家族法

1990.10.24最高人民会議

第1章 家族法の基本

第2章 結婚

第3章 家庭

第4章 後見

第5章 相続

第6章 罰則

第1章 家族法の基本

 

1 朝鮮民主主義人民共和国家族法は、社会主義的結婚、家族制度を強固発展させてきた社会を和睦と団結した社会主義大家庭にするのに貢献する。

 

2 結婚は、家庭形成の基礎である。

 国家は、結婚を法的に保護する。

 

3 家庭は、社会の基層生活単位である。

 国家は、家庭を強固にするのに深い配慮を与える。

 

4 人間の尊厳と権利を保障することは、人を最も貴重に考える社会主義制度の本性的要求である。

 国家は、後見制度を通じて行為能力がない公民の権利と利益を保護する

 

5 相続は、個人財産に対する法的保護の継続である。

 国家は、個人財産に対する相続権を保障する。

 

6 子供と母親の利益を特別に保護することは、朝鮮民主主義人民共和国の一貫した施策である。

 国家は、母親が子供を健全に養育し、教養できる条件を保障するのに優先的な関心を与える。

 

7 朝鮮民主主義人民共和国家族法は、社会主義的結婚関係と家族、親戚間の人格的及び財産的関係を規制する。

 

 

2章 結婚

 

8 公民は、自由結婚の権利を有する。

 結婚は、もっぱら一人の男子と一人の女子間においてのみすることができる。

 

9 朝鮮民主主義人民共和国において結婚は、男子18歳、女子17歳からすることができる。

 国家は、青年が祖国と人民のために、社会と集団のために有意義に労働した後に結婚する社会的気風を奨励する

 

10 8親等までの血族、4親等までの姻戚間においては、結婚することができない。

 

11 結婚は、身分登録機関に登録をしなければ法的に認められず、国家の保護を受けことができない。

 結婚登録をせずに夫婦生活をすることができない。

 

12 外国に居住する朝鮮人民の結婚登録は、朝鮮民主主義人民共和国領事代表機関に行い、領事代表機関がない場合には、その国の該当機関にすることができる。

 

13 この法第8条から第10条までに違反する結婚は、無効である。

 結婚の無効認定は、裁判所が行う。

 

14 無効と認定された結婚は、始めからなされなかったものとみなす。ただし、子女養育問題は、この法第22条、第23条により解決する。

 

 

3章 家庭

 

15 家庭を強固にすることは、社会の健全な発展のための重要担保である。

 公民は、家庭を和睦して明るく整えなければならない。

 

16 夫と妻の関係は、結婚によってなされる。

 

17 夫と妻は、自らの姓と名前をそのまま持って希望と才能によって職業を選択して社会政治生活に参加することができる。

 

18 家庭生活において夫と妻は、全く同じ権利を有する。

 

19 夫と妻は、労働能力を失った配偶者を扶養する義務を負う。

 

20 夫と妻の関係は、離婚すればなくなる。

 離婚は、裁判によるのみですることができる。

 

21 配偶者が夫婦の愛と信頼に著しく背反し、又はその他の事由により夫婦生活を継続することができない場合には、離婚することができる。

 

22 夫と妻が離婚する場合、子女を養育する当事者は、子女の利益の見地から当事者が合意して定める。合意できない場合には、裁判所が定める。

 やむをえない事由がない限り、3才未満の子女は、母親が養育する。

 

23 子女を養育する当事者は、養育しない当事者にその者が労働する年齢に至るまでの養育費を要求することができる。

 養育費は、子女数によって月収入の10%から30%までの範囲内において裁判所が定める。

 

24 養育費を支払っていた当事者が労働能力を失い、又は子女を預かり育てた当事者が再婚してその子女が継父又は継母の扶養を受ける場合、利害関係者は、養育費を免除してくれるよう裁判所に要求できる。

 

25 父母と子女の関係は、血縁的関係である。

 結婚生活をしない男女間において出生した子女及びその父母の関係は、結婚生活家庭に出生した子女とその父母の関係と同じである。

 

26 子女は、父の姓に従う。父の姓に従うことができない場合には、母親の姓に従い、父母のわからない子女の姓は、住民行政機関が定める。

 

27 子女教養は、父母の重要な義務である。

 父母は、子女教養を良くして彼らを堅固な革命家として、共産主義的新しい人間に育てなければならない。

 

28 父母は、子女の健康と身体の発育に責任を負い、彼に対して日常的に関心を払わなければならない。

 子女は、父母を愛し、尊敬して労働能力を失った父母の生活を責任を持って助けなければならない。

 

29 継父母と継子女の関係は、親父母と親子女の関係と同じである。

 継父又は継母と継子女の関係がなされれば、継子女と実父又は実母の関係は、なくなる。

 

30 公民は、他人の未成人の子女を入養することができる。

 選挙権を剥奪された者、養子女の健康に害を与え得る疾病がある者、その他養子女を保育教養する能力がない者は、入養することができない。

 

31 入養しようとする公民は、養子女となる者の実父母又は後見人から入養に対する同意を受けなければならない。

 養養子となる者が6才以上の場合には、その同意も受けなければならない。

 

32 入養は、養父母となる者の申請によって該当住民行政機関の承認を受けて身分登録機関に登録すれば成立する。

 

33 養父母と養子女の関係は、親父母と親子女の関係と同じである。

 養父母と養子女の関係が成立すれば、入養以前の父母との関係はなくなる。

 

34 罷養は、養子女と養父母又は養父母と養子女の親父母又は後見人が合意して該当住民行政機関の承認下のに身分登録機関に登録すれば成立する。

 罷養に対する合意が成立しない場合には、裁判所が解決する。

 

35 祖父母は、父母のない孫子女が健全に育つよう養育し、教養しなければならない。

 成人又は至った孫子女は、子女がない祖父母の健康と生活を責任を持って援助しなければならない。

 

36 兄弟姉妹は、親血縁として相互に愛し、尊敬して指導しなければならない。

 世話する者がない兄弟姉妹は、扶養能力がある兄弟姉妹が扶養する義務を負う。

 

37 未成人及び労働能力がない者は、家庭構成員の中から扶養能力がある家族成員が扶養する。

 扶養能力がある一緒に住む家族成員がない場合には、別に住む父母又は子女、祖父母又は孫子女、兄弟姉妹が扶養する。

 

38 この法第37条に指摘された扶養者がない未成人及び労働能力がない者は、国家が援助してくれる。

 

39 離婚又はその他の事由により家庭成員が別れて行く場合、個別財産は各自が有し、家庭財産は、当事者の合意により分割所有する。合意が成立しない場合には、裁判所が解決する。

 

 

4章 後見

 

 

40 未成人及び身体上の欠陥により行為能力を有することができない者の為に後見人を定める。

 

41 未成人に対する後見人には、父母、祖父母、兄弟姉妹がなることができる。

 身体上欠陥により行為能力がない者に対する後見人には、配偶者又は父母又は子女、祖父母や孫子女、兄弟姉妹がなることができる。

 後見人となることができる者が多数の場合、後見義務遂行に最も適当であると認められる者が後見人となる。

 

42 未成人及び身体上欠陥により行為能力を有することができない者に、この法第41条に指摘された後見人がなく、又は後見の選定において紛争がある場合には、住民行政機関が後見人を定める。

 

43 後見人は、後見を受ける者の財産を管理して彼の代理人となる。

 

44 後見人は、後見を受ける者を保育教養して彼の生活と健康を世話をしてあげなければならない。

 

45 後見義務遂行状況を監督する事業は、住民行政機関が行う。

 

 

5章 相続

 

46条 公民が死亡すれば彼の財産は、配偶者と子女、父母に相続される。

 配偶者、子女、父母がない場合には、孫子女と祖父母、兄弟姉妹に前項に指摘された相続人がない場合には、近い親戚順位で相続される。

 

47 同じ順位の相続人が多数の場合、彼らに回る持分は、同じである。

 相続人中において一部が相続を拒否した場合、彼に回る持分は、残りの相続人に相続される。

 

48 法が定めた相続人であっても死亡者を生前に著しく虐待し、又は意識的に彼を世話しなかった者、相続条件を故意的に作った者には、相続権を与えない。

 

49 相続を受けることになった者が相続させる者より先に死亡した場合、彼の子女は、死亡者の相続順位を占める。

 

50 公民は、自らの財産を遺言により相続させることができる。但し、遺言が遺言者の扶養を受ける公民の利益を侵害した場合には、無効である。

 遺言の無効認定は、利害関係者又は検事の申請によって裁判所が解決する。

 

51 相続を受けた者は、相続を受けた財産の範囲内において死亡者の借金に対して責任を負う。

 

52 相続は、6ケ月中にしなければならない。

 6ケ月中に相続を受ける者が現れず、又は相続を受ける者が相続権を放棄する場合、その財産は、国庫に入れる。

 

53 相続と関連した紛争は、裁判所が解決する。

 

6章 罰則

 

 

54 この法を犯した公民には、情状によって該当した法的制裁を加える。

 法的制裁の適用は、裁判所の判決又は判定による。