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要請状をめぐる経緯について
2010年4月18日
「明石書店の出版を考える著者の会」
代表 田島泰彦、柏木宏
私たちは09年夏、明石書店の労働実態や労働組合(東京ユニオン明石書店支部、以下「組合」)への対応などについて、明石書店上層部(以下「会社」)に公開質問状を提出しました。組合から、組合員の不当解雇や不当配転などで労働争議が起きていること、労働条件や職場環境をめぐる組合差別について相談を受け、会社側に事実関係を確認し、問題があるのであれば、組合と話し合って自主的に解決するよう働きかけるためでした。しかし会社は、現状について回答するだけで、その理由や根拠には触れない半面、組合(およびその活動)に対する嫌悪や、組合員ひとりひとりに対する誹謗中傷などが見られ、私たちの質問の意図を汲み取っているとはとうてい思えないものでした。組合はその回答について、事実を歪曲したり、問題を矮小化したりしていると反論しています(詳しくは、下記「質問状をめぐる経緯について」)。
その後、組合員のなかで、08年末に雇止めにあった女性契約社員、09年4月末に雇止めにあった山縣支部長の2人が東京地方裁判所に提訴し、山縣支部長は09年8月に全面勝訴【仮処分決定文/PDFファイル】、女性契約社員は09年12月に全面勝訴【Aさん東京地裁判決文/PDFファイル】しました(それぞれ、社員としての地位の保全・確認、会社に対する賃金支払い命令)。組合は、山縣支部長の全面勝訴の時に、会社に対して職場復帰などの和解案を提示したそうですが、会社はそれを拒否したといいます。さらに、女性契約社員の裁判では、会社は一審判決直後に控訴したようです。このように明石書店は、労使紛争を解決しようという意思をもつどころか、争議を長期化させているように思えます。
また、組合の主張によれば、会社の組合対応は、いまだに労働協約を結んでいないことからもわかるように(私たちは「公開質問状」で、結ばない理由を問い合わせましたが無回答でした)、結成直後から一貫して変わることがなく、今もなお組合の存在を認めていないといいます。そして今も、社内では、組合員に対する差別的取り扱いがおこなわれ、契約社員に対する1年後の雇止め予告、退職金未払い、残業禁止(著者との打ち合わせや共同作業もできないそうです)、ボーナスの0円か大幅減額回答のほか、団体交渉では説明資料を提示しなかったり曖昧で抽象的な回答をくり返したりなどの状態が続いているようです。
私たちは著者として明石書店の重要な利益共有者(ステークホルダー)であるとともに、読者に対する責任も自覚しています。その責任を果たすために、私たちは会社に対して、労使紛争を長期化・拡大化させることなく、一刻も早く、争議の解決について組合と建設的に話し合うよう要請したいと考え、会社側に文書を提出することにしました【要請状】。
この要請状の提出の際、会社には事前に、会からの文書を届けたいと連絡。応対した安田伸常務(総務担当)は、同時刻は組合が社前集会を開いているので文書を受け取れないと、筋のとおらない理屈をつけて拒否しました。しかし、文書の受け取り程度の対応は、だれでもできるので、直接会社に出向きました。すると会社側は、出入り口のインターフォンで、組合の集会中を理由に、ドアを開けもせず、面会を拒否・要請状の受け取りも拒否をして、門前払いをしてきました。要請状は結局、会社側の指示に従って、やむをえずポストに投函するという次第でした。
このような対応から類推するに、残念なことに、会社側には労使紛争を解決する意思、組合と建設的に話し合う意思はないように思えます。また、「著者の会」代表との面会と要請状の受け取りの拒否という、私たち著者の声を無視する姿勢には、強く抗議せざるをえません。
いずれにしても、私たち「明石書店の出版を考える著者の会」は、労使紛争を一刻も早く全面解決するよう、会社側に要請していきます。
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