「南京事件」

ジャーナリズムは事実にもとづいた報道をすべきだ。

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事実と真実をみつめる掲示板 (現在閉鎖中)


<南京虐殺はなかった>とする、文芸春秋社が過去に同社のオピニオン雑誌「諸君」などをとおして行なったキャンペーンは正しいのだろうか。もしそのキャンペーンが間違っているのなら、嘘の情報操作をおこなう文芸春秋社はジャーナリズムとして失格である。

*2000年以降の加筆訂正分については、栗色で書込みます。


1999年8月号の「世界」の論文/他

1999年の8月号の岩波書店の「世界」の水谷尚子さんの書かれた論文には非常に興味を誘われました。タイトルは「私はなぜ東史郎氏に異議を唱えるのか 日中間に横たわる歴史認識の溝」です。

水谷尚子さんは南京事件をはっきり大虐殺であると肯定されているのですが、東さんの主張や中国側の公式見解をそのまま鵜呑みにしているわけではありません。

中国国営放送CCTVの超人気番組「実話実説」に参加されご自分の率直な意見を述べた水谷さんに対して、抗日戦争記念館職員の中年女性は「東先生の話をあなたはいったい信じるのか、信じないのか」と糾弾するように迫ります。また、中華書局「日本侵華叢書」編纂工作委員会主任の呉広義さんは「あなたは南京大虐殺を認めるのか認めないのか」、「百人切り競争」の野田と向井の写真を見せ「彼らをどうおもうか」と連呼します。

このように「イエスかノーか」の二元論で迫り、公式見解からはみ出したり少しでも異議を唱えると途端に激しく糾弾するやり方に背筋が凍るおもいがする、と水谷さんはコメントしています。

このように、加害者側と被害者側の意識のすれ違いや溝は考えていた以上のものがあります。

また、中国系アメリカ人のIris Chanさんが書かれた、日本人による南京虐殺を糾弾してアメリカ合衆国でベストセラーになった本、"The Rape of Nanking"についても、南京虐殺を認め、虐殺否定派を糾弾している「週刊金曜日」でさえも1999年11月5日号(No. 290)で「不正確さゆえに否定派の標的になる」と批判をくわえています。

ここにも、加害者側と被害者側の意識のすれ違いや溝があります。

私達日本人は日中戦争では加害者側ではありますが、やっていないことまで認める必要はありません。ただし、加害者側と被害者側の意識のすれ違いや溝がいかに深くとも、「対話」を避けることはせず粘り強く外交交渉をすすめるべきです。この論文で水谷さんが言われているように、やはり日本は中国への公式謝罪が必要だとおもっています。

日本人は正面から事実と真実に向き合い、それを克服するしか方法がないようにおもいます。


日本政府は何故口を噤んでいる!

まず、どうしてもおかしいのが日本政府の対応です。もし本当に南京虐殺がなかったのなら、何故「南京虐殺はなかった」と世界に向けて公式に声明を発表しないのだろうか。

南京虐殺があったとする東京裁判の結果はそのまま受入れたようですが、その後日本政府は南京虐殺があったかないかについては態度をあきらかにしていません。また、文芸春秋社が行なった「南京虐殺は幻」というキャンペーンについても放置しました。また、何年か前には、なし崩し的に映画「ラストエンペラー」の南京虐殺シーンも日本上映ではカットされたようです。

これって非常におかしいと私は考えます。

もし本当に南京虐殺がなかったのなら、「南京虐殺はなかった」と世界に向けて公式に声明を発表すべきです。国際的には「南京虐殺はあった」と考えられているのですから、なかったと公式に主張しない以上、「南京虐殺はあった」と日本政府は認めていると同じです。

公式に「南京虐殺はなかった」と主張していない以上、非常に影響力のある文芸春秋社が行なった「南京虐殺は幻」というキャンペーンをいくら報道の自由があるとはいえ、日本政府が放置するのはいかがなものか、と私は考えます。

うがった見方をすれば、日本国内だけでも「南京虐殺はなかった」と日本国民におもわせたい、という陰謀を日本政府自身が奨励しているととられても仕方がありません。

もちろん、報道の自由、つまり言論の自由はいかなる場合でも尊重しなければなりませんので、日本政府は「南京虐殺はあった」という公式声明にとどめ、出版の差し止めなどという強行措置を含めいかなる言論の弾圧も行ってはいけません。


中国政府が南京虐殺をでっち上げたのか?(それは不可能です)

もし本当に南京虐殺がなかったのなら、どこが南京虐殺をでっち上げたのか。それは現在の中国政府か。

どこの国でも政府機関など権力者によってなかったことをあったとでっち上げることは比較的簡単ですが、これは自国内の問題に限られます。この南京虐殺のような大きな国際問題をでっち上げるのは事実上不可能といっていいでしょう。

思想信条や立場が違ういろいろな国々の目が光っているからです。

もし南京虐殺が中国政府によるでっち上げなのなら、アメリカ合衆国をはじめとして日本が所属する陣営にいる国々(冷戦時代でいえば資本主義諸国)が、何故あれは中国政府によるでっち上げであると主張してくれないのでしょうか。少なくても日本からこれらの国々に働きをかければ日本の主張を支持してくれることは可能なはずです。

特に、米中国交正常化以前は、アメリカ合衆国にとって中華人民共和国は仮想敵国だったはずです。また、ソビエト社会主義共和国連邦が存在し、社会主義国諸国との冷戦時代だったわけで、現在ならいざしらず当時なら日本の主張が正しければ「南京虐殺はなかった」と主張してくれたはずです。

この点からも、南京虐殺はあったと断言することができます。


「南京への道」を読む

本多勝一氏の書いた「南京への道」を読んだのですが、中華人民共和国は社会主義国ですからかなりの取材制限はあったのにせよ中国への民衆への緊密な取材、および朝日新聞の南京攻略戦に従軍した記者の戦後の証言と実際に南京の攻略に参加した兵士の証言をとおして南京虐殺の真実を暴き出しています。

この本をお読みになることをおすすめします。

中国の民衆の声を現中国政府によるでっち上げだという方もいらっしゃるとおもいますが、この本に書かれている様々な証言は多種多様でありとてもでっち上げられたものだとは考えるわけにはいきません。

また、100歩譲ってそれをでっち上げと考えるにしても、朝日新聞の南京攻略戦に従軍した記者の証言や実際に南京の攻略に参加した兵士の証言までも否定することはできません。

日本軍が南京を敗戦まで長期間占領したため、実際に虐殺された人の数が20万なのか30万なのかはもうはっきりしませんが、数十万単位で中国の非戦闘員や戦闘員が、南京や南京攻略の途上の町や村で日本軍や日本軍に協力した中国人に殺されたのは紛れもない事実であると私は考えています。


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