HRMは本当に企業業績にインパクトを与えるのか

Huselid (1995) の研究

Huselid (1995)は、米国企業1000社を対象に、企業業績にインパクトを与えると思われるHRMプラクティス(リクルーティング、選別、昇進システム、トレーニング、人事考課、インセンティブ報酬システム、ジョブデザイン、紛争解決手続き、労使協力プログラム、情報共有、意識調査)の充実度と、従業員の動機付け、離職率、企業業績との関係を調べた。その結果、HRMプラクティスが充実している企業は、そうでない企業よりも、従業員の離職率が低く、生産性が高く、企業全体の業績が高いことがわかった。また、HRMプラクティスが、全社的に一貫して用いられており、また企業の経営方針とマッチしている企業の方が、そうでない企業よりも好ましい結果が出た。

Huselid, M. A. (1995). The impact of human resource management practices on turnover, productivity, and corporate financial performance. Academy of Management Journal, 38 (3), 635-672.

Arthur (1994)の研究

Arthur(1994)は、米国の製造工場のHRMシステムを、大きく分けてコントロール型とコミットメント型に分けた。コミットメント型のHRMシステムの方が、従業員の参加を重視するHRMシステムである。そして、この類型と従業員の離職率や工場の生産性などを調べた結果、コミットメント型のHRMシステムを採用している工場の方が、コントロール型のHRMを採用している工場よりも、従業員の離職率が低く、生産性が高いことがわかった。また、コミットメント型のHRMのほうが、離職率とパフォーマンスの関係が強い(離職率が低いと生産性が高い)ことが分かった。

Arthur, J. B. (1994). Effects of human resource systems on manufacturing performance and turnover. Academy of Management Journal, 37 (3), 670-683.