非正規型雇用活用戦略の発展段階

初期段階:伝統的雇用モデル

  • 正規社員が業務のほとんどを担当する伝統的な雇用管理に基づくモデル
  • テンポラリーワーカーは、文字どおり「短期的な手伝い」
  • 正規社員の病気、けが、休暇などによる、予想外の欠員の補充
  • 生産の予想外の増強、季節的要因による人手不足などにおける、短期的な人員の補充目的
  • 不慮の事態にテンポラリーワーカーを使って労働力を補充するための予算をあらかじめ組んでおく

危機意識に基づく雇用モデル

  • 業績の変動、正規社員人件費の圧迫などの問題による危機意識
  • 主に、コストの問題と柔軟性の確保の問題を解決する必要性
  • 企業のリストラやダウンサイジングによって人員をカットしても、やらねばならぬ業務量はそれほど無くならないという問題
  • 正規雇用社員を非正規雇用社員によっておきかえることにより、コストの削減と柔軟性の確保の両方を満たそうとする戦略
  • 非正規社員が業績の変動や景気の循環に対するバッファ(要らない時に捨てられる)ために、正規社員、あるいはコア社員の身の安全がより高まり、安定性が確保されるようになる
  • 企業のバランスシートや財務分析の生産性指標に、非正規社員が含まれないので、見かけ上の生産性指標(1人あたり利益)などが上昇する

戦略的スタッフィングモデル

  • 非正規社員も、企業競争力と高めるための重要な資産として認識する
  • 定型業務だけでなく、特殊スキルや高度なプロフェッショナルの利用も念頭におく
  • 部門、職場の長期的な目標の達成のために、正規社員と非正規社員を含めた最適な人材ミックスを戦略的に考える
  • 人材の募集や選別を、派遣企業に委ねることにより、すべての選別を自社で行なうことのコストや不効率性を一部軽減する
  • 人材の賃金管理、ベネフィット管理、その他の管理業務を人材派遣会社が行なうことにより、自社の管理コストの軽減に寄与する

文献

Barker, K., & Christensen, K.(Eds.) (1998). Continent Work: American employemnt relations in transition. Ithaca, NY: Cornell University Press.