与えられた目標と自分達で決めた目標のどちらがよいのか

目標管理制度、あるいはMBO(Management by Objectives)という言葉をご存知の方は多いと思います。では、従業員の目標管理は、彼ら自身の自主性を尊重し、彼ら自身に決めさせるのがよいのでしょうか。それとも、管理者から一方的に目標を与えるのがよいのでしょうか。彼らが高いパフォーマンスを生み出すためには、どちらがよいのでしょうか。

現在のマネジメント研究においては、自分で設定した目標と、他人から与えられた目標は同等の効果があると考えられています。ただし、他人から与えられる目標の場合、従業員がその目標に同意した場合に限られます。たとえば、目標が本人にとって高すぎたりして受け入れられなかった場合は話が別です。他人から与えられた目標であっても、それは従業員に対して「彼らはこれだけの仕事ができる」という能力に関する情報を与えることにもなるので、それがその目標に対する主観的な達成確率、あるいはやり遂げられるという自信を高めていることが、他人から与えられた目標が有効な原因となっています。

それでは自分で目標設定することは意味がないのかということになりますが、必ずしもそうではありません。目標設定で重要なのは、目標が曖昧ではなく明確であること、がまず挙げられます。それと、目標は高いほどよいです。ただし、その目標が受け入れられる範囲内で高いほうがよいという意味です。彼らが自分で目標設定をするという状況の中では、高い目標であってもそれを受け入れる確率が高くなると考えられています。したがって、うまく従業員に高い目標を自分で設定させるかというところがマネジメントの腕のみせどころと言えるでしょう。そして目標が達成されたときに適切な報酬を与えることが、彼らの満足感を増し、次なる目標にチャレンジさせる原動力となります。