職員会議を補助機関として明定


 こうした状況を踏まえて,東京都教育委員会は,学校管理のあり方を定めている「東京都公立学校の管理運営に関する規則」(昭和35年4月1日教育委員会規則8号)に,「職員会議は校長の補助機関」と明文化する方針を決めた.
 (平成10年)3月5日には,都議会の答弁でも都教育長この方針を公式に確認し,すべての校務に関する決定権は校長にあるとする立場から,職員会議の役割を限定し,校長の権限を重視する考えを明らかにしている.今年度(平成10年度)早々にも同規則の改正に踏み切る模様である.なお,現行の同規則には,校長の権限に関する規定はあるが,職員会議に関する規定はない.
 高等学校以下の学校の職員会議については大学の教授会と違って,法律に明文の根拠がないところから,その扱いは一様ではない.
 学校管理規則に職員会議について規定する例も千葉県,埼玉県,京都府,福岡県,佐賀県,鹿児島県など,10府県ほど例があるが,多くは従来の学校慣行を受け継いで諮問機関的な位置付けをしている.
 もっとも,諮問機関といってもそのニュアンスはさまざまで,埼玉県のように「学校には校務の民主的かつ能率的な運営を図るために職員会議を置く」と,積極的な位置付けをしている場合もあれば,佐賀県のように「校長は,校務運営上必要と認める時は,職員の意見を聞くために職員会議を置くことができる」とかなり控えめな位置付けの場合もある.
 職員会議を明確に補助機関として位置づけたのは,比較的遅く,昭和58年に学校管理規則を制定した京都府の場合で,「校長は,その職務を補助させるため,必要と認める時は,職員会議を置くことができる」と規定している.
 なお,学校管理規則ではないが,石川県でも,県立学校庶務規程で「校長は,校務運営上必要があると認めた時は,校長の補助機関として,職員会議および委員会を置くことができる」としている.
 職員会議の位置付けが問題になったのは,かつて日教組が職員会議を「最高議決機関」とみなし,職員会議を中心の学校運営を標榜してきたからである.ところがその日教組も平成7年9月の大会でそれまでの主張を取り下げ,職員会議を「校長の責任のもと学校教育の活性化を図る」と校長のリーダーシップを尊重する方針に転換して職員会議最高議決機関説は実質的に崩壊した.


引用にもどる もどる すすむ