人事組織Q&A

マグレガーのX理論、Y理論

Q マグレガーは、X理論、Y理論を提唱し、基本的に性悪説のX理論によるマネジメントよりも、基本的に性善説のY理論をとるべきだとしているようですが、人間の性善説を前提としてマネジメントを行なうのは考えが甘いのではないでしょうか

A. X理論、Y理論は、どちらが正しいかという問題ではなく、信念の問題です。私たちが人間を考える時、基本的に人間というのは働くのが嫌いでサボりがちなので、きちんと管理監督すべきだというネガティブなX理論が間違っていて、人間は自己実現を目指して自発的に働くものだというポジティブな見方が正しいということをいっているわけではありません。組織というのは基本的に似たもの同士が集まります。もしX理論のような見方をする人達が集まった組織だったら、その場においてはX理論が適切な見方であり、X理論に基づく管理が適切となる場合があります。またその逆もしかりです。つまり、どのようなものの見方をする人が集まっているかによって、適切なマネジメント理論が決まってくるわけです。

人材の市場価値について

Q.人材の市場価値に応じて報酬を与えるなどといいますが、人材の市場価値など客観的に測定が不可能なのではないでしょうか

A.市場価値は、主観的判断です。勿論、客観的な事実に基づいた主観的判断ということです。それは経営判断であり、経営としてどの人材の価値が高いかを判断し、彼らに厚く報いるということです。経営がうまくいかなかった場合、そのすべての責任をとるのが経営者です。だから人材のうち、誰が価値があるのかを判断するのも経営者の責任です。主観的な判断で人材のメリハリをつけたくないなら、それでもいいですが、それでうまくいかなかったら経営者が責任を取るのだということを、あたりまえですが忘れないことです。

人材のリテンションについて

Q.転職の増加によって離職率が高まるなか、人材を企業につなぎとめるための「リテンション」が話題になっていますが、自社の場合、離職率が低いので、特にリテンションについて対策を考える必要がないと思いますが。

A.リテンションというのは、「優秀な人材、自社が欲しい人材をつなぎとめる策」であるため、すべての社員をつなぎとめる策ではありません。だから、離職率が低いのでリテンションをする必要がないという考えは適切ではありません。むしろ、自社に必要がない人材は、自社の外に出ていってもらうことを促すくらいでないといけません。それも、裏をかえせばリテンションの一部ということになるでしょう。離職率がある程度高くても、それは市場価値の低い人材が離職していく一方、価値の高い人材が残っている状態であれば、リテンションがある程度うまくいっているということができるでしょう。逆に、離職率が低くても、価値の高い人材が流出しているようでは意味がありません。