1999/4/21更新 | 1998/1 開設 | リンクフリー | アクセス総数
歯科医療をとりまく制度、環境についての資料室です。管理人が患者としての視点から、歯科医療を眺めてみます。
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トピックス

またまたお久しぶりです。「いただいたメールのご紹介4」を追加しました。 (1999/3/2)

一般の人が歯に関する質問を書き込み、それに対して歯科医師が回答を寄せるというコーナーがネット上にはたくさんあります。その一つである某所では、ある1人の歯科医師(仮にA氏としておきます)がまめに回答を行っています。その回答は、素人から見ると丁寧かつ誠実なものであり、質問をした人のほとんどはA氏の対応に満足、感謝しているようです。歯に悩みや問題を抱える患者からすれば、A氏は患者思いの頼りになる先生という存在です。
 あるときA氏は「これは専門外の分野だけど」と前置きしたうえで、質問に回答し、またある歯科医療分野についての解説を行いました。素人が読むと、なるほどと思えるような内容です。ところが、その分野のある専門家によればA氏の解説には誤りが多く、基本的な理解さえできていないとのこと。A氏は学術論文を読んでおらず、日本の商業誌レベルの知識をもとに解説したかのように思えました。しかしいつものA氏による丁寧な回答ですから、これを読んだ大多数の一般の人は、またもやその回答に満足したことでしょう。
 私は「歯科医師といえども専門外の分野には疎い」ということを言いたいのではありません。まず言いたいのは、ネット上で歯科医師から得られる情報はこの程度でしかないことを患者は認識する必要があることです。たとえ歯科医師のコメントに誤りがあっても、それを親切にも訂正してくれる専門家はまずいません。事実、某所でのA氏による間違った解説に対して、誰も訂正の指摘をしていません。多くの歯科医師が某所を閲覧しているはずなのですが、現実はこんなものです。
 そもそも、いくら専門外とはいえ、基本的な歯科医療分野の話なのですから、その基本的理解さえできていないというのはどういうことなのか。商業誌レベルの知識で解説しているというA氏の姿勢を知ると、A氏の専門分野における知見さえ疑われてきます。
 どうも日本の歯科医師の方々は学術論文を軽視しているような気がしてなりません。商業誌レベルの記事やレポートは、正当な専門家による正当な審査を受けたものではありません。それが悪いというのではなく、記事やレポートはそういうものだというそれだけのことです。
 専門家から技術や質を「監査」されることなく患者に治療を行い、専門家から「監査」されない記事やレポートに基づいて啓蒙、治療を行う。ひどい場合には、講習会に出席しただけで、見よう見まねの歯科治療を患者相手にやってみることがあるとも聞きます。ここに日本の歯科医療の大きな問題がありますね。治療技術と質を維持、向上させるための監査の仕組みを構築するのは、非常に大きな課題ですが、それに比べて学術論文をチェックするのは本人の努力次第という非常に小さな課題です。素人の私でさえ、Medlineで論文検索できる時代ですよ。
 次回はコラムではなく、歯科医師の高齢化について書いてみたいと思います。気長にお待ちください。 (1999/4/21)

過去のトピックス 1998年2月〜3月4月〜5月6月〜12月1999年1月


レセプトを点検しよう

管理人のレセプト開示請求体験記 −開示請求の巻 (1998/2/13、2/16、2/18、2/24、3/2)
管理人のレセプト開示請求体験記 −点検結果の巻 (1998/3/23、3/25、3/30、3/31)
Aさんのレセプト開示請求体験記 −開示請求の巻 (1998/3/9、3/18、3/19)
Aさんのレセプト開示請求体験記 −点検結果の巻 (1998/3/20)

シンポジウム『「過剰診療・不正請求」を考える』の報告 (1998/4/13)


ほんとうの歯科経営

歯科医師は多すぎる? (1998/1/28)
歯科医師は東京がお好き (1998/1/30)
犬も歩けば歯科診療所に当たる (1998/2/4)
医療費の中での歯科の位置付け (1998/4/9)

   今後の予定
   歯科医師の高齢化、歯科診療所の経営状況、自己負担増加の影響、保険制度の特徴、
   診療報酬の推移、大学付属歯科病院、などなど。
   調査要望をいただいた「保険医資格停止処分」はまだです...。


読者との交流

いただいたメールのご紹介1 (1998/2/2)
いただいたメールのご紹介2 (1998/3/17、4/4、5/30)
いただいたメールのご紹介3 (1998/8/21)
いただいたメールのご紹介4 (1999/3/2)


番外編

あるハイシャの悪事の記録 (1998/12/17)