論文における分析プロセスの書き方

前提:論文で発表するのに好ましい研究成果(理論)

  • 実用的な理論であること(研究者だけでなく、日常の実践を行なう人々の行動のガイドラインとなるようなもの)
  • 日常の出来事と理論とがフィットしている(よく表している、違和感がない、非日常的でない)
  • 理論自体が理解しやすい
  • 一般化されており、様々な場面に応用が利く
  • 実践家が理論を使って何かをすることができる(実践家が指をくわえて見ているだけしかできないような、コントロール外の理論ではない)
  • 研究プロセスやデータに信頼性がある(ということは理論自体の信頼性にもつながる。理論を記述する際に用いられる描写や事例なども、信頼がおける出所であり、かつ理論の理解を促進できるものになっている)
  • 研究者が実際に見聞きしたことを情報として加えることも信頼度を増加させる

発表するコンセプトやカテゴリー、理論が、より安定したものとして認識されるように、様々な文献を援用しながら、理論の説明を書き進める

用いている方法論を読者がよりよく理解できるように工夫して書く

  • 多数派でない方法論を用いる時には特に注意する

科学的なプロセスに沿った調査研究が行なわれてきたことを強調するために工夫して書く

  • 方法論のベースとなっている基本文献を引用する
  • 好ましい手本となる方法論を用いた研究論文の方法に準じていることを示す

研究者の調査プロセスがより読者にわかるように工夫して書いていく

  • 研究者が立っている方法論的立場を特定する。その方法論的立場が、どのようにデータ収集や分析プロセスに影響を与えているかを明確にする。
  • 研究に先立つリサーチクエスチョンがどのように分析につながっているかを描写する。
  • 分析に用いられる理論的カテゴリーが、調査の中の出来事や研究者が最初にそのカテゴリーに着目した時点から、どのように湧き上がり、発展してきたかを説明する。
  • 理論的サンプリングが、どのように理論の構築と発展に影響を与えているかを記述する。

文献

Locke, K. (2001). Grounded theory in management research. London: Sage.