プロフェッショナル化のプロセス

プロというのはもともと存在しているのではなく、ある職業が、社会的にプロフェッショナル化した結果なのである。結果というか、現在もそのプロセス(さらにプロフェッショナル化を深めていくか、それともその職業自体が意味を失い衰退していくか)の途中であるといったほうが適切かもしれない。

社会的にプロフェッショナル化していくとは、その職業に絡む様々な主体の相互作用である。その職業をプロとしてみとめさせたい本人達、プロ化することが社会にとって良いことであるという観点から支えている周り、それを容認したり、それに抵抗しようとする勢力、など様々な要素が絡み合っているのであろう。

こういった、プロフェッショナル化のプロセスについてのモデルを考えたのが、社会学者Wilenskyである。彼の提示したプロフェッショナル化のプロセスとは、以下のようになる。

@その職業が、正式な、フルタイムとしての仕事になる。社会的に必要な職業としてみとめられるようになってくる。

Aその職業の訓練を行なう専門学校や大学の学部などができてくる。その職業に必要な知識やスキルの研鑚の場、教える場、といった手段を、その職業の重要性を認識している人々あるいはその職業に就いている本人達が、さらにその職業を発展させたいという考えにしたがって、訓練学校の設立が増加してくる。

Bプロフェッショナル団体の設立。その職業を明確に規定し、タイトルも明確化し、他の仕事や職業と区別することを志向するようになる。そのために、プロフェッショナル団体を設立、発展させ、その職業についていながら能力のない人々、あるいはニセモノ的な職業を行なっている人々を排除していこうとする。プロフェッショナル団体が政治力も獲得し、社会的強者になっていくと、よりその職業の社会的地位も高くなっていく。

C倫理規範の確立。その職業につくプロフェッショナルが従うべき倫理的規範、行動基準といったものが確立されてくる。それは、プロフェッショナルに属する人々の内部に適用さっるもの(プロフェッショナルが行なうべき、守るべき基準)、あるいはそのプロフェッショナルと関わる外部に対して(顧客などが従うべきルール)も適用するものとがある。それが進展することによって、理想としては、プロフェッショナルが法的な保護下に置かれることになる。そのプロフェッショナルの社会的地位、経済的基盤などが強固かつ安全になっていく。

文献

Wilensky, H. L. (1964). The professionalization of everyone. American Journal of Sociology, 70, 137-158.