人材の内部化と外部化

人材の内部化(内部労働市場の育成)

人材の外部化(外部労働市場の活用)

内部労働市場の特徴

  • ジョブラダー(昇進の階層の充実)
  • 階層底辺からの採用(新卒採用)重視
  • 階層の上昇とそれに伴う熟練化を基本

内部労働市場の長所

  • 雇用の安定
  • 企業による人材のコントロールの容易さ

労働の内部化の促進手段

  • 企業の定めた規律・ルールを守る人材を重視し、選抜・登用していく
  • 組織や職務の構造化を図り、それに人材を順応させていく
  • 人材の監視機能を高める
  • 企業内の職務間の移動(人事異動)を実現しやすくする

内部労働市場の短所

  • 外部環境の変化への対応が鈍い(柔軟性の欠如)
  • 職務、昇進階層、賃金などが高度に構造化されているために、それらを外部環境の変化に応じて変更することが困難
  • 長期雇用を前提とした仕組みなので、短期的な人員削減が困難
  • 高度な構造や階層を作り上げていく過程では、労働組合などの影響を受け、必ずしも企業の意図どおりのものに仕上がらない

 

人材の外部化の特徴

  • 短期雇用
  • 忠誠心や帰属意識よりも特定の職務の遂行を最優先

人材の外部化の長所

  • 雇用の柔軟性を確保できる
  • 環境に応じた人員調整、職務内容の変更などがしやすい
  • 長期雇用に求められる管理コストやベネフィットなどのコストを節約できる
  • 健康保険や年金などの負担をしなくてよい
  • 長期雇用を前提としていないため、企業のニーズの変更に応じて人員の調整ができる
  • 外部に存在する高度な技術や知識を擁する人材を活用することができる

人材の外部化の促進手段

  • フルタイム人材の採用抑制
  • 組織のフラット化、脱階層化

人材の外部化の短所

  • 企業内に特定のスキルが育たないため、企業競争力の源泉たるコンピテンスを築けない
  • 人材の企業に対する忠誠心や帰属意識が薄れる
  • 人材のコントロールが難しい

参考文献

Davis-Blake, A., & Uzzi, B. (1993). Determinants of employment externalization: A study of temporary workers and independent contractors. Administrative Science Quarterly, 38 (2), 195-223.