モンゴル地域研究講義    『日本農政の戦後史』W 1960年代前期 構造政策の本格化−基本法農政



(1)安保闘争の高揚と高度成長の矛盾

 1)安保闘争の高揚

  三池炭坑スト。日米安保。アフリカの独立。社会主義の高揚。

  米軍の沖縄占領はそのまま。

  日本の軍事力義務の強化と対米経済協力の約束

 2)岩戸景気の到達点

  初めて対米輸出が黒字になる

  トラック産業 いすず、日産

  電気冷蔵庫、テレビ、洗濯機が三種の神器。(「奥様は魔女」)

  家事労働の変化、パ−ト化

  都市生活者の消費生活も変化

 3)1962年不況から1965年恐慌へ

  高水準の重化学工業が国民の消費水準を上回る

  コストダウンなどの企業努力

  1965年、公然たる赤字国債発行

(2)基本法農政と農民 

 1)基本問題答申から農業基本法制定まで

  「農家はあまりにも零細で、生産性低く、労働者との賃金格差大きく、労働力移動に障害」

 2)農業構造改善事業と日本農業の小農的現実

  画一的セット指導。同じ畜舎を建てる。生産者の主体性を尊重しない指導

  日米の官僚と産業界の意見(日本農業は「野菜と玉子と花」でいい)

 3)選択的拡大と価格と米

  単一種大量生産。農産物自由化。

  1962年、乳製品自由化。

 4)先駆けた共同化ブ−ム

  父親とは違う「近代的」な農業をめざす長男たち。

  猫も杓子も共同化。価格不安。コストダウン失敗。資本主義の壁

 5)他産業への農家人口の流出

  集団就職。機械を買うために兼業化


X 1960年代後期 米不足から米過剰へ−総合農政



(1)輸出依存と財政主導の高度成長再現

 1)ヴェトナム戦争下の輸出拡大

  アメリカのヴェトナム戦争拡大による軍事支出急増、

   国際収支赤字幅の拡大は、世界経済の快復を呼んだ。

   日本はGNP世界第二位

   貿易黒字の定着

  ドルの権威が落ちる。IMF体制の危機。アメリカの日本への軍備負担

  援助肩代わりの要求を格段に強める。「第3次防衛力増強計画」

  公害日本

 2)財政硬直化の始まりとインフレ

  国債発行による積極的財政政策

  米が豊作で財政負担が大変だ。

 3)実質賃金の上昇、しかし、公害と倒産も

  労働組合の闘争

  新しい耐久消費財の普及期、「3つのC」カラ−テレビ、ク−ラ−、車

  都市の過密、農村の過疎

  イタイイタイ病訴訟

  倒産、失業

(2)基本法農政から総合農政へ

 1)構造不況期の米不足

  米は古い。「米を食べると頭が悪くなる」機械化、省力化

  尚、米輸入国。

  1965年100万トン輸入

 2)100万トン米輸入と米の大増産と

  コメ不足。畜産物価格の低迷。やっぱりコメ。

 3)自立経営農家の消長とゴ−ルなき拡大

  豊作と米価抑制。減反。規模拡大に追い込まれる

 4)ゴ−ルなき拡大と制度融資

  近代化。技術と経営能力を伴わない融資


|[日本農政の戦後史]|[1940年代後半]|[1950年代]|[1960年代]|[1970年代]|[1980年代]|[1990年代]
|[統計:総農家戸数の変化]|[統計:2000年農家構成員年齢]|[統計:2000年畜産農家戸数]|[統計]|
|[3、4年生の講義][授業のトップ]|[3、4年生の演習2]|[3、4年生の演習2]|[今岡良子研究室]|