職務満足と職務パフォーマンスの関係について

職務満足感は、非常に大切であるということは多く方が納得されることでしょう。それでは、職務満足感は職務パフォーマンスを増大させるのでしょうか。

たとえば、ある企業が、業績が思わしくないのは従業員の職務満足度が低いためではないかと推測し、職務満足度調査をやったとします。その結果、職務満足度は低いという結果が得られました。そして、その企業は職務満足度を高めるための施策をとったとします。さて、この企業の業績は向上するでしょうか。残念ながら、現在のマネジメント研究では、職務満足は職務パフォーマンスには直接的な影響を与えないと考えられています。つまり、従業員が自分達の仕事に多いに満足するようになったとしても、それは必ずしも業績向上に寄与しないということです。

では、職務満足と職務パフォーマンスの関係はマネジメント研究の分野ではどのように理解されているのでしょうか。現在のところ、高いパフォーマンスをあげた人が、公正に報いられるならば、職務満足度が増大すると考えられています。そして、高い職務満足度は、その組織にとどまりたいとする欲求、その仕事を続けたいとする欲求につながっています。したがって、社員の企業への求心力を高めるため、仕事に対する情熱を維持するために、職務満足度を高めることは重要であるということになります。

結論をいいますと、従業員の職務パフォーマンスの向上を通じて業績を高めたい企業にとって、従業員の職務満足度は企業にとって重要ではあるけれども、それを高めようとする施策は必ずしも業績の向上につながるわけではない、それとは別に業績向上のための施策を考えなければならないということです。従業員の職務パフォーマンスが高まり、さらにそれに対して正しい報酬を与えられるようになれば、職務満足度は高まり、その結果、従業員の仕事への情熱が維持され、高いパフォーマンスが継続されるという、好循環が生み出されるということになります。職務パフォーマンスを上げるための施策については、別の紙面で議論することにします。