 

第6章 裁決

 

第31条(裁決の手続)@委員会は、審理を終えた場合、その審判請求に対して裁決する内容を議決し、その議決内容を裁決庁に通告しなければならない。

A裁決庁は、第1項の規定による委員会の議決内容により遅滞なく裁決しなければならない。

 

第32条(裁決の区分)@裁決庁は、審判請求が不適法なものであるときは、その審判請求を却下する。

A裁決庁は、審判請求に理由がないと認めるときは、その審判請求を棄却する。

B裁決庁は、取消審判の請求に理由があると認めるときは、処分を取消又は変更し、又は処分庁に取消又は変更することを命じる。

C裁決庁は、無効等確認裁判の請求に理由があると認めるときは、処分の効力有無又は存在可否を確認する。

D裁決庁は、義務履行審判の請求に理由があると認めるときは、遅滞なく申請に伴う処分をし、又はこれをすることを命じる。

 

第33条(事情裁決)@裁決庁は、審判請求に理由があると認める場合においても、これを認容することが顕著に公共福利に適合しないと認めるときは、委員会の議決によりその審判請求を棄却する裁決をすることができる。この場合、裁決庁は、その裁決の主文でその処分又は不作為が違法又は不当であることを明示しなければならない。

A裁決庁は、第1項の規定による裁決をする場合においては、請求人に対して相当な救済方法を取り下げ、又は被請求人に相当な救済方法を採ることを命じることができる。

B第1項及び第2項の規定は、無効等確認審判には、これを適用しない。

 

第34条(裁決期間)@裁決は、第17条の規定により裁決庁又は被請求人の行政庁が審判請求書を受けた日から60日以内にしなければならない。ただし、やむをえない事情があるときは、委員長が職権で30日を延長することができる。

A第1項但書の規定により裁決期間を延長したときは、裁決期間が満了となる7日前までに当事者及び裁決庁にこれを通知しなければならない。

[全文改正97・8・22]

 

第35条(裁決の方式)@裁決は、書面で行う。

A第1項の規定による裁決書には、次の事項を記載して裁決庁が委員会の議決内容により裁決した事実を明記した後、記名捺印しなければならない。

 1.事件審号及び事件名

 2.当事者・代表者又は代理人の名前及び住所

 3.主文

 4.請求の趣旨

 5.理由

 6.裁決した日

B裁決書に記載する理由には、主文内容が正しいことを認めることができる程度に判断を表示しなければならない。

 

第36条(裁決の範囲)@裁決庁は、審判請求の対象となる処分又は不作為以外の事項に対しては、裁決することができない。

A裁決庁は、審判請求の対象となる処分より請求人に不利益な裁決をすることができない。

 

第37条(裁決の羈束力等)@裁決は、被請求人の行政庁及びその他の関係行政庁を羈束する。

A当事者の申請を拒否し、又は不作為で放置した処分の履行を命じる裁決がある場合には、行政庁は、遅滞なくその裁決の趣旨により更に以前の申請に対する処分をしなければならない。この場合、裁決庁は、当該行政庁が処分をしないときは、当事者の申請により期間を定めて書面で是正を命じ、その期間内に履行しない場合には、当該処分をすることができる。<改正95・12・6>

B第2項前段の規定は、申請に伴う処分が手続の違法又は不当を理由として裁決で取り消された場合にこれを準用する。<改正97・8・22>

C裁決庁は、第2項後段の規定により直接処分をしたときは、その事実に当該行政庁に通報しなければならず、その通報を受けた行政庁は、裁決庁が行った処分とみなして関係法令により管理・監督等必要な措置をしなければならない。<新設97・8・22>

D法令の規定により公告した処分が裁決で取消又は変更されたときは、処分を行った行政庁は、遅滞なくその処分が取消又は変更されたことを公告しなければならない。

E法令の規定により処分の相手方外の利害関係人に通知された処分が裁決で取消又は変更されたときは、処分を行った行政庁は、遅滞なくその利害関係人にその処分が取消又は変更されたことを通知しなければならない。

 

第38条(裁決の送達及び効力発生)@裁決庁は、遅滞なく当事者に裁決書の正本を送達しなければならない。

A裁決は、請求人に第1項の規定による送達があったときにその効力が生じる。

B裁決庁は、裁決書の謄本を遅滞なく参加人に送達しなければならない。

C裁決庁は、第37条第3項の規定による取消裁決があるときは、遅滞なくその裁決書の謄本を処分の相手方に送達しなければならない。

 

第39条(再審判請求の禁止)審判請求に対する裁決がある場合には、当該裁決及び同じ処分又は不作為に対して更に審判請求を提起することができない。

[全文改正95・12・6]

 

第7章 補則

 

第40条(証拠書類等の返還)裁決庁が裁決をした後申請があるときは、第27条及び第28条第1項第2号の規定により提出された文書・帳簿・物その以外に証拠資料の原本を遅滞なく提出者に返還しなければならない。

 

第41条(書類の送達)この法律による書類の送達方法に関しては、民事訴訟法中送達に関する規定を準用する。

 

第42条(告知)@行政庁が処分を書面とする場合には、その相手方に処分に関して行政審判を提起することができるか否か、提起する場合の審判請求手続及び請求期間を知らせなければならない。

<改正95・12・6>

A行政庁は、利害関係人から当該処分が行政審判の対象となる処分であるか否か及び行政審判の対象となる場合に裁決庁及び請求期間に関して知らせるよう要求されていたときは、遅滞なくこれを知らせなければならない。この場合、書面で知らせるよう要求されていたときは、書面で知らせなければならない。

 

第42条の2(不合理な法令等の改善)@国務総理行政審判委員会は、審判請求を審理・議決する場合において処分又は不作為の根拠となる命令等(大統領令・総理令・部令・訓令・例規・告示・条例・規則等をいう。以下同じである。)が法令に根拠がなく、又は上位法令に違背し、又は国民に過度な負担を与える等顕著に不合理であると認められる場合には、関係行政機関に対して当該命令等の改正・廃止等適切な是正措置を要請することができる。

A第1項の規定による要請を受けた関係行政機関は、正当な事由がない限りこれに従わなければならない。

[本条新設97・8・22]

 

第43条(他の法律との関係)@行政審判に関しては、事案の専門性及び特殊性を生かすために特に必要な場合でなければ請求人に不利な内容にこの法律に対する特例を他の法律で定めることができない。

A行政審判に関して他の法律で特例を定めた場合にもその法律で規定しない事項に関しては、この法律が定めるところによる。

 

第44条(権限の委任)この法律による委員会の権限中軽微な事項は、国会規則・大法院規則・憲法裁判所規則・中央選挙管理委員会規則又は大統領令が定めるところにより委員長に委任することができる。

[本条新設95・12・6]


附則

第1条(施行日)この法律は、1985年10月1日から施行する。

 

第2条(法律の廃止)訴願法は、これを廃止する。

 

第3条(経過措置)@この法律は、他の法律に特別な規定がある場合を除いては、この法律施行前に生じた事項に対してもこれを適用する。ただし、この法律施行前に従前の訴願法その他の法律の規定により既に生じた効力には、影響を及ぼさない。

Aこの法律施行前に提起された訴願・審査請求・異議申請その以外に行政庁に対する不服申請(以下"訴願等"という。)に対しては、この法律施行後にも従前の訴願法その他の該当法律の規定による。

Bこの法律施行当時訴願等が提起されない処分であって既に従前の規定による訴願等提起の期間が経過した処分に対しては、この法律による行政審判を提起することができない。

Cこの法律施行前に行われた行政庁の処分であって従前の規定により訴願等を提起することができ、その提起期間が定められていない処分に対しては、この法律による審判請求の期間は、この法律施行日から起算する。

 

第4条(他の法律の改正)@この法律施行により関係法律を次の通り改正する。

 1.国税基本法第56条第1項中"訴願法"を"行政審判法"とする。

 2.関税法第38条の2第1項中"訴願法"を"行政審判法"とする。

 3.都市計劃法第88条の題目"(訴願等)"を"(行政審判)"とし、同条本文中"訴願法"を"行政審判法"と、"訴願を"を"行政審判を"とし、同条但書中"訴願を"を"行政審判を"とする。

 4.都市再開発法第67条の題目"(訴願等)"を"(行政審判)"とし、同条本文中"訴願法"を"行政審判法"と、"訴願"を"行政審判"とする。

 5.土地区劃整理事業法第82条の題目"(訴願等)"を"(行政審判)"とし、同条中"訴願"を"行政審判"とする。

 6.宅地開発促進法第27条の題目"(訴願)"を"(行政審判)"とし、同条中"訴願"を"行政審判"とする。

 7.国土利用管理法第23条第2項中"訴願法"を"行政審判法"と、"訴願審議会"を"行政審判委員会"とする。

 8.特定地域綜合開発促進に関する特別措置法第36条の題目"(訴願)"を"(行政審判)"とし、同条中"訴願"を"行政審判"とする。

 9.産業基地開発促進法第23条の題目"(訴願)"を"(行政審判)"とし、同条中"訴願"を"行政審判"とする。

 10.観光団地開発促進法第20条の題目"(訴願)"を"(行政審判)"とし、同条中"訴願"を"行政審判"とする。

 11.道路運送車輛法第36条第3項中"訴願"を"行政審判"とする。

 12.鉱業法第110条の題目及び本文中"訴願法"を"行政審判法"とする。

 13.老人福祉法第23条第3項中"訴願"を"行政審判"とする。

 14.心身障碍者福祉法第27条第3項中"訴願"を"行政審判"とする。

 15.行政代執行法第7条の題目"(訴願)"を"(行政審判)"とし、同条第1項中"訴願"を"行政審判"とし、同条第2項中"訴願を提訴する"を"行政審判を提起する"とする。

A第1項の規定以外にこの法律施行当時他の法律で従前の訴願法を引用又は準用した場合、この法律中その引用又は準用に該当する内容の規定があるものは、従前の規定に代えてこの法律の該当条項を引用又は準用したものとみなす。

 

附則<88・8・5>

 

第1条(施行日)この法律は、1988年9月1日から施行する。<但書省略>

 

第2条から第8条まで 省略

 

附則<91・11・30>

 

第1条(施行日)この法律は、公布した日から施行する。

 

第2条及び第3条省略

 

附則<95・12・6>

 

第1条(施行日)この法律は、1996年4月1日から施行する。

 

第2条(経過措置)@この法律施行前に提起された審判請求に対しては、従前の規定による。

Aこの法律施行当時行政審判が提起されない処分であって既に従前の規定による審判請求期間が経過した処分に対しては、行政審判を提起することができない。

B中央行政機関の長の裁決庁所属下の委員会は、第6条及び第6条の2の改正規定にかかわらずこの法律施行前に提起された審判請求の審理・議決をし、その審理・議決が終了するときまで存続する。

 

第3条(他の法律の改正)ソウル特別市行政特例に関する法律中次の通り改正する。

第4条第4項を削除する。

 

附則<97・8・22>

 

この法律は、1997年10月1日から施行する。


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