ラオスのたび
                                2010/12/4~12/12      (ときどきにっきも合わせてごらんください)


13. 竹の文化

今回のラオス旅行での収穫が、もう一つあって、
それは竹の文化に出会えたこと。
東南アジアから続く照葉樹林帯に稲作文化が栄えた。
具体的に稲作文化のことを述べると、藁の文化に触れることになる。
滅びようとしている藁の文化。
2012年第5回妻有トリエンナーレは植物(稲、竹、ガマ)を使う予定だけど、竹のイメージが大きく膨らんで来た。


12. 機織り

ラオス森を守るための絵本を創るというNPO「地球の木」の依頼で、ラオスへ二度目の訪問。
今回は大きな成果があった。
それは、村人から聞いた話。昔、ある村人が深い森の中で機織りをしている美しい人に会った。
「村人がその人との約束を守れなかったためにその人は消えた」鶴の恩返しと違うのは、去って行ったのではなく、見えなくなったということだ。
森の美しい人は、今も森の中で機織りを続けている。人間に見えないだけなのだ。


11. クワンちゃん

毎日、山歩き。昼ご飯は森の中で食べる。
写真中央の赤いTシャツがクワンちゃん。
その両側は村人の案内人。左はホンケオちゃん。右は安井さん。
クワンちゃんは、毎晩ぼくの隣で寝てくれて、夜中にぼくの毛布がずれていると優しく丁寧に直してくれる。そして、毎日ぼくらの食事をを作ってくれている。
普段はJVCの事務所で働いている現地スタッフだけど、この旅ではガイド役。
食事は三食すべて彼女が作ってくれる。彼女はベジタリアンだから野菜?(彼女は森を歩きながら、いつも食べられる木の葉や野草を収穫している。)そして、森で集めた食材が彼女の味付けで、おいしいオカズになる。

ぼくは彼女の料理が大好きだ!(少し辛過ぎるけど)彼女が、何故ベジタリアンになったか?聞いた。
アメリカにいる友達が、賭場を撮影した映像を見せてくれた。それ以来肉を食べない。魚は?
魚がいっぱい網にかかっているところを見て、可哀想になったという。イワシが大漁の日は、海の中では魚たちの、お葬式でいっぱいだとうたった金子みすずみたいに優しい女性なんだ。

クワンちゃんのお父さんは詩人だったという。そのお父さんは亡くなられたとクワンちゃんは寂しそうに言っていた。でも、それがわずか3ヶ月前のことであったということを知ったのは、サワナケートで彼女と別れた後のことだった。
毎夜ぼくのことを、優しくケアーしてくれたのは、天国に行ったお父さんには、出来なくなったことを、代わりにぼくにしてくれていたんだね。


10. 小学校

村の小学校に行った。09年2月に来た時にも立ち寄った学校?
子どもたちの顔を、ひとりひとり見ていると、ぼくが小学生だった時間が蘇って来る。
安井清子さんが絵本を読んで、ぼくが短い話をした。「個性的に生きよう!!」というような話をしたが、どう伝わったかわからない。
この子どもたちに、未来の選択肢が、あるのだろうか?と考えることが、狂っているのかも知れない。
写真の上段、右端が「地球の木」 武安ますみさん、次は、この小学校の二人しかいない先生のひとり(もうひとりは、地元の人。
彼は、はるばるサワナケートから来て、村の日用品を売るほったて小屋で寝起きしている)、その隣は、JVC現地スタッフ、ガイド役のクワンちゃん、一段下がって、緑色のTシャツがJVC現地スタッフ、ブルー語通訳ホンケオちゃん。
安井清子さんは、どこにいるのか?彼女は小柄だから、子どもたちの間に、紛れ込んでいるのかと、探したが、どうやら、武安さんに代わってシャッターを切っていたんだね。


9. 安井清子さん

ボンシーケオ村には、NPO地球の木 のメンバー武安ますみさん(このコーナーの写真は全て彼女が撮ったものなので、彼女はほとんど写っていない)、ラオス人と結婚してビェンチャンに住んでいる安井清子さん(絵本を読んでいる女性)、
JVC(Japan International Volunteer Center)の現地スタッフ、クヮンちゃん、ホンケォちゃんの5人のグループで行った。

安井清子さんは、登山に慣れていて、(武安さんもご主人が登山家なので慣れている)JVCの二人もすごいし、案内の村人は、ぼくが木の実を拾っている間も待ってくれない。

話が別の方に行ったが、安井清子さんは、小柄だが、動きの素早い、明るい女性だ。
ラオス北部に住んでいる少数民族マォ族の村に私設の図書館を作って、子どもたちに読み聞かせを、しているという。読み方が少しオーバーだが、生まれて初めて絵本というものを見る子どもたちには、これくらいオーバーな読み方が良いかも?
この村の子どもたちも初めての絵本に目を輝かしている。










8. 水運びをする少女

川魚を捕りに行った帰り道、水を運んでいる2人の少女に出会った。   
炊事や洗濯に使う水は、村の中に井戸があり、そこからラオスのトッコや彼女の義理の母親(姑)が運んでくるのを、たびたび見かけている。
ぼくらの飲み水は、jvcが持たせてくれたペットボトルの水を飲んでいた。家人の飲み水は、ラオスのトッコと姑が毎日どこからか運んで来ているようだった。

この2人の少女はどこから運んで来たのだろう。この森のどこかに、きれいな泉か深い井戸があるのだろうか。
まさか、この村を訪れた日、サワナケートからの凸凹道まで水を運ぶ車が来て、そこから運んで来たわけではないよね!
あそこからだと、ぼくらの足で半日はかかるけれど、彼女たちなら、わからないかも?

ラオスを通訳してくれる安井清子さんが彼女から天秤棒を取り上げて20メートルほど歩いたから、ぼくもと思って持ち上げようとしたが、情けないことの上がらない!

ぼくはラオスの森の絵本を創る目的で2度、ラオスへやって来た。
焼畑が正しくて、植林が間違いだ!!という絵本だが、米搗きをする女性も、水運びをする少女も登場するだろう。
確かに彼女たちの姿は、風景として豊かさを感じさせる。だが、彼女たちの側から見ると、あまりにも不条理だ。米搗きと水運びで、ほぼ1日いや一生終わってしまう。


7. 川辺の畑

川魚とりからの帰り道、村のすぐ近くを流れる川辺に畑が出来ている。
行きがけに見た時は、「何をやってんだろう?」という感じだったのか゛、すっかり畑らしくなっている。
雨期には、川底だった場所を畑にすると、水が森から運んで来たミネラルが、野菜を美味しくするだろう。
垣根を作らないと、牛ややぎに食べられてしまう。



6. 川魚とり

村人たちが、川に魚を捕りに行くと言うから、一緒に行った。
今年の雨期には、洪水になり、川に近い家では、被害を受けたと言うから、
今の水位の何十倍もあったのかと思うと、驚いてしまう。
ぼくが子どもだった時(「絵の中のぼくの村」参照)と、ほとんど変わらない川で、
ほとんど変わらない方法で魚を捕る。
ぼくも川に入って魚とりの名人技を披露したかったが、日本からの疲れも抱えてるし、
これからの強行軍に備えて、見物を決め込んだ。

小柄で元気なおばさんが、ついて来た。
川までの森の中にある広い田んぼや、果樹園を「ここは、亭主と私が、ひらいた」とか、「この井戸は亭主と二人で掘った。一杯水を飲んで行け」とか「息子に建てやった」という家まであった。
「十人身ごもって、五回流産して、五人産んだ。」

川につくと、少年のように、夢中で魚とりをしていた。
左はラオスのトッコ。
右は、ホンケオちゃん。JVCのスタッフで少数民族ブルー族出身、この村はブルー族の村なので彼女がブルー語の通訳をする役目。
村人には、どこでも、すごい人気だ。
本日の収穫。ウナギはメコン川をさかのぼって、こんな山奥まで来たんだね!
ゴリ系の魚とハヤ系の魚。カワニナも食べるのだ。

5. 高床式

ラオスは町も田舎も高床式。材料には、いろいろあって、柱や梁がまがった丸い木を使ってある。
まるで数寄屋造りの一見、粗末な小屋から、太く立派な木材を使った家まで。
ぼくらが泊めてもらったのは、このような趣のあるお宅。いずれにせよ、雨期に備えて、高床式でないと命すらなくなる。
縁側、または、テラスに当たるハシゴを登った、この場所は、玄関で、洗面所で、調理場。  
ぼくの後ろで、食事の支度をしてくれているのは、クワンちゃん。JVCの事務員。この旅には、ガイド役で同行してくれた。

4. 米つき


ボンシーケオ村の朝は、暗いうちから始まる。
タンタン元気のいい音をたてて、臼の中のモミが白いお米になるまで、突き上げる。
キネを握っているのは、小学校に入ったばかりの少女から老婆まで、女性に限られている。
小さな少女がいない(小さ過ぎる)ぼくらの泊まっている家では、妊娠中の嫁と赤ちゃんを産んだばっかりの姑がやっている。
水くみも、男は決してやらない。


3. ラオスのトッコちゃん

森の中を歩き歩いて、たどり着いたボンシーケオ村。
高床式の質素な造りの家が、50軒ほどマンゴーやタマリンドやココナッツの木の中に建っている。

ぼくらの3泊させてもらった家の子供たち。
左端うしろの少年の奥さんが、ほぼ中央にいる女性。
「絵本と木の実の美術館」スタッフ天野季子さん(トッコ)そっくり!容姿だけでなくて、動作も似てるから、親しみが湧いて来た。
ここにいない子を含め8人。この村の平均は10人くらいだから、少ない方だが、
女の子が下の2人、画面右手うしろ向きのお母さんは生まれて10日目の赤ちゃんを抱いている。

米搗き、水くみは女の仕事。困ったので、トッコをもらって来たのかな?

でも、トッコ(ラオスの)も、お腹に赤ちゃんがいるみたい……。

2. 「聖なる森」

2月に行った時とは、比べようもないほど深い森を歩いた。
ラオスの森の絵本!イメージが湧いて来たし構想も出来かかっている。

実り多かったラオスの森での第一日目だ。

















1.「泉のほとりにて、疲れ果てた征三」

ヘロヘロになって、帰国しました。
ラオス山岳部の少数民族の村では毎日毎日、平均3時間は、激しく歩いて、夜は灯りがない(電気が来ていない)ので、7時ごろから、朝5時まで、ぐっすり眠った。
最後、登山の日だけは、下痢腹抱えて、かなりまいった。

この写真は、ラオス、サワナケートに到着の翌日、悪路を6時間以上、自動車に揺られたあと、森の中を6時間ほど歩いて、やっと、一休み!やはり、疲れ果てた顔をしている。