電子書籍への道な

まず、なぜ電子書籍を目指そうと思った理由からお話ししたいと思います。

きっかけは、創作上でぶちあたったいろいろな壁でした。

出版界全体の低迷、雑誌の休刊、そして景気悪化。

それに加えて自分の本が売れない~~;

これが一番ですけど。

ともあれ、部数がどんどん減り、もはやどうにも立ちいかなくなった、これです。

小説だけではなく、このところコミックに力を入れているのですが、BLコミック界といえども、右肩下がりの昨今。

元々同人でコミックを描いていた私としては、コミックには一番思い入れがあります。

大物売れっ子作家になれないからだめ、というのでは、ジャンル自体が低迷してしまうとずっと思ってきました。

ピラミッドの底辺が大きいからこそ、上を目指せる、またいい作品も生まれる。

高校野球があったからイチローもメジャーで活躍できるのです。

なのに、出版業界や編集は売れるものが一つでもあればいいと思っている。

「1Q84」と「親鸞」だけでいいのか?

そこに黒船のKINDLEとIPad。

ところが日本の出版業界は電子書籍に対して及び腰です。

確かにデジタル著作権管理などの問題はありますが、アメリカのAMAZONでの成功を見れば、自分たちでも何とかしなくてはと思わないのか。

それはなぜか。

結局のところ、既得権益なのですね。

再販制度に守られた出版業界の既得権益。

黒船来航でも古い体制を維持しようとする徳川幕府か! などと思ってしまいます。

紙媒体の印税が10%であることはご存じでしょう。

それが電子書籍でも作者への印税は10%と変わらないのです。

紙も印刷代も倉庫も取り次ぎもないのに、おかしいと思いませんか?

「出版社は中抜き(出版社を飛び越えてセルフパブリッシングするという意味です)を警戒している」ってどうよ? 元々、同人をやっている人間にとっては当たり前のことなんですけど。

さらに、昨今では発行のほぼ1ヶ月後から電子配信をする会社もあり、そのこともあって、初版部数を減らしてきています。

電子書籍の値段は紙媒体の80%程度で、ダウンロード数でその印税が払われます。

小説はともかく、アシスタントなど複数の手に頼るコミック作家はこれではやっていけません。

もちろん一部の超売れっ子作家さんはこの限りではありませんが、先ほども書いたように、底辺が広がることがジャンルを育てます。

夢と情熱だけでは食べていけませんし、いいものも生み出せません。

電子書籍について考えていたとき、この仕組みを変えなければと思ったわけです。

けれど、日本の出版業界は作家への印税10%を死守しようとしています。

某編集部からの情報なのですが、とある大手出版社では、「電子化の手数もかかるし、アップルとの交渉や法的手段などに備えての法務部などの経費もかかるので、作家には電子書籍の印税も10%しか払えない、と言え」とのお達しが上からあったそうです。

最近のネットの噂では15%に決まったらしいですが、これでもねえ…。

電子書籍は紙の書籍より単価が安いですから焼け石に水。

こうなったら自分でやるしかない。

これが結論でした。


 


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AMAZONへの道 (小説編)
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