アテモヤ、カスタードアップル
(バンレイシ科) Annona atemoya hort.
 
  アテモヤはチェリモヤバンレイシ(シャカトウ、アテス)を人工的にかけ合わせて作られた果樹である。アテモヤ(Atemoya)という名前も、バンレイシのブラジルでの呼び名「Ate」と、チェリモヤ(Cherimoya)の後半「moya」を組み合わせである。
 果実はハート型で表面に突起があり、薄緑色をしている。
 食味は糖度20〜25度と非常に甘く、わずかな酸味と上品な香り、白くジューシーなクリーム状の果肉は、果樹というよりアイスクリームなどを連想させる。英名のカスタードアップルは味と食感をよく捉えた呼び名と思われる。

アテモヤの果実

 アテモヤの花の多くは、剪定後に吹き出た新芽の10節以内につき、古い枝にもつくが少ない。
 アテモヤの花の花弁は6枚あるが、そのうち3枚は通常退化し痕跡程度しか見えなくなっているため、花弁は3枚に見えるが、たまに花弁が4〜5枚の花弁が確認される花もある。
 アテモヤの花は、両性花であるが、1つの花の中で雄しべ、雌しべの熟期にズレがあり、雌しべが先に熟す。雌しべが機能を開始するのは花弁が開き始めた頃で、花弁が完全に開き雄しべから花粉が放出される頃には受精機能が損なわれる。そのため、夕方に開いた花から花粉を採取し冷蔵庫で保管し、翌朝に筆などを使い開きかけた花の雌しべに花粉を付け、人工授粉を施したり、未熟な花粉を雌しべ上に盛っておく等の人工授粉を行うと、結果率が上がる。
 また、アテモヤの花は、剪定時期を調整することにより5〜9月頃までの長期に咲くが、5月(早期)に咲いた花は結果率が悪く、6月以降の花に結果させた方が結果率、果形も良い。

アテモヤの花

 果実は常温で保存し、果実全体が柔らかくなった頃が食べ頃。食べ頃になった果実を、ラップで包み冷蔵庫で半日ほど冷やしてから食べると格別である。果実の食べ方は、果実を包丁で縦に二分し、果肉をスプーンですくって食べる。なお追熟の課程で、果実表面の突起が黒くなることもあるが、これはアテモヤの特徴なので安心して食べて大丈夫である。
 沖縄での収穫時期は9〜2月であるが、特に年明けのものが美味しい様に思われる。


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