ポジティブな感情特性とネガティブな感情特性は別の次元

マネジメントにとって、個人差の把握は重要です。なぜなら、職務満足感などは、個人差によるところが大きいからです。例えば、個人的な特性によって職務満足感が得られにくい人に対しては、経営側からの行われる満足度向上のための施策も、効果が薄いと予測されるからです。

特に満足感のような態度に大きな影響を与える個人の特性として、感情特性が挙げられます。つまり、基本的にいつもよい気分でいる人と、基本的にいつもよくない気分でいる人の違いです。一見するとこの違いは、同じ次元の異なる方向の性質に思えます。しかし、研究の結果、どうやらポジティブな感情特性と、ネガティブな感情特性は別の次元であるということが言われるようになってきました。

ポジティブな感情特性が高い人は、情熱的、活動的、といった要素が強く、これが低い人は、無気力、悲壮的といった要素を持ちます。一方、ネガティブな感情特性の高い人は、怒りとか不快感が強く、これが低い人は、落ち着いた、穏やか、といった要素を持ちます。

したがって、ポジティブな感情特性の反対はネガティブな感情特性というわけではない、ということになります。ポジティブな感情特性は低いけれども、ネガティブな感情特性が高いというわけでもない、ということです。このように、個人がもつ特性を深く理解していくことによって、どのような特性を持つ人が、どのような態度をとるのか、どう動機づけされるのか、といった理解が深まって行くものと思われます。